恵みゴールドとゴールドラッシュの違い!どっちが甘い?生で食べるなら?

夏のとうもろこし売り場、本当に種類が増えましたよね。

中でも「恵みゴールド」と「ゴールドラッシュ」は、どちらも非常に人気が高く、名前も似ているため、どちらを選ぶか迷ってしまう代表格ではないでしょうか。

結論から言うと、「恵みゴールド」と「ゴールドラッシュ」は、どちらも生食が可能なほど甘いスイートコーン(ゴールデンコーン)ですが、開発元と特徴が異なります。

「恵みゴールド」(サカタのタネ開発)は、果物のようなフルーティーな香りと、粒が大きくジューシーな食感が最大の特徴です。一方、「ゴールドラッシュ」(カネコ種苗開発)は、粒皮(つぶかわ)が驚くほど柔らかく、口に残らない食感と濃厚な甘みで一世を風靡した品種です。

この記事を読めば、二大人気品種の正確な違いから、それぞれの個性を活かした美味しい食べ方まで、もう迷うことはありません。

それでは、まず両者の詳細な比較から見ていきましょう。

結論|恵みゴールドとゴールドラッシュの違いとは?

【要点】

「恵みゴールド」と「ゴールドラッシュ」は、どちらもスイートコーンの黄粒種(ゴールデンコーン)の人気品種です。主な違いは特徴と開発元にあり、「恵みゴールド」(サカタのタネ)はフルーティーでジューシーな食感が、「ゴールドラッシュ」(カネコ種苗)は粒皮が非常に柔らかく、口に残らない食感と濃厚な甘みが最大の特徴です。

どちらも「生で食べられるとうもろこし」として人気を博しましたが、その魅力の方向性は異なります。「果汁感」の恵みゴールドか、「皮の柔らかさ」のゴールドラッシュか、と言い換えることもできますね。

この2つの主な違いを一覧表にまとめました。

項目恵みゴールドゴールドラッシュ
開発元サカタのタネカネコ種苗
分類スイートコーン(黄粒種)スイートコーン(黄粒種)
主な特徴フルーティーな甘さ、ジューシーさ粒皮が非常に柔らかい、濃厚な甘み
甘さ非常に強い(平均糖度18度以上)非常に強い(平均糖度17~20度)
香りフルーティーな香りとうもろこしらしい濃厚な香り
生食適性非常に高い(推奨)高い(可能)
主な食べ方生食、サラダ、冷製スープ茹で、蒸し、焼き、生食
価格帯ブランド品種としてやや高価ブランド品種としてやや高価

「恵みゴールド」と「ゴールドラッシュ」の定義と分類

【要点】

どちらも「スイートコーン(甘味種)」の中の「ゴールデンコーン(黄粒種)」という分類に含まれます。恵みゴールドはサカタのタネが開発した品種で、ゴールドラッシュはカネコ種苗が開発した品種シリーズ(ゴールドラッシュ、ゴールドラッシュ86など)の総称です。

スーパーの店頭ではどちらも「とうもろこし」ですが、開発された背景や品種としての位置づけが異なります。

恵みゴールドとは?

「恵みゴールド」は、日本の大手種苗会社である「サカタのタネ」によって開発されたスイートコーンの品種です。

その最大の特徴は、平均糖度が18度以上(メロンに匹敵します)にもなる強い甘みと、生食に最適なほどのジューシーさです。従来のとうもろこし特有の青臭さが少なく、フルーティーな香りを持つことから、サラダやデザート感覚で食べられる品種として人気を確立しました。

ゴールドラッシュとは?

「ゴールドラッシュ」は、「カネコ種苗」によって開発され、2000年代初頭に登場した画期的なスイートコーンの品種です。

当時のとうもろこしの常識を覆したのが、その「粒皮(つぶかわ)の柔らかさ」です。従来のとうもろこしは、食べた後に皮が歯に挟まったり、口の中に残ったりするのが当たり前でした。しかし、ゴールドラッシュはその皮が非常に薄く柔らかいため、まるで皮がないかのように食べられる、と衝撃を与えました。

もちろん甘みも非常に強く、生食も可能。「ゴールドラッシュ」「ゴールドラッシュ86」「ゴールドラッシュ90」など、栽培時期や特性に応じたシリーズ品種も展開されています。

どちらも「ゴールデンコーン」の人気品種

とうもろこしは、粒の色によって「ゴールデンコーン(黄粒種)」「シルバーコーン(白粒種)」「バイカラーコーン(黄白混合種)」に分けられますが、恵みゴールドもゴールドラッシュも、粒がすべて鮮やかな黄色である「ゴールデンコーン」に分類されます。

どちらも、日本の高い育種技術が生んだ「生でも食べられる」とうもろこし市場を牽引する、二大人気品種と言えますね。

味・甘さ・食感(粒皮)・見た目の違い

【要点】

どちらも非常に甘いですが、甘さの質が異なります。恵みゴールドは果物のような「フルーティーでジューシーな甘さ」、ゴールドラッシュは「濃厚でコクのある甘さ」です。食感は、恵みゴールドが水分量が多く「ジューシー」であるのに対し、ゴールドラッシュは「粒皮が非常に柔らかく口に残らない」のが最大の特徴です。

どちらも「甘い」のは間違いありませんが、その甘さの質や食感に、それぞれの個性がはっきりと出ています。

味と甘さの違い:フルーティーな甘み vs 濃厚な甘み

どちらも最高糖度はメロン並みの18〜20度に達することもあります。

恵みゴールドの甘さは、フルーティーな香りと相まって、まるで果物を食べているかのような「ジューシーで爽やかな甘さ」が特徴です。生で食べた時にその魅力が最も際立ちます。

ゴールドラッシュの甘さは、とうもろこし本来の風味をしっかりと感じる「濃厚でコクのある甘さ」が特徴です。加熱することで、その甘みと香りはさらに引き立ちます。

食感(粒皮)の違い:ジューシーさ vs 粒皮の柔らかさ

ここが両者を選ぶ上での最大の分岐点かもしれません。

恵みゴールドは、粒が大きく、水分(果汁)をたっぷりと含んでいるため、噛んだ瞬間に「シャキッ!」「ジュワッ!」と果汁が溢れるようなジューシーな食感が楽しめます。

ゴールドラッシュの最大のセールスポイントは、「粒皮の柔らかさ」です。皮が薄いため、口の中で皮が残る感覚(専門用語で「残皮感」と言います)がほとんどありません。このため、小さなお子様からご年配の方まで、ストレスなく食べられるのが強みです。

見た目(粒の大きさ・色)の違い

どちらも鮮やかなレモンイエローの粒色をしています。

恵みゴールドは粒が大きく、実がぎっしりと詰まっています。

ゴールドラッシュも粒が大きく、特に先端まで実がびっしりと詰まる「先端不稔(せんたんふねん)」が少ないことが、生産者向けのアピールポイントにもなっています。

栄養成分と期待できる効果の違い

【要点】

どちらもスイートコーンとして、栄養価に大きな差はありません。エネルギー源となる炭水化物を主成分に、ビタミンB群、ビタミンE、食物繊維、カリウムなどをバランスよく含んでいます。皮ごと生で食べることで、加熱に弱い栄養素も効率よく摂取できます。

品種による栄養価の大きな違いはなく、どちらも「スイートコーン」として共通の優れた栄養素を持っています。

日本食品標準成分表(八訂)によると、スイートコーン(生・100gあたり)には以下の栄養素が含まれます。

  • 炭水化物:主成分であり、エネルギー源となります。
  • 食物繊維:腸内環境を整え、便通の改善に役立ちます。特に不溶性食物繊維が豊富です。
  • ビタミンB1・B2:糖質や脂質の代謝を助ける働きがあります。
  • ビタミンE:強い抗酸化作用があり、「若返りのビタミン」とも呼ばれます。
  • カリウム:体内の余分なナトリウムの排出を助け、むくみや高血圧の予防に役立ちます。
  • 葉酸:細胞の生産や再生を助け、特に妊娠初期の女性に重要とされる栄養素です。

恵みゴールドやゴールドラッシュのように、生で食べられる品種のメリットは、加熱によって失われがちなビタミンCやビタミンB群、葉酸などを効率よく摂取できる点にありますね。

使い方・おすすめの食べ方の違い

【要点】

恵みゴールドはそのフルーティーさとジューシーさを活かし、「生食」が最もおすすめです。サラダや冷製スープに最適です。ゴールドラッシュも生食可能ですが、濃厚な甘みと皮の柔らかさは加熱すると一層引き立つため、「茹で」「蒸し」「焼き」のいずれでも最高の美味しさを発揮します。

どちらも生でも加熱でも美味しいですが、それぞれの個性を活かすことで、さらに魅力を引き出せます。

恵みゴールド:生食やサラダで

開発元のサカタのタネも「生食」を強く推奨しているように、恵みゴールドの真価は生で発揮されます。

  • そのまま生で:皮をむいて、そのままかぶりつくのが一番です。収穫から時間が経つと甘みが落ちるので、新鮮なものを選びましょう。
  • サラダ:粒をそいでサラダに散らすと、甘みとジューシーさが加わり、彩りも良くなります。
  • 冷製スープ:ミキサーにかけて、冷たいポタージュにすると、そのフルーティーな甘みを存分に楽しめます。

ゴールドラッシュ:茹で・焼きで

ゴールドラッシュも生食で十分美味しいですが、その濃厚な甘みは加熱することでさらに増します。そして、加熱しても粒皮の柔らかさは健在です。

  • 茹でとうもろこし:定番の食べ方。皮の柔らかさを最も実感できます。
  • 焼きとうもろこし:醤油の香ばしさと、ゴールドラッシュの濃厚な甘みが相性抜群です。
  • 蒸しとうもろこし(電子レンジ):皮を一枚残してラップで包み、電子レンジで加熱するだけで、甘みが凝縮された蒸しとうもろこしが完成します。

旬の時期・主な産地・価格の違い

【要点】

どちらも旬は夏(6月~9月)です。北海道、千葉、茨城、長野、山梨など全国のとうもろこし産地で栽培されています。価格は、どちらも人気のブランド品種であるため、一般的なとうもろこしと比較するとやや高価な傾向にあります。

旬の時期と主な産地

恵みゴールドもゴールドラッシュも、旬は夏(6月~9月頃)です。

早い地域では5月頃からハウス栽培のものが出始め、夏にかけて産地が北上していく「産地リレー」によって、長期間楽しむことができます。

主な産地は北海道、千葉県、茨城県、長野県、山梨県、群馬県など、日本の主要なとうもろこし産地全域で栽培されています。

正しい保存方法

とうもろこしは、収穫した瞬間から糖度が下がり始めます。購入したらすぐに調理するのが一番です。

保存する場合は、皮付きのままラップで包むかポリ袋に入れ、必ず冷蔵庫の野菜室に「立てて」保存しましょう。寝かせるよりも鮮度が長持ちします。それでも2~3日中には食べ切りましょう。

すぐに食べきれない場合は、硬めに茹でて実を外し、冷凍保存するのがおすすめです。

価格の違い:凝縮された価値

どちらも人気のブランド品種であるため、スーパーでは「ピュアホワイト」などの白い品種と並んで、他の一般的なとうもろこしよりもやや高めの価格設定になっていることが多いです。

とはいえ、旬の最盛期には比較的手頃な価格で出回ることも多く、シャインマスカットのような贈答用の高級果実というよりは、「ちょっと贅沢な日常の味覚」として愛されています。

起源と開発の歴史

【要点】

ゴールドラッシュは2000年代初頭にカネコ種苗から発表され、「粒皮が柔らかく口に残らない」という革新的な特徴でとうもろこし市場の常識を変えました。恵みゴールドは、その後の高糖度・生食ブームの中で、サカタのタネが「フルーティーなジューシーさ」を武器に投入した品種です。

日本のとうもろこしの品種改良の歴史において、この二つは大きな転換点を作った品種と言えます。

ゴールドラッシュが2000年代初頭に登場した時の衝撃は大きく、「とうもろこしは皮が口に残るもの」という長年の常識を覆しました。テレビCMなどでもその柔らかさがアピールされ、一気に定番品種へと駆け上がりました。

恵みゴールドは、ゴールドラッシュが切り開いた「高品質とうもろこし」市場に、さらに「生食」「ジューシーさ」「フルーティーさ」という新しい価値観を加えて登場しました。「ピュアホワイト」などの白いとうもろこしと共に、とうもろこしを「野菜」から「果物」の領域にまで高めた品種の一つです。

体験談|2大人気とうもろこしを食べ比べてみた

数年前、夏のバーベキューで友人たちがとうもろこしを持ち寄った際、偶然にも「恵みゴールド」と「ゴールドラッシュ」が揃いました。これはチャンスと、生と焼きで食べ比べをしたことがあります。

まずは「生」での比較です。

「恵みゴールド」を生でかじった瞬間、本当に驚きました。「シャキッ!」という音と共に、口の中に甘い果汁が溢れ出し、とうもろこし特有の青臭さが全くなく、リンゴのようなフルーティーな香りさえ感じました。「これは、もはや果物だ」というのが正直な感想です。

次に「ゴールドラッシュ」を生で試しました。こちらも十分に甘いのですが、恵みゴールドほどの果汁感はなく、より「とうもろこしらしい」風味が強い印象。そして何より、皮が全く気になりません。スッと歯が入り、皮が口に残るストレスがゼロでした。

次に「焼き」です。

醤油を塗って焼いた「ゴールドラッシュ」は、まさに王道の美味しさでした。加熱されて凝縮した濃厚な甘みと、醤油の香ばしさが一体となり、粒皮の柔らかさのおかげでいくらでも食べられそうでした。

一方の「恵みゴールド」は、焼くとジューシーさが少し落ち着き、甘みが凝縮されますが、生で食べた時のあのフルーティーな感動は少し薄れるかな、と感じました。

この経験から、僕の中では「生でサラダ感覚なら恵みゴールド」「茹でたり焼いたりして楽しむならゴールドラッシュ」という使い分けが明確になりましたね。

恵みゴールドとゴールドラッシュに関するよくある質問(FAQ)

恵みゴールドとゴールドラッシュの違いについて、よくある質問をまとめました。

Q1. 生で食べられるのはどちらですか?

A. どちらも生食が可能です。特に「恵みゴールド」は、そのジューシーさとフルーティーな甘さから、生食が最も推奨される食べ方の一つです。ゴールドラッシュも生で食べられますが、加熱した方が甘みが際立つとも言われます。

Q2. 結局、どっちが甘いですか?

A. どちらも最高糖度が18度以上になる、非常に甘い品種です。優劣はありませんが、甘さの「質」が異なります。恵みゴールドは「フルーティーでジューシーな甘さ」、ゴールドラッシュは「濃厚でコクのある甘さ」と表現されます。

Q3. スーパーでの見分け方はありますか?

A. どちらも人気のブランド品種なので、皮や袋に貼られたシールやラベルに「恵みゴールド」や「ゴールドラッシュ」と品種名が明記されていることがほとんどです。見た目だけで判断するのは難しいため、ラベルを確認するのが最も確実です。

まとめ|恵みゴールドとゴールドラッシュ、どちらを選ぶべき?

「恵みゴールド」と「ゴールドラッシュ」、日本のとうもろこし市場を代表する二大品種の違い、ご理解いただけたでしょうか。

どちらも「生で食べられるほどの甘さ」を持つ素晴らしい品種ですが、その個性は明確に異なります。

最後に、目的別の選び方をまとめます。

  • 果物のようなジューシーさとフルーティーな甘さを楽しみたい時(特に生食)恵みゴールド
  • 粒皮が口に残らない柔らかさと、濃厚なとうもろこしの甘みを楽しみたい時(加熱調理)ゴールドラッシュ

どちらを選んでも、旬の夏の味覚を存分に楽しめることは間違いありません。ぜひ、好みに合わせて選んでみてください。

当サイト「違いラボ」では、恵みゴールドやゴールドラッシュ以外にも、様々な「野菜・果物の違い」について詳しく解説しています。ぜひ他の記事も参考にしてみてください。

(参考:サカタのタネカネコ種苗株式会社日本食品標準成分表(文部科学省)