「a lot of」と「lots of」、どちらも「たくさん」という意味でよく使われますよね。
でも、「どっちを使えばいいんだろう?」と迷った経験はありませんか?実はこの二つ、意味はほとんど同じですが、使う場面のフォーマルさで使い分けるのがポイントなんです。
この記事を読めば、「a lot of」と「lots of」のニュアンスの違いから、具体的な使い分け、さらには「many」や「much」との関係までスッキリ理解でき、英会話やライティングで自信を持って使えるようになりますよ。それでは、まず最も重要な違いから見ていきましょう。
結論:一覧表でわかる「a lot of」と「lots of」の最も重要な違い
基本的には、少し丁寧な場面では「a lot of」、カジュアルな場面では「lots of」と覚えるのが簡単です。どちらも数えられる名詞・数えられない名詞の両方に使えますが、「lots of」の方がより口語的(くだけた表現)です。迷ったら「a lot of」を使うのが無難でしょう。
まず、結論からお伝えしますね。
「a lot of」と「lots of」の最も重要な違いを、以下の表にまとめました。これさえ押さえれば、基本的な使い分けはバッチリです。
| 項目 | a lot of | lots of | 
|---|---|---|
| 中心的な意味 | たくさん(の量・数) | たくさん(の量・数) | 
| 使える名詞 | 数えられる名詞(複数形)、数えられない名詞 | 数えられる名詞(複数形)、数えられない名詞 | 
| フォーマル度 | 普通(やや丁寧) | カジュアル(口語的) | 
| ニュアンス | 幅広い場面で使える標準的な表現 | 親しい間柄や日常会話で好まれる表現 | 
| 迷ったとき | こちらを使うのが無難 | フォーマルな場面では避けた方が良い場合がある | 
一番大切なポイントは、どちらを使うか迷ったら「a lot of」を選んでおけば、まず間違いはないということですね。
「lots of」は少しくだけた響きがあるので、ビジネス文書やフォーマルなスピーチなどでは、「a lot of」や、後述する「many」「much」を使う方が適切です。
なぜ違う?意味と文法(数えられる名詞・数えられない名詞)からイメージを掴む
「a lot of」も「lots of」も「たくさんの」という意味で、数えられる名詞(複数形)と数えられない名詞の両方に使えます。大きな違いはフォーマル度で、「lots of」の方がカジュアルな響きを持ちます。肯定文でよく使われますが、疑問文や否定文では「many」や「much」が好まれる傾向があります。
なぜこの二つの言葉にニュアンスの違いが生まれるのか、基本的な意味と文法的な使い方から見ていきましょう。
意味は同じ:「たくさん」を表す
まず大前提として、「a lot of」も「lots of」も、意味はほとんど同じで、「たくさんの〜」という量や数を表します。
そして、どちらも数えられる名詞(可算名詞)の複数形と数えられない名詞(不可算名詞)の両方に使うことができます。これは非常に便利ですよね。
- 数えられる名詞の例: I have a lot of books. / I have lots of books. (私はたくさんの本を持っています。)
- 数えられない名詞の例: There is a lot of water in the bottle. / There is lots of water in the bottle. (ボトルにはたくさんの水が入っています。)
このように、文法的な使い方は基本的に同じと考えて大丈夫でしょう。
文法的な違い:肯定文・疑問文・否定文での使われ方
「a lot of」と「lots of」は、主に肯定文で使われることが多い表現です。
疑問文や否定文で使えないわけではありませんが、特にフォーマルな場面や書き言葉では、「many」(数えられる名詞)や「much」(数えられない名詞)を使うのが一般的です。
- 肯定文: She has a lot of friends. (彼女にはたくさんの友達がいます。)
- 疑問文(通常): Does she have many friends? (彼女にはたくさんの友達がいますか?)
- 否定文(通常): She doesn’t have many friends. (彼女にはあまり友達がいません。)
- 肯定文: He has lots of money. (彼はお金をたくさん持っています。)
- 疑問文(通常): Does he have much money? (彼はたくさんお金を持っていますか?)
- 否定文(通常): He doesn’t have much money. (彼はあまりお金を持っていません。)
ただし、カジュアルな会話では、疑問文や否定文でも「a lot of」や「lots of」が使われることもありますよ。
- 疑問文(カジュアル): Did you buy a lot of souvenirs? (お土産たくさん買った?)
- 否定文(カジュアル): I don’t have lots of time today. (今日あんまり時間ないんだ。)
使い分けの核心:フォーマル度の違い
では、核心的な違いは何かというと、それはフォーマルさの度合いです。
一般的に、「lots of」の方が「a lot of」よりもカジュアルで、口語的な表現とされています。
「lot」はもともと「くじ」や「分け前」といった意味があり、そこから「たくさんのもの」という意味で使われるようになりました。「a lot of」が「ひとまとまりのたくさん」というニュアンスなのに対し、「lots of」は「たくさんのまとまり」といった感じで、より強調された、くだけた響きを持つと考えるとイメージしやすいかもしれませんね。
そのため、友人との会話や日常的なメールなど、インフォーマルな場面では「lots of」が自然に聞こえますが、ビジネス文書、学術論文、公式なスピーチなど、フォーマルさが求められる場面では「a lot of」を使うか、「many」や「much」に置き換える方が適切でしょう。
具体的な例文で使い方をマスターする
友達との会話では「lots of fun」(すごく楽しかった)のように「lots of」が自然ですが、ビジネスメールで資料が多いことを伝えるなら「a lot of documents」のように「a lot of」を使うのが無難です。フォーマルな場面で「lots of」を使うと、少し幼稚に聞こえる可能性があるので注意しましょう。
言葉の違いは、具体的な例文で確認するのが一番ですよね。
カジュアルな場面と、少しフォーマルな場面での使い分け、そして間違いやすいNG例を見ていきましょう。
カジュアルな会話での使い方
友人や家族とのリラックスした会話では、「lots of」がよく登場します。
【OK例文:lots of】
- We had lots of fun at the party last night! (昨夜のパーティーはすごく楽しかった!)
- There are lots of people waiting in line. (たくさんの人が列で待ってるよ。)
- Don’t worry, we have lots of time. (心配しないで、時間はたっぷりあるから。)
- She gave me lots of good advice. (彼女はたくさんの良いアドバイスをくれたんだ。)
もちろん、これらの場面で「a lot of」を使っても間違いではありませんが、「lots of」の方がより口語的で自然な響きになりますね。
【OK例文:a lot of】
- I ate a lot of pizza for dinner. (夕食にピザをたくさん食べた。)
- He knows a lot of things about computers. (彼はコンピューターについて多くのことを知っている。)
少しフォーマルな場面での使い方
ビジネスメールやプレゼンテーション、あまり親しくない相手との会話など、少し丁寧さが求められる場面では「a lot of」を使うのが一般的です。
【OK例文:a lot of】
- We received a lot of inquiries about the new product. (新製品について多くのお問い合わせをいただきました。)
- There is a lot of information available on our website. (当社のウェブサイトには多くの情報が掲載されています。)
- He spent a lot of money on the project. (彼はそのプロジェクトに多額のお金を費やしました。)
- It took a lot of effort to complete the task. (そのタスクを完了するには多大な努力が必要でした。)
これらの文脈で「lots of」を使うと、少しくだけすぎている、あるいは幼稚な印象を与えてしまう可能性があります。
これはNG!間違えやすい使い方
フォーマルな場面で「lots of」を使うのは避けた方が良いでしょう。
- 【NG】 The company faced lots of financial difficulties last year. (会社は昨年、多くの財政難に直面しました。)
- 【OK】 The company faced a lot of financial difficulties last year.
- 【よりフォーマル】 The company faced many financial difficulties last year.
会社の財政難という深刻な話題について話す場合、「lots of」は軽すぎる印象を与えかねません。「a lot of」または「many」(difficultiesは数えられる名詞)を使うのが適切です。
- 【NG】 We need lots of support from the government. (私たちは政府からの多くの支援が必要です。)
- 【OK】 We need a lot of support from the government.
- 【よりフォーマル】 We need much support from the government.
政府への要望など、公的な文脈では「lots of」は不適切です。「a lot of」または「much」(supportは数えられない名詞)を使用しましょう。
僕がプレゼンで赤面した「lots of」の失敗談
僕も新人時代、この「a lot of」と「lots of」の使い分けで、ちょっと恥ずかしい思いをしたことがあるんです。
入社2年目、はじめて海外のクライアントに向けた英語でのプレゼンテーションを任されました。準備に時間をかけ、自信満々で臨んだ当日。市場調査の結果を説明する場面で、僕はこう言ってしまったんです。
「As you can see, there are lots of opportunities in this market!」(ご覧の通り、この市場にはたくさんのチャンスがあります!)
自分としては、「たくさんあるぞ!」という勢いを伝えたかったのですが、プレゼンが終わった後、同席していたネイティブの上司にそっと呼ばれました。
「プレゼン自体は良かったけど、あの場面での『lots of』は少しカジュアルすぎたかな。クライアントへの提案のようなフォーマルな場では、『a lot of』か『many』の方がプロフェッショナルに聞こえるよ。『lots of』は友達と話すときみたいで、少し子供っぽく聞こえちゃうこともあるんだ」
その指摘に、僕は顔が赤くなるのを感じました。内容にばかり気を取られて、言葉の持つ「響き」や「フォーマルさ」への配慮が足りなかったのです。意味が同じでも、場面に合わない言葉を選ぶと、意図せず相手に与える印象が変わってしまうことを痛感しました。
それ以来、英語を話すときや書くときは、「誰に対して、どのような状況で伝えるのか」を常に意識するようになりました。特にビジネスシーンでは、迷ったら少し丁寧な「a lot of」や「many/much」を選ぶクセがついたように思います。
「a lot of」と「lots of」に関するよくある質問
結局、どちらを使えばいいですか?
どちらを使うか迷った場合は、「a lot of」を使うのが最も安全です。「a lot of」は幅広い場面で使える標準的な表現だからです。「lots of」はカジュアルな場面に限定して使うのが良いでしょう。
疑問文や否定文でも使えますか?
はい、使えます。ただし、肯定文で使われるのが最も一般的です。疑問文や否定文、特にフォーマルな場面や書き言葉では、「many」(数えられる名詞)や「much」(数えられない名詞)を使う方が好まれます。カジュアルな会話では「a lot of」や「lots of」も疑問文・否定文で使われます。
「many」や「much」との違いは何ですか?
「a lot of」「lots of」は数えられる名詞・数えられない名詞の両方に使えますが、「many」は数えられる名詞(複数形)に、「much」は数えられない名詞に使います。また、「many」「much」は疑問文・否定文でよく使われ、「a lot of」「lots of」よりもフォーマルな響きを持ちます。肯定文では、「a lot of」「lots of」の方が口語的で自然に聞こえることが多いです。
「a lot of」と「lots of」の違いのまとめ
「a lot of」と「lots of」の違い、スッキリご理解いただけたでしょうか。
最後に、この記事のポイントをまとめておきますね。
- 意味と基本的な使い方は同じ:「たくさんの」という意味で、数えられる名詞(複数形)・数えられない名詞の両方に使える。
- 違いはフォーマル度:「lots of」の方がカジュアルで口語的。「a lot of」はより標準的で幅広い場面で使える。
- 迷ったら「a lot of」:フォーマルな場面や書き言葉では「a lot of」が無難。カジュアルな会話では「lots of」も自然。
- 疑問文・否定文:肯定文で主に使われるが、カジュアルな場面では疑問文・否定文でも使われる。フォーマルな場合は「many」「much」が一般的。
言葉のニュアンスを理解して、場面に応じて使い分けることが大切ですね。特に英語では、フォーマルさの度合いが日本語以上に意識されることがあります。
これからは自信を持って、「a lot of」と「lots of」を使い分けて、より自然な英語表現を目指しましょう。言葉の使い分けについてさらに知りたい方は、カタカナ語・外来語の違いをまとめたページもぜひご覧ください。