ニュートロ「シュプレモ」と「ナチュラルチョイス」の違い!愛犬に合うのはどっち?

愛犬のドッグフード選びで人気の「ニュートロ(Nutro™)」。

その中でも特に人気なのが「シュプレモ™」と「ナチュラルチョイス™」ですが、パッケージが似ているものもあり、一体何が違うのか分かりにくいですよね。

結論から言うと、「シュプレモ」は“食材のブレンド”で栄養バランスと美味しさを追求するラインで、「ナチュラルチョイス」は“シンプルな原材料”で特定のニーズ(アレルギー配慮など)に応えるラインです。

どちらも高品質な自然素材(ナチュラル*)にこだわったプレミアムフードですが、その設計思想(コンセプト)が異なります。この記事では、ニュートロの2大人気ラインである「シュプレモ」と「ナチュラルチョイス」の根本的な違いから、愛犬に合わせた選び方まで、詳しく解説します!
(*ニュートロでは、ビタミン、ミネラル、アミノ酸類など、一部の原材料を除く)

【3秒で押さえる要点】

  • シュプレモ:複数の高品質な自然素材(肉、果物、野菜など)を最適にブレンドし、「栄養のホリスティック(全体的)バランス」と「美味しさ」を追求。
  • ナチュラルチョイス:「単一の動物性タンパク質」を主原料にすることが多く、食物アレルギーに配慮したシンプルな処方を重視。
  • 選び方:好き嫌いが多い子や総合的な栄養価を重視するなら「シュプレモ」。アレルギーが心配な子や特定の原材料を避けたいなら「ナチュラルチョイス」がおすすめです。
「シュプレモ」と「ナチュラルチョイス」の主な違い
項目 シュプレモ™(Supremo™) ナチュラルチョイス™(Natural Choice™)
コンセプト ホリスティック・ブレンド(全体的な栄養バランス) シンプル・フォーミュラ(特定のニーズへの配慮)
主な特徴 17種類の厳選自然素材をブレンドし、栄養素を豊富に含む アレルギーに配慮し、単一の動物性タンパク質源を主原料に使用(一部製品除く)
原材料の傾向 肉類が第一主原料。果物、野菜、ハーブなど種類が豊富 肉類が第一主原料。原材料の種類は比較的シンプル
アレルギー配慮 グレインフリー(穀物不使用)や特定タンパク質メインの製品あり ラインナップが非常に豊富(ラム&玄米、鹿肉&玄米など)
ラインナップ 犬種別、年齢別、体重管理用、グレインフリー、トレイ(ウェット)など 犬種別、年齢別、アレルギー配慮(原料別)、体重管理用、グレインフリーなど
こんな子におすすめ 好き嫌いが多い、食いつきが悪い、総合的な栄養を美味しく摂りたい 特定の食物アレルギーがある、お腹がデリケート、シンプルなごはんが良い

コンセプトと主な特徴の違い(ブレンド vs シンプル)

【要点】

「シュプレモ」は、肉や魚、野菜、果物、ハーブなど17種類もの自然素材をブレンドし、栄養素が互いに高め合う「ホリスティック(全体的)バランス」を重視しています。一方、「ナチュラルチョイス」は、主原料となる動物性タンパク質を1種類(または限定)にし、アレルギーなどに配慮した「シンプルな処方」を重視しています。

この2つのラインの最も根本的な違いは、製品の「設計思想(コンセプト)」にあります。

「シュプレモ」のキーワードは「ホリスティック・ブレンド」です。
「ホリスティック」とは「全体的な」という意味で、シュプレモは肉だけでなく、全粒穀物、野菜、果物、ハーブなど、なんと17種類もの厳選された自然素材をブレンドしています。
これは、ひとつの食材から栄養を摂るのではなく、多様な食材が持つ栄養素(ファイトケミカルなど)が互いに作用し合うことで、より高い栄養価と美味しさを引き出すという考え方に基づいています。チキン、ラム、サーモンなどの肉や魚を第一主原料に使いつつ、ブルーベリーやリンゴ、ケール、ココナッツ、チアシードといった食材が組み合わされているのが特徴です。

「ナチュラルチョイス」のキーワードは「シンプル・フォーミュラ」です。
こちらは、栄養バランスを保ちつつも、できるだけ原材料をシンプルにすることを重視しています。特に、アレルギーの原因となりやすい動物性タンパク質を「単一(または限定)」にしている製品が多いのが最大の特徴です。
例えば、「ラム&玄米」の製品は、主原料の動物性タンパク質をラム肉だけに絞っています。これにより、チキンアレルギーがある愛犬にも安心して与えることができます。「鹿肉&玄米」といった、よりアレルゲンになりにくいとされる原材料(新奇タンパク質)を使ったラインナップも充実しています。

原材料と成分の違い(何を重視しているか)

【要点】

どちらも高品質な肉・魚を第一主原料としています。「シュプレモ」は健康維持のために野菜や果物、ハーブ類を豊富に含みます。「ナチュラルチョイス」は食物アレルギーに配慮し、タンパク質源を限定し、穀物も玄米やオートミールなど厳選して使用しています。

コンセプトの違いは、そのまま原材料の違いに直結しています。

「シュプレモ」は、ブレンドを重視するため、原材料リストを見ると非常に多くの食材名が並んでいます。例えば「成犬用」の製品では、チキン(肉)を第一主原料に、チキンミール、玄米、オートミール、大麦と続き、その後もサーモンミール、ラムミール、ビートパルプ、タンパク加水分解物、さらにはチアシード、ココナッツ、トマト、ケール、パンプキン、ホウレン草、ブルーベリー、リンゴ、ニンジン…といった具合です。まるで人間用の健康食品のような多彩さで、愛犬の健康を多角的にサポートしようという意図が分かります。

「ナチュラルチョイス」は、シンプルさを重視します。例えば「ラム&玄米 成犬用」の製品では、第一主原料が「ラム(肉)」、次いで「ラムミール」、そして「玄米」「オートミール」と続きます。シュプレモのように多種多様な野菜や果物は入っておらず、主原料が明確で、アレルギーを持つ子にとって原因を特定しやすい構成になっています。
どちらのラインも、消化しにくかったりアレルギーの原因になったりしやすい「小麦」「トウモロコシ」「大豆」は使用していない製品がほとんどで、穀物を使用する場合は玄米やオートミールなど、比較的アレルギーになりにくいとされる全粒穀物を使用するこだわりが見られます。(※製品により異なります)

ラインナップ(犬種・年齢・悩み別)の違い

【要点】

どちらも犬種別・年齢別・体重管理用など基本的なラインナップは揃っています。「ナチュラルチョイス」はそれに加え、「ラム」「鹿肉」「フィッシュ」など、アレルギー配慮のためにタンパク質源を選べるラインナップが圧倒的に豊富です。

愛犬の様々なニーズに応えるため、どちらのラインも非常に多くの製品を展開しています。

「シュプレモ」も「ナチュラルチョイス」も、

  • 子犬用(パピー)、成犬用、シニア用といった「年齢別」
  • 小型犬用、中型犬〜大型犬用といった「サイズ別」
  • チワワ、トイ・プードル、柴犬といった「犬種別」
  • 体重管理用(減量用)、避妊・去勢犬用
  • グレインフリー(穀物不使用)

など、基本的なラインナップは網羅しています。

両者の大きな違いが出るのは、やはり「アレルギー配慮」の分野です。
「シュプレモ」にも「グレインフリー(穀物不使用)」や、主原料を限定した製品(例:「サーモン&ポテト」など)は存在します。
しかし、「ナチュラルチョイス」は、このアレルギー配慮のラインナップが圧倒的に充実しています。「ラム&玄米」「鹿肉&玄米」「フィッシュ&玄米」「チキン&玄米」など、愛犬の体質に合わせてタンパク質源を細かく選べるのが最大の強みです。

「シュプレモ」と「ナチュラルチョイス」の共通点(ニュートロのこだわり)

【要点】

どちらも「ニュートロ」ブランドの製品として、厳しい品質基準に基づき「自然素材(ナチュラル)」を使用している点が共通しています。第一主原料に高品質な肉や魚を使用し、合成の酸化防止剤や着色料、香料を使用しない「ナチュラル*」なフードです。

コンセプトや原材料は異なりますが、どちらも「ニュートロ」ブランドの製品として、根底には共通の哲学とこだわりがあります。

  1. 高品質な自然素材の使用:どちらも「ナチュラル*」であることを掲げており、厳しい品質基準で選定された自然素材を使用しています。
  2. 第一主原料に肉・魚:犬が本能的に好む高品質な肉(チキン、ラム、鹿肉など)や魚(サーモンなど)を「第一主原料」として贅沢に使用しています。(一部製品を除く)
  3. 合成添加物の不使用:愛犬の健康に配慮し、ミックストコフェロール(ビタミンE)やローズマリー抽出物といった自然由来の成分で品質を保持しており、合成の酸化防止剤(BHA・BHT)、着色料、香料は一切使用していません
  4. 安全・品質管理:ニュートロの製品は、マースジャパンの厳しい品質管理基準のもと、製造されています。

(*ニュートロでは、ビタミン、ミネラル、アミノ酸類など、一部の原材料を除く)

歴史・ルーツと開発背景の違い

【要点】

「ナチュラルチョイス」は1980年代から続くニュートロの基幹ラインであり、「アレルギーに配慮したシンプルな自然食」の先駆けです。「シュプレモ」は2000年代に入り、より新しい「ホリスティック栄養学」の考え方に基づき、多様な食材の相乗効果を目指して開発されたラインです。

両者の違いは、開発された時代の背景にも関係しています。

「ナチュラルチョイス」は、1980年代に「ラム&ライス(ラム&玄米)」の処方を確立して以来、ニュートロブランドの中核を担ってきた歴史あるラインです。当時はまだドッグフードの原材料に対する意識が今ほど高くない時代に、いち早く「自然素材」と「食物アレルギー」に着目し、「シンプルな処方で愛犬の健康を守る」というコンセプトを打ち出しました。

「シュプレモ」は、それよりも新しい2000年代に入ってから登場したラインです。この頃になると、単にアレルギーを避けるだけでなく、「多様な栄養素を全体的に(ホリスティックに)摂取することが、より愛犬の健康を増進させる」という栄養学の考え方が注目されるようになりました。
シュプレモは、その最新の栄養学に基づき、多種多様な自然素材を「ブレンド」するという、ナチュラルチョイスとは異なるアプローチで開発されたのです。

どっちを選ぶべき?愛犬のタイプ別おすすめ

【要点】

愛犬の体質と好みで選びましょう。好き嫌いが多い子、食いつきを良くしたい子、特にアレルギーがない子には、食材が豊富で嗜好性が高い「シュプレモ」がおすすめです。特定の食物アレルギーがある子、お腹がデリケートな子には、原因を特定しやすい「ナチュラルチョイス」が最適です。

どちらも高品質なフードであることは間違いありませんが、愛犬の体質や好みによって最適な選択は異なります。

【シュプレモがおすすめな愛犬】

  • 食いつきが悪い、好き嫌いが多い子(多様な食材のブレンドにより嗜好性が高い傾向があります)
  • 特に食物アレルギーの心配がない子
  • 野菜や果物などの栄養素もバランス良く、総合的に摂取させたい
  • ウェットフード(トレイ)も組み合わせて与えたい(シュプレモはウェットも豊富です)

【ナチュラルチョイスがおすすめな愛犬】

  • チキンや牛肉などに食物アレルギーがある、またはその疑いがある子
  • お腹がデリケートで、シンプルな原材料のフードを探している
  • アレルギーの原因を特定するため、タンパク質源を限定したい(ラム、鹿肉、魚などから選べます)
  • できるだけ穀物を避けたい(グレインフリーの選択肢もあります)

まずは愛犬の健康状態やアレルギーの有無を確認し、どちらのコンセプトが愛犬に合っているかを考えてみてください。

僕が愛犬に与えて感じた「食いつき」の違い(体験談)

僕の愛犬(雑種・中型犬)は、幸いなことに大きなアレルギーはありませんが、かなりの偏食家で、ドッグフードには苦労してきました。

最初はずっと「ナチュラルチョイスのチキン&玄米」を与えていました。品質に安心感があり、粒の匂いもキツくなく、安定して食べてくれていたからです。ただ、時々「プイッ」と顔をそむけて食べない日もあり、「まあ、こんなものか」と思っていました。

ある時、ペットショップで「シュプレモ」のサンプルをもらったので、試しに与えてみたんです。すると、その瞬間の食いつきが全く違いました

ナチュラルチョイスが「まあ、食べるか」という感じだったのに対し、シュプレモは「何これ!美味しい!」とでも言うように、夢中になって食べ始めたのです。袋を開けた時の香りも、ナチュラルチョイスより複雑で香ばしい(人間からしても美味しそうな)匂いがしました。

原材料を見ると、確かにシュプレモの方がチキン以外にもサーモンや野菜、果物など色々入っています。僕の愛犬にとっては、この「ブレンドされた複雑な旨味」が魅力的だったようです。

もちろん個体差はありますが、「シュプレモ=美食家向け」「ナチュラルチョイス=体質配慮の健康志向」というのが、僕のリアルな体験から感じた印象です。

「シュプレモ」と「ナチュラルチョイス」に関するよくある質問

Q: 結局、シュプレモとナチュラルチョイスはどっちが上質(グレードが高い)ですか?

A: どちらもニュートロの高品質なプレミアムフードであり、どちらが「上」でどちらが「下」ということはありません。コンセプトが違うだけです。「シュプレモ」は多様な食材をブレンドするコストがかかるため、価格はシュプレモの方がやや高めに設定されている傾向があります。

Q: ニュートロの「ワイルドレシピ™」との違いは何ですか?

A: 「ワイルドレシピ」は、犬の祖先が食べていた食事(高タンパク・穀物フリー)を再現したラインです。シュプレモやナチュラルチョイスよりもタンパク質含有量が圧倒的に高く、穀物を一切使用していない(グレインフリー)のが特徴です。運動量が非常に多い犬や、より野生に近い食事をさせたい方向けのラインと言えます。

Q: 子犬(パピー)にはどっちがいいですか?

A: どちらのラインにも優れた子犬用(パピー)フードがあります。もし、迎えたばかりでアレルギーの有無が分からない場合は、シンプルな処方の「ナチュラルチョイス(ラム&玄米 パピー用など)」から試してみるのも良いでしょう。食いつきが悪いようであれば、嗜好性の高い「シュプレモ パピー用」を試してみるのがおすすめです。

Q: 涙やけに効果があるのはどっちですか?

A: 涙やけの原因は様々(アレルギー、水分不足、目の構造など)ですが、食物アレルギーが原因の場合、フードを変えることで改善する可能性があります。その場合、原因となりやすい食材(チキン、牛肉、小麦など)を特定する必要があるため、タンパク質源を限定できる「ナチュラルチョイス」の(ラム、鹿肉、フィッシュなど)を試してみるのが一般的です。

「シュプレモ」と「ナチュラルチョイス」の違いのまとめ

ニュートロの二大巨頭、「シュプレモ」と「ナチュラルチョイス」。どちらも愛犬の健康を真剣に考えた素晴らしいフードですが、そのアプローチは対照的でした。

  1. シュプレモは「ブレンド」:17種類の自然素材をブレンドし、ホリスティックな栄養と美味しさを追求。食いつきが悪い子や総合栄養を重視する子に。
  2. ナチュラルチョイスは「シンプル」:単一の動物性タンパク質を主軸に、アレルギーに配慮。体質がデリケートな子やアレルギーが心配な子に。
  3. 共通点:どちらも「自然素材(ナチュラル*)」にこだわり、第一主原料に肉や魚を使用し、合成添加物は不使用。
  4. 選び方:愛犬の「体質」と「好み」を最優先に考える。アレルギーがなければシュプレモ、あればナチュラルチョイス、というのが基本的な選び方です。

(*ニュートロでは、ビタミン、ミネラル、アミノ酸類など、一部の原材料を除く)

どちらの製品も、愛犬の年齢やサイズ、犬種に合わせて細かくラインナップが分かれています。ぜひ愛犬の顔を思い浮かべながら、最適な一品を選んであげてくださいね。他のペット・飼育に関する違いについても、ぜひ他の記事をご覧ください。