プロポリスとマヌカハニー、どちらもミツバチが作り出す健康食品として非常に有名ですよね。
「どっちも抗菌作用があるみたいだけど、何が違うの?」「喉にはどっち?」と迷う方も多いでしょう。
最大の違いは、プロポリスがミツバチが植物の樹脂(ヤニ)から作る「防御物質」であるのに対し、マヌカハニーはミツバチがマヌカの花の「蜜」から作るハチミツの一種である点です。
原材料が全く異なるため、含まれる成分、期待される効果、そして味や摂取方法まで全てが異なります。
この記事を読めば、両者の根本的な違いから、あなたの目的に合わせた正しい選び方までスッキリと理解できます。
まずは、両者の定義と作られ方の違いから詳しく見ていきましょう。
結論|プロポリスとマヌカハニーの違いを一言でまとめる
プロポリスは、ミツバチが木の樹脂や樹液を集めて作る「防御物質(樹脂)」であり、抗菌・抗炎症作用が期待されるフラボノイドなどを豊富に含みます。一方、マヌカハニーは、ミツバチがマヌカの花の蜜を集めて作る「ハチミツ(食品)」であり、メチルグリオキサール(MGO)という独自の抗菌成分を含みます。
プロポリスとマヌカハニーは、どちらも「ミツバチが作り出す」という点は共通していますが、その正体は全くの別物です。
「プロポリス」は、ミツバチが巣を菌やウイルスから守るために使う、いわば天然の「抗菌コーティング剤」や「防御壁」のようなものです。
「マヌカハニー」は、ミツバチがエネルギー源として集める「花の蜜(=ハチミツ)」の一種であり、あくまで「食品」です。
両者の違いを一覧表で比較してみましょう。
| 項目 | プロポリス | マヌカハニー |
|---|---|---|
| 分類 | 健康食品・雑貨(樹脂状物質) | 食品(ハチミツ) |
| 原材料 | 植物の樹脂、樹液、新芽 + ミツバチの唾液(酵素) | マヌカの花の蜜 + ミツバチの唾液(酵素) |
| 主な成分 | フラボノイド、フェノール酸、アルテピリンC(ブラジル産) | メチルグリオキサール(MGO)、レプトスペリン |
| 味・香り | 非常に刺激的(ピリピリする)、独特の薬品や木のヤニのような強い香り。 | 濃厚でクリーミーな甘さ。特有のハーブや薬草のような風味。 |
| 形状 | 粘着性のある固形・ペースト状(原塊)。製品は液体、スプレー、カプセル。 | 粘性の高い液体(ハチミツ)。 |
| 主な用途 | 健康維持(免疫サポート)、喉のケア(スプレー)、サプリメント | 喉のケア(そのまま舐める)、健康習慣、パンやヨーグルトに。 |
このように、原材料が「木の樹脂」か「花の蜜」かという根本的な違いがあるんですね。
定義・原材料・作られ方の違い
「プロポリス」は、ミツバチが巣の隙間を埋めたり、巣を無菌状態に保ったりするために、植物の樹脂(ヤニ)や樹液に自らの唾液(酵素)を混ぜて作る「防御物質」です。一方、「マヌカハニー」は、ミツバチがニュージーランドに自生するマヌカの花の蜜を集め、巣で熟成させた「ハチミツ」の一種です。
両者がミツバチの巣で果たす役割は全く異なります。
「プロポリス」とは?(ミツバチが作る「防御壁」)
プロポリス(Propolis)は、ギリシャ語で「都市(Pro)の前(Polis)を守る」という意味を持つ言葉です。
ミツバチは、木の芽や樹皮から集めた樹脂(ヤニ)や植物の汁を、自らの巣に持ち帰り、唾液に含まれる酵素と混ぜ合わせてワックス状の物質を作り出します。
これがプロポリスです。
ミツバチはこれを巣の隙間に塗り付け、雨風を防いだり、外敵の侵入を防いだりする「防御壁」として利用します。さらに、その強力な抗菌作用で巣の内部を無菌状態に保ち、病原菌から仲間を守る役割も果たしています。
そのため、プロポリスは「天然の抗菌物質」とも呼ばれます。
「マヌカハニー」とは?(特定の「花の蜜」)
マヌカハニー(Manuka Honey)は、その名の通り「ハチミツ」の一種です。
ミツバチが、ニュージーランドにのみ自生する「マヌカ(フトモモ科の低木)」の花から蜜を集め、巣の中で貯蔵・熟成させたものです。
一般的なハチミツとの違いは、マヌカの花蜜に由来する特有の成分を含んでいる点です。これにより、他のハチミツにはない強力な抗菌作用を持つことが知られています。
マヌカハニーは、ミツバチたち自身の「食料(エネルギー源)」として集められたものなんですね。
味・香り・形状(見た目)の違い
プロポリスは、ヤニのような独特の強い香りと、ピリピリとした強烈な刺激(辛味や苦味)があります。色は濃い緑褐色や黒褐色です。マヌカハニーは、粘性が高くキャラメルのような濃い褐色のハチミツで、濃厚な甘さの中にハーブや薬草を思わせる独特の風味があります。
もし両者を食べ比べたら、一瞬で違いが分かるほど風味は異なります。
プロポリス:刺激的な味と独特の香り
プロポリス(特にアルコール抽出のチンキ剤や原液)は、非常に強烈な刺激を持っています。
初めて舐めると、舌がピリピリと痺れるような感覚や、喉が焼けるような辛味を感じることがあります。香りは、木の樹脂(ヤニ)や薬品、あるいは消毒液を連想させるような、ツンとした独特の強い香りがあります。
色は、産地(ブラジル産は緑が強い、ヨーロッパ産は褐色が強いなど)によって異なりますが、一般的には濃い緑褐色や黒褐色をしています。原塊(げんかい)と呼ばれる加工前の状態は、粘着性のある固形物です。
マヌカハニー:濃厚な甘みとハーブの風味
マヌカハニーは、まず「ハチミツ」ですので、基本は濃厚な甘さがベースにあります。
ただし、一般的なハチミツ(アカシアやレンゲなど)と比べると、非常にクリーミーで粘性が高い(ねっとりしている)のが特徴です。色は濃い琥珀色から褐色。
風味は非常に個性的で、よく「ハーブのよう」「薬草っぽい」と表現される独特の香りがあります。この風味が苦手な人もいますが、慣れるとこの濃厚さがクセになるとも言われています。
栄養・主要成分・健康面の違い
両者の健康効果は、含まれる主要成分の違いに基づきます。プロポリスの主な有効成分は「フラボノイド」で、強い抗酸化作用や免疫サポートが期待されます。一方、マヌカハニーの有効成分は「メチルグリオキサール(MGO)」で、特有の強力な抗菌・殺菌作用の源となっています。
どちらも「抗菌」というイメージがありますが、その力の源となる成分が全く異なります。
プロポリスの主要成分(フラボノイド)
プロポリスの健康効果の源は、原材料である植物の樹脂に含まれる「フラボノイド」です。
フラボノイドはポリフェノールの一種で、非常に強い抗酸化作用を持つことで知られています。ミツバチが巣を菌から守る力の源であり、これが人の体内でも抗炎症作用や免疫サポートに役立つと考えられています。
特にブラジル産のグリーンプロポリスに含まれる「アルテピリンC」という成分は、その働きが注目されています。
プロポリスは、抗菌・抗ウイルス・抗炎症・抗酸化・免疫調整など、非常に幅広いサポートが期待される素材です。
マヌカハニーの主要成分(メチルグリオキサール)
マヌカハニーの最大の特徴は、独自の強力な抗菌成分「メチルグリオキサール(MGO)」です。
一般的なハチミツにも過酸化水素による殺菌作用はありますが、マヌカハニーに含まれるMGOは、熱や酵素に強い非・過酸化水素由来の抗菌作用を持ちます。これが、マヌカハニーが「特別なハチミツ」と呼ばれる理由です。
MGOの含有量は製品に「MGO100+」や「UMF10+」といった数値で表示されており、この数値が高いほど抗菌作用も強いとされています。
主な期待効果は、喉の痛みやイガイガの緩和、口内炎、胃腸の調子(ピロリ菌など)を整えることなど、特定の「菌」に対する直接的な働きかけです。
使い方・摂取方法の違い
プロポリスは味が非常に刺激的なため、そのまま食べることは稀で、アルコールで抽出した液体(チンキ)を水に薄めたり、スプレーで喉に噴射したり、カプセルで飲む「健康食品」としての摂取が主流です。マヌカハニーは「食品(ハチミツ)」として、ティースプーンでそのまま舐めるのが最も一般的です。
原材料と成分が違うため、摂取方法も大きく異なります。
「プロポリス」の主な用途:健康食品(スプレー・チンキ)
プロポリスは樹脂であり、そのままでは非常に食べにくく、味も強烈です。
そのため、アルコールや水で有効成分を抽出した液体(チンキ・エキス)タイプが主流です。これを水やジュースに数滴垂らして飲んだり、うがいに使ったりします。
最も手軽なのは、喉に直接噴射できるスプレータイプですね。また、味が苦手な人向けに、匂いや味を感じにくいソフトカプセルや、ハチミツやハーブを混ぜたキャンディ(のど飴)も人気です。
プロポリスは「食品」というより「健康補助食品」や「サプリメント」に近い位置づけです。
「マヌカハニー」の主な用途:食品(そのまま舐める)
マヌカハニーはハチミツ、つまり「食品」です。
最も推奨される摂取方法は、ティースプーン1杯程度をそのまま舐めることです。特に喉のケアを目的とする場合は、ゆっくりと喉を通過させるように舐めると効果的とされています。
その他、パンに塗ったり、ヨーグルトや紅茶に入れたりもできますが、MGOは熱に強いものの、他の酵素などは熱に弱い場合があるため、高温の飲み物に入れるのは避けた方が良いという意見もあります。
産地・価格・保存の違い
マヌカハニーはニュージーランドが唯一の産地ですが、プロポリスはブラジル、オーストラリア、ヨーロッパなど世界中で生産されています。価格はどちらも高価ですが、マヌカハニーはMGO値(抗菌活性)の高さに比例して価格が急激に上昇するのが特徴です。
産地と価格の違い
産地:
マヌカハニーの産地は、マヌカの木が自生するニュージーランドのみに限られます。この希少性が価格の高さにもつながっています。
プロポリスは、ミツバチが生息し、樹脂を出す植物があれば世界中どこでも作られます。中でも、品質が高いとされるブラジル産(特にミナスジェライス州)のグリーンプロポリスが有名です。
価格:
どちらも一般的なハチミツや健康食品と比べると高価です。
プロポリスは産地や抽出法、濃度によって価格が異なります。マヌカハニーは、MGOやUMFの数値(抗菌活性の強さ)によって価格が明確にランク付けされており、数値が高くなるほど(抗菌作用が強くなるほど)価格は急激に上昇します。
保存方法の違い
プロポリス(液体タイプ)は、アルコール抽出のものが多いため、基本的には直射日光を避けて常温保存が可能です。品質は安定しています。
マヌカハニーはハチミツですので、基本的には腐敗しませんが、風味や成分を保つために直射日光を避け、常温で保存します。冷蔵庫に入れると結晶化して固まってしまうので注意が必要です。また、金属製のスプーンは成分に影響を与える可能性があるとして、木製や陶製、プラスチック製のスプーンを使うことが推奨されています。
体験談|僕が喉のイガイガに使い分ける理由
僕は喉が弱く、特に冬の乾燥した季節や、季節の変わり目にはよく喉がイガイガします。
そんな時、この二つを明確に使い分けていますね。
まず、「ちょっと喉が乾燥してきたかな」「予防しておきたいな」という初期段階では、マヌカハニー(MGO400+くらい)をティースプーンに一杯、ゆっくり舐めます。濃厚な甘さとハーブの香りが喉をコーティングしてくれる感覚があり、安心感があります。毎日の習慣として取り入れやすいのも魅力です。
一方で、「これは本格的にまずいかも」「声が出しにくい」という強い違和感を感じた時は、迷わずプロポリスのスプレーを使います。
初めて使った時は、その独特の香りと舌がピリつくような強烈な刺激に「うわっ!」と声が出たほどですが、喉の奥に直接噴射すると、その刺激が逆に「効いている」という感覚になります。
味は正直、今でも苦手ですが(笑)、あの感覚を体験してからは、お守りとして常備しています。
僕にとっては、マヌカハニーが「日々のケア(守り)」、プロポリスが「緊急時のケア(攻め)」という位置づけですね。
プロポリスとマヌカハニーの違いに関するFAQ(よくある質問)
プロポリスとマヌカハニー、一緒に摂っても大丈夫?
はい、問題ありません。原材料も主成分も異なるため、互いの効果を打ち消すことはないと考えられています。
実際、プロポリスの刺激的な味を和らげるために、マヌカハニーに混ぜて摂取する人もいますし、「プロポリス入りマヌカハニー」といった製品も販売されていますよ。
どっちもミツバチが作るなら、ローヤルゼリーとの違いは?
良い質問ですね。ローヤルゼリーは、女王蜂だけが食べるための「特別食」です。
働き蜂が花粉や蜜を体内で分解・合成して分泌するクリーム状の物質で、アミノ酸やビタミン、ミネラル、デセン酸など、非常に多くの栄養素をバランスよく含んでいます。
目的が「巣の防御(プロポリス)」や「食料(マヌカハニー)」ではなく、「女王蜂の栄養源」という点で全く異なります。
1歳未満の赤ちゃんにマヌカハニーを与えてもいいですか?
絶対にダメです。
マヌカハニーは「ハチミツ」です。ハチミツにはボツリヌス菌が含まれている可能性があり、腸内環境が未熟な1歳未満の乳児が摂取すると「乳児ボツリヌス症」を発症する危険があります。これはマヌカハニーに限らず、すべてのハチミツ製品に共通する注意点です。
まとめ|プロポリスとマヌカハニー、どちらを選ぶべきか?
プロポリスとマヌカハニーの違い、明確になったでしょうか。
どちらもミツバチからの恩恵ですが、その正体は全くの別物でした。
- プロポリス → ミツバチが作る「樹脂(防御物質)」。主成分はフラボノイド。免疫サポートや抗炎症を期待するサプリメント的な使い方。
- マヌカハニー → ミツバチが作る「ハチミツ(食品)」。主成分はMGO。喉の痛みや胃腸のケアなど、特定の抗菌作用を期待する使い方。
どちらを選ぶべきか迷った時は、あなたの目的に合わせて選ぶのが一番です。
日々の健康維持や喉のケア、美味しく続けたいなら「マヌカハニー」を。
より強力な免疫サポートや、刺激があっても「いざという時」の守りが欲しいなら「プロポリス」を。
それぞれの特性を理解して、上手に使い分けてみてくださいね。
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