メープルシロップとはちみつの違い!パンケーキにかけるならどっち?

パンケーキやトーストにかける甘いシロップとして、「メープルシロップ」と「はちみつ」はどちらも大人気ですよね。

ですが、この二つが全くの別物であることはご存知でしょうか。

一言でいうと、メープルシロップは「カエデの樹液」から作られる植物性の甘味料であり、はちみつは「ミツバチが花の蜜」から作る動物性(昆虫由来)の甘味料です。

原料が根本から異なるため、風味や栄養価、そして料理での使い方も大きく変わってきます。

この記事を読めば、二つの違いを正確に理解し、ご家庭でのシーンに合わせて賢く使い分けられるようになりますよ。

まずは、両者の最もわかりやすい違いを一覧表で見てみましょう。

結論|メープルシロップとはちみつの違いを一覧表で比較

【要点】

メープルシロップはカエデの樹液(植物性)を煮詰めたもので、あっさりした香ばしさとミネラル(カルシウム等)が特徴です。一方、はちみつはミツバチが花の蜜(動物性)から作ったもので、花由来の豊かな香りとビタミン・酵素を含みます。1歳未満の乳児にはちみつは厳禁ですが、メープルシロップはその点で安全とされています。

一見似ている二つの甘味料ですが、実はこれだけの違いがあります。

項目メープルシロップはちみつ
原材料カエデの樹液花の蜜
分類植物性(樹液)動物性(ミツバチが生成)
味・香りカラメルのような香ばしさ、ウッディな風味花の種類により多様(フローラル、フルーティー)
主な栄養素カルシウム、カリウム、マンガンなどミネラル類ビタミン類、アミノ酸、酵素、有機酸
カロリー(100g)約266 kcal約329 kcal
乳児への使用使用可能厳禁(1歳未満)
主な用途パンケーキ、洋菓子、煮物の隠し味ヨーグルト、ドリンク、肉料理、和食の隠し味

※カロリーは「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」の「かえでシロップ」および「はちみつ」の数値を参照しています。

メープルシロップとはちみつの定義・原材料の違い

【要点】

二つの決定的な違いは「原料」です。メープルシロップは、サトウカエデなどの木から採取した樹液を煮詰めて作られます。はちみつは、ミツバチが花から集めた蜜を、巣の中で自身の酵素を使って加工・貯蔵したものです。

メープルシロップの定義と原材料

メープルシロップは、「植物性」の甘味料です。

主な原材料は、カナダや北米に自生する「サトウカエデ」などのカエデ類の木から採取される樹液です。

春先の雪解けの時期、木が吸い上げた樹液を採取し、それをひたすら煮詰めて水分を蒸発させ、糖度を高めたものがメープルシロップとなります。添加物や保存料は一切使われない、自然由来の甘味料ですね。

約40リットルの樹液から、わずか1リットルのメープルシロップしか作れないと言われており、非常に貴重なものです。

はちみつの定義と原材料

一方、はちみつは「動物性」(正確には昆虫由来)の甘味料です。

原材料は「花の蜜」ですが、それを製品にしているのは「ミツバチ」です。

ミツバチが花から集めた蜜(ショ糖が主成分)を巣に持ち帰り、体内の酵素(インベルターゼ)でブドウ糖と果糖に分解します。さらに、巣の中で羽ばたきをして水分を蒸発させ、糖度を高めて貯蔵します。

つまり、はちみつはミツバチが作り出した天然の保存食であり、単なる花の蜜とは異なる食品なのです。そのため、レンゲ、アカシア、みかんなど、蜜源となる花の種類によって、色や香り、味が全く異なるのが最大の特徴です。

味・香り・食感・見た目の違い

【要点】

メープルシロップは、煮詰める工程で生まれるカラメルのような香ばしさと、樹液由来のウッディ(樹木様)ですっきりとした甘さが特徴です。はちみつは、蜜源の花の香りが強く、ブドウ糖と果糖由来の濃厚でコクのある甘さを持ちます。

味と香り(樹木の香ばしさ vs 花の多様性)

二つは香りも味も全く異なります。

メープルシロップは、樹液を煮詰める過程でメイラード反応やカラメル化が起こるため、独特の香ばしい香り(カラメルやバニラ、ナッツに例えられる)と、ウッディな風味があります。甘さは比較的あっさりしており、上品でスッキリとした後味が特徴です。

はちみつは、蜜源となった花(フローラル)の香りがガツンと前に出ます。アカシアなら上品でクセがなく、レンゲならまろやか、ソバなら鉄分のような強い香り、といった具合に多様です。味はブドウ糖と果糖が主成分であるため、メープルシロップ(ショ糖が主成分)よりも直接的で濃厚な甘さと、強いコクを感じることが多いでしょう。

粘度(粘り気)と見た目

粘度(ねばりけ)にも違いがあります。

メープルシロップは糖度(Brix)が約66~67%と規格で定められており、比較的サラサラとした液体です。パンケーキにかけると、生地にスッと染み込んでいくイメージですね。

はちみつは糖度が78%以上と非常に高く、メープルシロップよりも粘度が高く、とろりとしているのが特徴です。パンケーキにかけても表面に留まりやすいです。

栄養・成分・健康面の違い

【要点】

カロリーは100gあたり、はちみつ(約329kcal)の方がメープルシロップ(約266kcal)よりも高いです。メープルシロップはカルシウムやカリウムなどミネラルが豊富です。はちみつはビタミンや酵素を含みますが、1歳未満の乳児にはボツリヌス菌のリスクがあるため厳禁です。

カロリーと糖質の比較

どちらも主成分は糖質ですが、カロリーには少し差があります。「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」によると、100gあたりのカロリーは以下の通りです。

  • メープルシロップ: 266 kcal
  • はちみつ: 329 kcal

はちみつの方が水分量が少なく糖度が高いため、メープルシロップの方がカロリーは低い傾向にあります。同じ甘味料として使うなら、メープルシロップの方が少しヘルシーと言えるかもしれませんね。

含まれる主要な栄養素の違い

栄養素の構成も異なります。

メープルシロップは樹液由来のため、カルシウム、カリウム、マグネシウム、マンガンといったミネラル類を比較的多く含みます。特にカルシウムは、はちみつの約40倍も含まれていると言われています。

はちみつは、ミツバチが作り出す過程で、ビタミンB群やビタミンC、アミノ酸、有機酸、そして酵素などが含まれます。ただし、これらのビタミンや酵素は熱に弱いため、加熱調理するとその多くが失われてしまいます。

使い方・料理での使い分け

【要点】

あっさりしたメープルシロップはパンケーキや洋菓子、風味付けに。コクのあるはちみつはヨーグルトや肉料理(照り出し・柔らかくする)に適しています。最大の違いは、1歳未満の乳児にはちみつは厳禁(ボツリヌス症リスク)である点です。

それぞれの特性を活かした使い分けがおすすめです。

メープルシロップが向いている使い方

香ばしく上品な甘さのメープルシロップは、素材の風味を活かしたい場合に適しています。

  • パンケーキ、ワッフル、フレンチトースト:王道の使い方。生地の風味とシロップの香ばしさがよく合います。
  • 洋菓子作り:クッキーやパウンドケーキの風味付けに使うと、奥深い味わいになります。
  • 煮物(和食):クセがないため、和食の煮魚や煮物、酢の物にも合います。

はちみつが向いている使い方

濃厚な甘みとコク、そして花の香りは、味のアクセントとして活躍します。

  • ヨーグルト、トースト:手軽にコクと甘みをプラスできます。
  • ドリンク:レモネードや生姜湯など、香りを活かした飲み物に。
  • 肉料理:照り焼きの「照り」を出したり、酵素の力でお肉を柔らかくしたりする効果が期待できます。
  • 和食の隠し味:コク出しとして少量使うと、料理に深みが出ます。

調理・使用上の注意点

使い分けで最も重要な注意点が、乳児ボツリヌス症のリスクです。

はちみつには、ボツリヌス菌の芽胞(がほう)が含まれている可能性があります。大人の腸内では問題になりませんが、腸内環境が未熟な1歳未満の乳児が摂取すると、腸内で菌が増殖して毒素を出し、重篤な健康被害(最悪の場合は死)に至ることがあります。

そのため、厚生労働省は「1歳未満の乳児にはちみつを与えないでください」と強く呼びかけています。

一方、メープルシロップにはこのボツリヌス菌のリスクはありません。そのため、赤ちゃんの離乳食の甘み付けとして使用することが可能です。(もちろん糖分なので、与えすぎは禁物ですが)

産地・等級・保存方法の違い

【要点】

メープルシロップはカナダが主産地で、収穫時期により「グレード」分けされます。はちみつは世界中で生産されます。保存中、はちみつは低温で白く固まる「結晶化」を起こしやすいですが、メープルシロップは結晶化しにくい代わりに、開封後は冷蔵保存が必要です。

主な産地と等級(グレード)

メープルシロップは、その生産量の約70%以上をカナダ(特にケベック州)が占めています。メープルシロップには「グレード」があり、主に採取時期によって分けられます。

  • ゴールデン:早い時期に採れ、色が薄く繊細な風味。
  • アンバー:一般的に流通しており、風味が良い。
  • ダーク/ベリーダーク:遅い時期に採れ、色が濃く風味が非常に強い。

一方、はちみつは世界中で養蜂が行われており、特定の国が突出しているわけではありません。花の種類がそのまま品質の違いとなります。

保存方法と結晶化の違い

どちらも糖度が高いため腐りにくく、常温保存が基本です。

ただし、はちみつは低温(15℃前後)になると、ブドウ糖が白く固まる「結晶化」を起こしやすい性質があります。これは品質の劣化ではなく、50℃~60℃程度のお湯でゆっくり湯煎すれば元の液体に戻ります。(高温で加熱すると栄養素が壊れるので注意が必要です)。

メープルシロップはショ糖が主成分のため、結晶化しにくいです。しかし、はちみつほど糖度が高くないため、開封後はカビが生える可能性があるため冷蔵保存が推奨されます。

体験談|パンケーキにかけるのはどっち?

僕もカフェ巡りが好きで、よくパンケーキを食べるのですが、お店によって「メープルシロップ」か「はちみつ」か、提供されるものが違うのが面白いですよね。

先日、家でパンケーキを焼いた際に、両方をかけ比べてみたんです。

まずメープルシロップ。サラッとしているので、パンケーキの生地にスッと染み込んでいきます。口に入れると、生地の小麦の香りとメープルの香ばしさが一体になって、とても上品な甘さを感じました。これならベーコンやソーセージとも合いそうです。

次にはちみつ(アカシア)。こちらは粘度が高いので、シロップが生地の上にとどまります。食べると、まずガツンと花の香りと濃厚な甘さが来て、その後に生地の味が追いかけてくる感じ。これはこれで、甘さを主役にして食べたい時には最高ですね。フルーツやクリームを添えるなら、はちみつの華やかな香りが引き立ちそうです。

同じ「甘み付け」でも、メープルシロップは「生地との調和」、はちみつは「香りや甘さの主張」という明確な違いを感じました。どちらが良い・悪いではなく、完全に好みの問題ですが、この違いを知ってから、カフェでどちらが出てくるか観察するのも楽しくなりましたよ。

メープルシロップとはちみつに関するFAQ(よくある質問)

Q1. カロリーが低いのはメープルシロップとはちみつ、どっちですか?

A1. メープルシロップの方が低カロリーです。日本食品標準成分表によると、100gあたりメープルシロップが約266kcal、はちみつが約329kcalです。ダイエット中などでカロリーを気にする場合は、メープルシロップを選ぶ方が良いかもしれませんね。

Q2. 赤ちゃん(1歳未満)にはちみつはダメですが、メープルシロップなら大丈夫ですか?

A2. はい、メープルシロップは大丈夫です。はちみつが危険なのは「乳児ボツリヌス症」の原因となるボツリヌス菌の芽胞が含まれている可能性があるためですが、メープルシロップにはそのリスクはありません。離乳食の甘み付けにも使用できます。ただし、糖分であることに変わりはないので、与えすぎには注意してください。

Q3. はちみつが白く固まってしまいました。食べられますか?

A3. はい、食べられます。それは「結晶化」という自然な現象で、品質が劣化したわけではありません。はちみつに含まれるブドウ糖が低温で固まったものです。50℃~60℃くらいの熱すぎないお湯でゆっくりと湯煎すると、風味や栄養素を損なわずに元の液状に戻すことができますよ。

まとめ|メープルシロップとはちみつ、どう使い分ける?

メープルシロップとはちみつの違い、明確にご理解いただけたでしょうか。

どちらも魅力的な天然の甘味料ですが、その生まれも育ちも、得意分野も全く異なります。

  1. メープルシロップ(植物性):カエデの樹液から作られる。あっさりした香ばしさとミネラルが特徴。お菓子作りやパンケーキに最適。カロリーは低め。
  2. はちみつ(動物性):ミツバチが花の蜜から作る。濃厚なコクと多様な花の香り、酵素が特徴。ヨーグルトや料理のコク出しに最適。
  3. 最大の注意点1歳未満の乳児には、はちみつは絶対に与えてはいけません。

この違いを知れば、両方をキッチンに常備して、用途によって使い分けるのが一番賢い選択と言えそうですね。

他にも様々な食材・素材の違いについて詳しく解説しています。ぜひ参考にしてみてください。