カフェのメニューで「カフェラテ」と「マキアート」、どちらもミルク入りのコーヒーですが、その違いで迷ったことはありませんか?
特にスターバックスなどのカフェで人気の「キャラメルマキアート」のイメージがあると、さらに混乱してしまいますよね。
一言でいえば、両者の決定的な違いは「エスプレッソとミルクの比率」と「淹れ方(順番)」です。
「カフェラテ」はエスプレッソに大量のスチームミルクを注いだ、ミルクが主役の飲み物です。
一方、伝統的な「マキアート」は、エスプレッソに少量のフォームミルクを「染み(Stain)」のように垂らした、エスプレッソが主役の飲み物なのです。
この記事を読めば、イタリアの伝統的な定義から、スターバックスにおける解釈の違い、そして味やカフェイン、カロリーの違いまで、すべてがスッキリと理解できますよ。
まずは、両者の基本的な違いを一覧表で比較してみましょう。
結論|ラテとマキアートの違いを一言でまとめる
「カフェラテ」と「マキアート」の最大の違いは、ミルクの量です。「カフェラテ(Caffè Latte)」は「ミルク入りのコーヒー」を意味し、エスプレッソ(約20%)に対して大量のスチームミルク(約80%)を注ぎます。一方、「マキアート(Caffè Macchiato)」は「染みのついた」を意味し、エスプレッソにスプーン1杯程度の少量のフォームミルクを垂らした、ほぼコーヒーそのものの飲み物です。
ラテは「ミルクたっぷり」、マキアートは「エスプレッソに香りづけ程度のミルク」と覚えると簡単です。ただし、日本のカフェチェーンで提供される「マキアート」は、この伝統的な定義とは異なる場合が多いため注意が必要です。
| 項目 | カフェラテ | マキアート(伝統的) |
|---|---|---|
| ベース | エスプレッソ(少量) | エスプレッソ(主体) |
| 加えるミルク | スチームミルク(大量) | フォームミルク(少量) |
| E:M 比率(目安) | エスプレッソ 2:ミルク 8 | エスプレッソ 9:ミルク 1 |
| 味わい | 非常にミルキー、コーヒーの苦味はまろやか | エスプレッソの苦味・酸味が主体 |
| 容器 | 大きなカップや耐熱グラス | デミタスカップ(小さいカップ) |
| 主な用途 | 朝食、リラックス、コーヒーが苦手な人 | 食後の一杯、強い刺激が欲しい時 |
定義・原材料・ベースのコーヒーの違い
どちらもベースは「エスプレッソ」です。「カフェラテ」はイタリア語で「コーヒー・牛乳」を意味し、エスプレッソに蒸気で温めた「スチームミルク」をたっぷりと注ぎ、表面に少量の「フォームミルク(泡)」を乗せます。「マキアート」は「染みのついた」を意味し、抽出したエスプレッソの上に、泡立てた「フォームミルク」をスプーンで少量落とします。
「カフェラテ(Caffè Latte)」とは?|エスプレッソ+スチームミルク
「Caffè Latte(カフェラテ)」はイタリア語で、「Caffè(コーヒー)」と「Latte(牛乳)」を組み合わせた言葉です。
エスプレッソマシンで高圧抽出したエスプレッソ(約30ml)に対し、その3倍~4倍量(またはそれ以上)のスチームミルク(蒸気で温められた滑らかなミルク)を注ぎ入れます。
表面には薄いフォームミルク(泡)の層ができ、バリスタが模様を描く「ラテアート」が施されることも多いですね。主役はあくまでミルクの甘みとコクであり、コーヒーはそれを支える土台の役割です。
「マキアート(Caffè Macchiato)」とは?|エスプレッソ+フォームミルク
「Caffè Macchiato(カフェマキアート)」はイタリア語で、「Macchiato」が「染みのついた」「斑点のある」という意味を持ちます。
これは、抽出したエスプレッソ(約30ml)が入ったデミタスカップ(エスプレッソ用の小さなカップ)に、スプーン1杯程度のフォームミルク(泡立てたミルク)をそっと乗せたものです。
黒いエスプレッソの液面に、白いミルクの泡が「染み」のように見えることから、この名前が付きました。
味わいはほぼエスプレッソそのもの。ミルクは、エスプレッソの強烈な苦味や酸味のカドを取り、香りを立たせるためのアクセントに過ぎません。「エスプレッソをストレートで飲むのは少し強すぎる」という人が好んで飲む、通好みのメニューです。
【重要】スターバックスの「マキアート」との違い
ここで、多くの人が混乱する原因である、スターバックスなどのシアトル系カフェの「マキアート」について解説します。
スターバックスの代表的な商品である「キャラメルマキアート」は、イタリアの伝統的な「マキアート」とは全くの別物です。
スターバックスのマキアートは、以下のように作られます。
- カップにバニラシロップを入れる。
- その上にスチームミルクとフォームミルクを注ぐ。
- 最後に、上からエスプレッソを注ぎ入れる。(※この順番がラテと逆)
- 仕上げにキャラメルソースで格子模様(染み)を描く。
つまり、中身はほぼ「バニララテ」であり、エスプレッソやキャラメルソースで「染み」を付けるというビジュアル的な解釈から「マキアート」と名付けられた、アメリカ生まれのアレンジドリンクなのです。
味・香り・カフェイン・見た目の違い
「カフェラテ」は、ミルクの甘みが主役のまろやかな味わいです。見た目も量が多く、明るいカフェ色をしています。「マキアート」は、エスプレッソの苦味と香りが主役。量はデミタスカップに少量で、色は濃いコーヒー色に白い泡が浮かびます。1杯あたりのカフェイン量は、どちらもエスプレッソ1ショットがベースであれば、ほぼ同じです。
味と香りの比較|ミルクの甘み vs コーヒーの苦味
カフェラテ
大量のミルクがエスプレッソの強い苦味と酸味を包み込み、非常にまろやかでクリーミー、ミルキーな味わいが特徴です。コーヒーの香ばしさは感じられますが、あくまでも主役はミルクの自然な甘みです。コーヒーが苦手な方でも飲みやすいですね。
マキアート(伝統的)
ほぼエスプレッソそのものです。コーヒー豆の持つ本来の苦味、酸味、香りがダイレクトに感じられます。上に乗せられたフォームミルクが、最初の一口にわずかな乳製品の甘みと滑らかさを加え、エスプレッソの刺激をほんの少しだけ和らげてくれます。
見た目(層の構造)の違い
カフェラテは、大きな耐熱グラスやマグカップで提供されます。エスプレッソとミルクが均一に混ざり合い、明るいカフェ色(茶色)をしています。表面には薄いフォームミルクの層があります。
マキアートは、小さなデミタスカップで提供されます。液体の大部分はエスプレッソの濃い黒褐色で、その中央にフォームミルクの白い「染み(斑点)」が浮かんでいるのが特徴です。
カフェイン含有量の違い
これは意外かもしれませんが、1杯あたりのカフェイン含有量は、両者で大きな差がない場合がほとんどです。
なぜなら、どちらもベースとなるエスプレッソは「1ショット(約30ml)」で共通していることが多いからです。
エスプレッソ1ショットに含まれるカフェイン量は約60mg~80mg程度とされています。カフェラテはミルクで量が増えているだけで、カフェインの総量は変わりません。
ただし、カフェモカ同様、お店のレシピ(エスプレッソが2ショットか、コーヒーが薄めか)によって変動しますので、カフェイン量が気になる場合はお店にご確認ください。
飲み方・シーン別の楽しみ方
「カフェラテ」は、朝食と共に(フランスのカフェオレのように)、または午後にリラックスしたい時の「飲むデザート」として適しています。「マキアート」は、食後にエスプレッソの苦味で口をスッキリさせたい時や、仕事中に「素早く目を覚ましたい」時の、短時間での一杯に向いています。
カフェラテがおすすめのシーン
- 朝食に:パンやクロワッサンと一緒に、たっぷりのミルクで優雅な朝を過ごしたい時。
- 午後のリラックスタイムに:コーヒーの刺激は欲しいけれど、まろやかさも欲しい時。
- コーヒーが苦手な方に:苦味が抑えられているため、コーヒー入門としても最適です。
- おしゃべりのお供に:ゆっくりと時間をかけて飲むのに適しています。
マキアートがおすすめのシーン
- 食後に:イタリア人が食後にエスプレッソを飲むように、少量のミルクで口の中をリセットしたい時。
- 仕事中のクイックブレイクに:短時間でエスプレッソのカフェインを摂取し、シャキッとしたい時。
- エスプレッソ愛好家に:ストレートは強すぎるが、風味は楽しみたいという時に。
健康効果・カロリーの違い
最も大きな違いはカロリーです。「マキアート」はエスプレッソと少量の泡ミルクだけなので、1杯あたり10~20kcal程度と非常に低カロリーです。一方、「カフェラテ」は大量の牛乳(全乳)を使用するため、1杯あたり100~150kcal以上になります。
健康面で考えると、このカロリーの差は非常に大きいです。
マキアートは、ほぼエスプレッソですので、コーヒーのポリフェノール(抗酸化物質)を摂取でき、かつカロリーはほとんどありません。ダイエット中の方でも罪悪感なく飲めます。
カフェラテは、牛乳を大量に使うため、たんぱく質やカルシウムといった牛乳由来の栄養素を摂取できるメリットがあります。しかし、同時に乳脂肪分によるカロリーも高くなります。ダイエット中は、低脂肪乳や無脂肪乳(スキムミルク)への変更を検討するのが良いでしょう。
(※もちろん、スターバックスの「キャラメルマキアート」はシロップとソースが加わるため、さらに高カロリーになります。)
文化・歴史の違い|イタリアでの立ち位置
どちらもエスプレッソ文化が花開いたイタリアで生まれました。「カフェラテ」は、主に朝食の飲み物(カプチーノと同様)として認識されており、イタリアでは観光客以外が午後に飲むことは稀です。「マキアート」は、一日中飲まれるエスプレッソのバリエーションの一つで、食後や仕事の合間にバール(カフェ)のカウンターでキュッと飲み干すのが定番のスタイルです。
カフェラテ(カプチーノ)
イタリアでは、牛乳を使ったコーヒー(ラテやカプチーノ)は「朝食専用」という強い文化があります。朝、クロワッサン(ブリオッシュ)と一緒に摂るものであり、消化に重い牛乳を、食事(特に昼食や夕食)の後に飲む習慣はありません。もしイタリアのレストランで食後にラテを頼むと、少し不思議な顔をされるかもしれません。
マキアート
マキアートは、エスプレッソのバリエーションです。イタリア人は一日に何杯もエスプレッソを飲みますが、その日の気分で「今日は少しだけミルクの風味を足したい」という時にマキアートを選びます。朝・昼・晩、時間帯を問わず飲まれる、日常に溶け込んだ飲み物です。
体験談|本場イタリアで「マキアート」を頼んだ衝撃
僕が初めてイタリアを旅行した時のことです。当時はまだコーヒーに詳しくなく、日本でスターバックスの「キャラメルマキアート」をたまに飲む程度でした。
ローマの街角にある「バール(立ち飲みカフェ)」に入り、格好つけて「カッフェ・マキアート、ペルファボーレ(マキアートをください)」と注文しました。もちろん、僕の頭の中は、あの甘くて大きい、キャラメルソースのかかった飲み物でいっぱいです。
数秒後、バリスタがカウンターに「カシャン」と置いたものを見て、僕は固まりました。
それは、僕の知っている「マキアート」とは似ても似つかない、指でつまめるほど小さな「デミタスカップ」。中には真っ黒なエスプレッソが少量入っており、その真ん中に白い泡がちょこんと乗っているだけでした。
「え…これだけ? シロップは? クリームは?」
あまりの衝撃に言葉が出ない僕を見て、隣でエスプレッソを飲んでいた現地のおじさんがニヤリと笑いました。僕は恥ずかしさで顔を赤らめながら、その「本物」のマキアートを一口飲みました。
「苦い!でも、めちゃくちゃ香りが良い!」
強烈な苦味と酸味の奥に、フォームミルクのほのかな甘みが感じられました。これが「染み(マキアート)」の意味か、と。僕が今まで「マキアート」だと思っていたものは、アメリカで生まれた全く別の飲み物だったのだと、この小さなカップ一杯で痛感させられました。
ラテとマキアートに関するよくある質問
ラテとマキアートについて、よくある疑問にお答えしますね。
質問1:結局、どっちが苦い(濃い)ですか?
回答:圧倒的に「マキアート(伝統的な)」が苦く、濃いです。マキアートはほぼエスプレッソそのもの(9割がコーヒー)ですが、カフェラテはミルクが8割を占めるため、非常にまろやかです。
質問2:スターバックスで「伝統的なマキアート」を頼むことはできますか?
回答:はい、可能です。メニューには載っていませんが、「エスプレッソ・マキアート」と注文すれば、デミタスカップで提供される伝統的なスタイル(エスプレッソ+少量のフォームミルク)を作ってもらえますよ。
質問3:カフェラテとカプチーノの違いは何ですか?
回答:ベース(エスプレッソ+スチームミルク)は同じですが、「ミルクの泡(フォームミルク)の量」が違います。「カフェラテ」はスチームミルクが主体で、泡は少量です。「カプチーノ」はスチームミルクとフォームミルクが同量程度で、ラテよりも泡が厚く、ふんわりとした口当たりが特徴です。
まとめ|ラテとマキアート、どちらを選ぶべきか?
「カフェラテ」と「マキアート」、全く異なる二つの飲み物の違いが明確になりましたね。
・カフェラテ = エスプレッソ + 大量のミルク。(ミルク主役・まろやか)
・マキアート = エスプレッソ + 少量のミルク泡。(エスプレッソ主役・濃厚)
そして、スターバックスの「キャラメルマキアート」は、これらとは異なるアメリカ生まれのアレンジドリンクであることも重要です。
あなたの気分やシーンに合わせて、正しく使い分けましょう。
- ミルクの優しさに包まれたい時、コーヒーの苦味が苦手な方
→ 「カフェラテ」がおすすめです。
- エスプレッソのパンチを、少しだけマイルドに楽しみたい時
- 低カロリーにコーヒーの刺激を楽しみたい時
→ 「マキアート(伝統的な)」が最適です。
飲み物の違いについてもっと知りたい方は、飲み物・ドリンクの違いカテゴリのまとめ記事もぜひご覧ください。コーヒーについて詳しくは、全日本コーヒー協会のサイトなども参考になりますよ。