マルポメとポメマルの違い!どっちがマルチーズでどっちがポメ?

「マルポメ」と「ポメマル」、どちらも小さくて愛らしい姿で大人気の犬種ですが、「この二つ、何が違うの?」と疑問に思ったことはありませんか?

結論から言うと、どちらも「マルチーズ」と「ポメラニアン」のミックス犬(デザイナー犬)を指す愛称で、犬種としての違いは一切ありません

呼び名が2種類あるのは、どちらの親犬種の名前を先にするかだけの違いです。しかし、ミックス犬であるからこそ、両親のどちらの特徴を強く受け継ぐかによって、見た目、性格、毛質が全く異なる「個体差」が生まれます。

この記事を読めば、なぜ呼び名が違うのか、そしてマルポメ(ポメマル)を迎える上で最も重要な「個体差の魅力と注意点」がスッキリと理解できます。

まずは、両者の「違い」と言われるポイント(実際には個体差)を比較表で押さえましょう。

「マルポメ」と「ポメマル」の主な違い(呼び名の違い)
項目 マルポメ ポメマル
分類・系統 ミックス犬(マルチーズ × ポメラニアン) ミックス犬(ポメラニアン × マルチーズ)
別名 ポメマル、ポメチーズ、マルチニアン マルポメ、ポメチーズ、マルチニアン
犬種としての違い 呼び名が違うだけで、犬種としての違いはない
親犬種(マルチーズ) 穏やか、愛情深い、シングルコート(抜け毛少)、垂れ耳
親犬種(ポメラニアン) 活発、好奇心旺盛、ダブルコート(抜け毛多)、立ち耳
個体差(重要) 毛質、毛色、耳の形、性格、サイズなど、全てにおいて個体差が非常に大きい

【3秒で押さえる要点】

  • 結論:「マルポメ」も「ポメマル」も同じ犬(マルチーズ×ポメラニアンのミックス)を指す愛称です。
  • 呼び方:どちらの親の名前を先にするかに明確なルールはありません。ブリーダーや飼い主さんの好みで呼ばれます。
  • 最大の特徴:ミックス犬であるため、両親のどちらに似るかの「個体差」こそが最大の特徴であり、魅力でもあります。

「マルポメ」と「ポメマル」は同じ?呼び方の違い

【要点】

「マルポメ」も「ポメマル」も、マルチーズとポメラニアンから生まれたミックス犬(デザイナー犬)を指す愛称であり、犬種としての違いはありません。どちらの親犬種の名前を先に呼ぶかだけの違いです。

ペットショップやブリーダーのサイトで、「マルポメ」と「ポメマル」の両方の名前を見かけるため、混乱してしまうかもしれません。

しかし、この二つに犬種としての違いは全くありません。どちらも、マルチーズとポメラニアンを両親に持つミックス犬(純血種同士を意図的に交配させた犬。「デザイナー犬」とも呼ばれます)です。

なぜ呼び名が2種類あるのでしょうか?
一般的に、ミックス犬の愛称は、両親の犬種名を組み合わせて作られます。「マルポメ」は「マルチーズ+ポメラニアン」、「ポメマル」は「ポメラニアン+マルチーズ」というわけです。

一部では「父親の犬種名を先にする」といったルールが語られることもありますが、実際にはブリーダーやペットショップが語呂の良さやイメージで名付けていることがほとんどで、明確な決まりはありません。

したがって、「マルポメ」と「ポメマル」は、どちらも同じ犬種(ミックス)を指す、単なる「呼び名の違い」に過ぎないのです。

見た目とサイズの違い(親犬種の特徴)

【要点】

マルポメ/ポメマルはミックス犬のため、見た目に「正解」がありません。マルチーズの絹のようなシングルコートを受け継ぐか、ポメラニアンのふわふわなダブルコートを受け継ぐかで、毛質も抜け毛の量も全く異なります。

「マルポメとポメマルは同じ」と聞くと、次に「では、どんな見た目をしているの?」と疑問に思うかもしれません。しかし、これこそがミックス犬の最大の特徴であり、注意点でもあります。

マルポメ/ポメマルは、両親のどちらの特徴を強く受け継ぐかによって、見た目が全く異なるのです。

親犬種:マルチーズの特徴

  • 毛質:絹糸のようで光沢のあるストレートヘア。下毛のないシングルコートで、抜け毛は少ないのが特徴です。
  • 毛色:純白(ピュア・ホワイト)のみが認められています。
  • 耳:豊かな毛に覆われた垂れ耳です。
  • 体格:体重3〜4kg程度の小型犬です。

親犬種:ポメラニアンの特徴

  • 毛質:綿毛のように密生した下毛と、硬くまっすぐな上毛からなるダブルコートです。非常に毛量が多く、換毛期の抜け毛はかなりの量になります。
  • 毛色:オレンジ、ブラック、クリーム、ホワイト、パーティーカラーなど、非常に多彩です。
  • 耳:小さな立ち耳です。
  • 体格:体重1.8kg〜2.3kg(理想)の小型犬です。

マルポメ/ポメマルは、これらの特徴をランダムに受け継ぎます。
例えば、「マルチーズ寄りの垂れ耳とシングルコートだが、毛色はポメラニアンのクリーム色」という子もいれば、「ポメラニアン寄りの立ち耳とダブルコートだが、毛色はマルチーズの白」という子もいます。

特に「毛質」の違いは重要です。シングルコートを受け継げば抜け毛は少ないですが、ダブルコートを受け継げば、抜け毛対策が必須になります。

性格・行動特性としつけやすさの違い(親犬種の特徴)

【要点】

性格も「個体差」が非常に大きいです。マルチーズの「穏やかで飼い主に一途な性格」と、ポメラニアンの「活発で好奇心旺盛、時に警戒心が強い性格」のどちらを強く受け継ぐかによって、全く異なる気質になります。

見た目と同様に、性格も両親のどちらに似るかで大きく変わってきます。

マルチーズの性格は、愛玩犬としての歴史が長く、穏やかで愛情深いのが特徴です。飼い主に従順で賢いため、しつけはしやすい犬種とされています。ただし、見知らぬ人には警戒心を見せる、気の強い一面も持ち合わせています。

ポメラニアンの性格は、非常に活発で好奇心旺盛、遊び好きです。賢く物覚えも良いですが、同時に用心深い番犬気質も持っており、見知らぬ人や物音に対して「警戒吠え」をしやすい傾向があります。

マルポメ/ポメマルは、これら両極端とも言える性質を受け継ぐ可能性があります。
マルチーズの穏やかさとポメラニアンの賢さを受け継げば、非常に飼いやすいパートナーになるでしょう。しかし、マルチーズの警戒心とポメラニアンの吠えやすさを両方受け継いでしまう可能性もゼロではありません。

どちらに似ても良いように、子犬の頃からの社会化トレーニングと、一貫したしつけが非常に重要になります。

寿命・健康リスク・病気の違い(ミックス犬の注意点)

【要点】

ミックス犬は体が丈夫な傾向があると言われますが、両親の犬種がかかりやすい遺伝性疾患には注意が必要です。マルチーズは「僧帽弁閉鎖不全症(心臓病)」や「流涙症」、ポメラニアンは「膝蓋骨脱臼(パテラ)」や「気管虚脱」のリスクがあります。

マルポメ/ポメマルの平均寿命は、両親犬種(マルチーズ約13.6歳、ポメラニアン12〜16歳)と同様に、12〜15年程度と考えられます。

「ミックス犬は体が丈夫(雑種強勢)」と言われることがありますが、これは科学的根拠が確立されているわけではありません。むしろ、両方の親犬種がかかりやすい遺伝性疾患のリスクをどちらも引き継ぐ可能性があると考えるべきです。

マルチーズが注意すべき病気:

  • 僧帽弁閉鎖不全症(そうぼうべんへいさふぜんしょう):高齢の小型犬に多い心臓病です。
  • 流涙症(涙やけ):目の周りが赤茶色に変色しやすい傾向があります。

ポメラニアンが注意すべき病気:

  • 膝蓋骨脱臼(パテラ):膝のお皿がずれてしまう、小型犬に非常に多い関節疾患です。
  • 気管虚脱:呼吸が苦しくなる病気で、特に興奮時や暑い時に注意が必要です。
  • 脱毛症(アロペシアX):原因不明の脱毛が起こることがあります。

マルポメ/ポメマルを飼育する場合、これらの病気の兆候に注意し、定期的な健康診断を受けることが非常に重要です。

「マルポメ」と「ポメマル」の共通点

【要点】

呼び名は違えど、「マルチーズ」と「ポメラニアン」という同じ両親から生まれたミックス犬である点が最大の共通点です。どちらも小型犬であり、愛玩犬としての歴史が長いため、人とのコミュニケーションを好み、被毛のお手入れが欠かせません。

多くの「個体差」があるマルポメとポメマルですが、もちろん共通点もあります。

  1. 両親が同じ:どちらも必ずマルチーズとポメラニアンを両親に持ちます。
  2. 小型犬である:どちらの親犬種も小型犬のため、マルポメ/ポメマルも小型犬サイズ(約3〜5kg程度)に収まることがほとんどです。
  3. 愛玩犬の歴史:マルチーズもポメラニアンも、古くから愛玩犬として人々に愛されてきた歴史があり、飼い主とのコミュニケーションを好む性質を持っています。
  4. お手入れが必須:マルチーズの絹糸のような毛(シングルコート)は毛玉になりやすく、ポメラニアンの綿毛のような毛(ダブルコート)は抜け毛が非常に多いです。どちらの毛質を受け継いだとしても、毎日のブラッシングと定期的なトリミングは欠かせません。

どっちを選ぶべき?飼う前の心構え

【要点】

「マルポメ」か「ポメマル」という名前で選ぶのではなく、目の前にいる「その子」の個性を見て選ぶことが最も重要です。ミックス犬は将来どのような姿や性格になるか「予測できない点」を楽しめる人、そして両親犬のどちらの特徴が出ても対応できる(抜け毛対策、しつけ)人に向いています。

もしあなたが「マルポメ(またはポメマル)」を家族に迎えたいと考えているなら、「マルポメ」という名前だからマルチーズ寄り、「ポメマル」だからポメラニアン寄り、といった保証は一切ないことを理解するのがスタートラインです。

選ぶべきは「名前」ではありません。目の前にいる子犬の「個性」です。

  • 親犬の情報を確認する:可能であれば、ブリーダーに両親の性格や体格、毛質を詳しく聞きましょう。
  • 子犬の現在の特徴を観察する:子犬の時点で、耳が立ち気味か、毛質がフワフワ(ダブルコート寄り)か、ストレート(シングルコート寄り)かなど、すでに出ている特徴を観察します。
  • 「どちらに似ても良い」という覚悟を持つ:ポメラニアンの活発さと抜け毛、マルチーズの警戒心と毛玉ケア。どちらの特徴が強く出ても、「うちの子が一番!」と思える覚悟が、ミックス犬を飼う上で最も重要です。

「こんなはずじゃなかった」を避けるためにも、両親犬種の特徴をしっかり勉強しておくことが、マルポメ/ポメマルを迎える上で何よりも大切です。

僕が出会った「マルポメ」と「ポメマル」の“自己主張”の違い(体験談)

僕は以前、ペットショップで「マルポメ」として紹介されている子犬を見たことがあります。その子は、マルチーズにそっくりな真っ白でストレートな毛質と垂れ耳を持ち、ケージの中でおとなしく寝ていました。まさにマルチーズの穏やかさを体現しているようでした。

一方で、先日公園で出会った「ポメマル」の「ぽん太くん」は、見た目も性格もポメラニアンそのものでした。毛色はクリーム色で、毛量がものすごく多く(飼い主さんは抜け毛の多さを笑いながら嘆いていました)、耳はピンと立っています。僕が近づくと、嬉しそうに駆け寄ってきましたが、他の大きな犬が通ると「ワン!ワン!」と甲高い声で警戒吠えをしていました。飼い主さん曰く、「活発すぎて目が離せないけど、そこが可愛い」とのこと。

同じマルチーズとポメラニアンのミックスでも、これほどまでに見た目も性格も違うのかと、ミックス犬の「個体差」という魅力と奥深さを痛感した体験です。「マルポメ」や「ポメマル」という名前は、あくまで一つの「愛称」に過ぎないのだと実感しました。

「マルポメ」と「ポメマル」に関するよくある質問

Q: 結局、マルポメとポメマルはどっちが正しい呼び方ですか?

A: どちらも正しい愛称です。犬種として公認されているわけではないため、JIS規格のように統一された呼び方はありません。「マルポメ」でも「ポメマル」でも、どちらで呼んでも間違いではありません。

Q: マルポメ/ポメマルの抜け毛は多いですか?少ないですか?

A: 個体によります。マルチーズの「シングルコート(抜け毛少なめ)」を受け継げば抜け毛は少なく、ポメラニアンの「ダブルコート(抜け毛非常に多い)」を受け継げば抜け毛は多くなります。子犬の毛質を見ても、将来どちらになるか予測が難しい場合もあります。

Q: サイズ(大きさ)はどれくらいになりますか?

A: どちらの親犬種も小型犬のため、成犬時の体重は3kg〜5kg程度に収まるのが一般的です。ただし、これも個体差があり、親犬のサイズによって左右されます。

Q: マルチーズやポメラニアン(純血種)より飼いやすいですか?

A: 一概に「飼いやすい」とは言えません。マルチーズの穏やかさとポメラニアンの賢さを受け継ぐ可能性もあれば、マルチーズの警戒心とポメラニアンの吠えやすさを両方受け継ぐ可能性もあります。「個体差」が大きいため、しつけの難易度もその子次第です。

「マルポメ」と「ポメマル」の違いのまとめ

「マルポメ」と「ポメマル」の違いについて、疑問は解消されたでしょうか。

  1. 呼び名の違いだけ:どちらも「マルチーズ」と「ポメラニアン」のミックス犬を指す愛称で、犬種としての違いはありません
  2. ルールは無い:どちらの親の名前を先にするかに明確なルールはありません。
  3. 最大の特徴は「個体差」:見た目、毛質(シングルかダブルか)、毛色、性格(穏やかか活発か)、耳の形(垂れ耳か立ち耳か)など、全てが個体によって異なります
  4. 飼育の心構え:名前で選ぶのではなく、目の前の「その子」の個性を受け入れることが重要です。両親犬種(マルチーズとポメラニアン)のどちらの特徴(抜け毛、吠えやすさ、必要なケア)が出ても対応できるよう、事前に両犬種について学んでおく必要があります。

「マルポメ/ポメマル」は、世界に一匹だけの個性的なパートナーと出会えるのが最大の魅力です。ぜひ、他のペット・飼育に関する違いについても、他の記事をご覧ください。

参考文献(公的一次情報)