岡山白桃と清水白桃の違い!定義や味・時期・価格を徹底比較

岡山白桃と清水白桃、どちらも高級な桃として有名ですが、最大の違いは「ブランドの総称」か「特定の品種名」かという点にあります。

実は「岡山白桃」とは、岡山県で袋掛け栽培され、白く美しく育てられた桃たちの「統一ブランド名(総称)」であり、その中に含まれる最高級の品種の一つが「清水白桃」なのです。

この記事を読めば、それぞれの定義の違いや味の特徴、贈答用にどちらを選ぶべきかといった具体的な選び方が分かります。

それでは、まず二つの関係性を決定づける結論から詳しく見ていきましょう。

結論|岡山白桃と清水白桃の違いを一言でまとめると?

【要点】

岡山白桃は岡山県産で袋掛け栽培された白い桃の「総称(ブランド名)」であり、清水白桃はその中に含まれる「特定の品種名」です。つまり、清水白桃は岡山白桃の一部であり、その中でも最高峰の評価を受ける「桃の女王」です。

まず、この二つの違いを明確にするために比較表を作成しました。

これを見れば、両者の関係性が一目で理解できるでしょう。

項目岡山白桃(おかやまはくとう)清水白桃(しみずはくとう)
定義岡山県産の白い桃の総称(ブランド)岡山白桃を代表する最高級品種
関係性グループ全体グループ内の一員(エース)
品種の内訳はなよめ、白鳳、清水白桃、おかやま夢白桃など多数清水白桃のみ
旬の時期6月下旬〜8月下旬(品種リレー)7月下旬〜8月上旬(約2週間)
価格帯品種により幅広い(1玉 500円〜)高価(1玉 1,500円〜3,000円以上も)
味の特徴品種ごとに甘みや食感が異なるとろける食感、上品な甘み、芳醇な香り

つまり、「岡山白桃」という大きな枠組みの中に、「清水白桃」という特別な存在が含まれているという関係ですね。

多くの人が「別の種類の桃」だと思って比較しがちですが、実際には「チーム名」と「エース選手名」を比較しているようなものなのです。

ですから、お店で「岡山白桃」として売られている桃が、実は「清水白桃」である場合もあれば、「白鳳(はくほう)」や「おかやま夢白桃」である場合もあります。

もしあなたが「あのとろけるような最高級の桃が食べたい」と願うなら、「岡山白桃」という大きな括りではなく、指名買いで「清水白桃」を選ぶ必要があるでしょう。

定義と分類の違い|「総称」か「特定の品種」か

【要点】

岡山白桃は、JA全農おかやまが定めた基準を満たす、岡山県内で生産・選果された白い桃全体のブランド名です。一方、清水白桃は岡山市一宮の清水地区で発見された偶発実生種で、岡山白桃ブランドを牽引するトップ品種です。

もう少し詳しく、それぞれの定義について掘り下げてみましょう。

岡山白桃とは?

「岡山白桃」というのは、特定の品種を指す言葉ではありません。

岡山県では、桃の実がまだ青いうちに一つひとつ手作業で袋をかけ、太陽の光を直接当てずに育てる「袋掛け栽培」が主流です。

この方法によって、透き通るような白い肌と、滑らかな食感の桃が生まれます。

このように育てられ、JA全農おかやまの選果基準をクリアした複数の品種(はなよめ、日川白鳳、白鳳、清水白桃、おかやま夢白桃、白麗など)を総称して「岡山白桃」というブランド名で呼んでいるのです。

清水白桃とは?

一方、「清水白桃」は、1932年(昭和7年)に岡山市の清水地区で発見された、特定の品種です。

「白桃(本白桃)」と「岡山3号」の混植園で発見された偶発実生(偶然生まれた品種)とされています。

その美しさと味の良さから「桃の女王」と称され、岡山白桃ブランドの中でも別格の扱いを受けています。

お中元の時期(7月下旬〜8月上旬)にちょうど旬を迎えるため、贈答用として圧倒的な人気を誇ります。

味・香り・食感・見た目の違い

【要点】

岡山白桃(総称)の味は品種によって異なりますが、総じて果肉が緻密で甘みが強いのが特徴です。清水白桃はその中でも群を抜いており、完熟すると手で皮が剥けるほど柔らかく、高貴な香りとあふれる果汁が特徴です。

味や食感に関しては、清水白桃の個性が際立っています。

清水白桃の圧倒的なクオリティ

清水白桃を食べた人が口を揃えて言うのが、「とろけるような食感」です。

完熟した清水白桃は、果肉が非常に緻密で繊維質を感じさせません。

口に入れた瞬間に果汁があふれ出し、強烈な甘みではなく、上品で透き通るような甘みが広がります。

そして何より特徴的なのが、その香りです。

箱を開けた瞬間に部屋中に広がるような、甘く華やかな芳香は、他の品種とは一線を画します。

見た目も、頂部がほんのりとピンク色に染まる乳白色で、まさに「桃の女王」の名にふさわしい気品があります。

その他の岡山白桃の品種の特徴

一方で、岡山白桃として販売される他の品種にもそれぞれの魅力があります。

例えば「白鳳(はくほう)」は、果肉がやや柔らかく、酸味が少なくて甘みが濃厚です。

「おかやま夢白桃」は、清水白桃よりもサイズが大きく、糖度が高くて甘いのが特徴ですが、食感は清水白桃よりもしっかりしています。

「白麗(はくれい)」は、名前の通り美しい白さが特徴で、やや硬めの食感を持ち、日持ちが良いのが魅力です。

つまり、「岡山白桃」を買った場合、どの品種に当たるかによって、食感や甘みの質は微妙に異なるということですね。

旬・収穫時期・入手難易度の違い

【要点】

岡山白桃ブランド全体では6月下旬から8月下旬まで長く楽しめますが、これは複数の品種をリレー出荷しているためです。清水白桃の旬は7月下旬から8月上旬のわずか10日〜2週間程度に限られており、この時期を逃すと入手は困難です。

桃好きにとって最も重要なのが、この「旬」の違いでしょう。

実は、桃の品種リレーを知っているかどうかで、美味しい桃に出会える確率は大きく変わります。

岡山白桃の品種リレー

岡山県では、夏の間ずっと美味しい桃を届けるために、時期をずらして様々な品種を出荷しています。

  • 6月下旬〜:はなよめ(極早生種)
  • 7月上旬〜中旬:白鳳(甘みが強い)
  • 7月下旬〜8月上旬:清水白桃(最高級品)
  • 8月上旬〜中旬:おかやま夢白桃(大玉で高糖度)
  • 8月中旬〜下旬:白麗(晩生種、保存性が高い)

このように、「岡山白桃」というブランドで見れば、夏の間はずっと店頭に並んでいます。

清水白桃の希少性

しかし、ピンポイントで「清水白桃」を狙うなら、チャンスは一瞬です。

7月の終わりから8月の頭にかけての、ほんの2週間ほどしか市場に出回りません。

しかも、お盆の贈答需要と重なるため、良質なものは予約で埋まってしまうことも珍しくありません。

「8月後半に清水白桃を食べたい」と思っても、その時期にはもう収穫が終わってしまっているのです。

この「旬の短さ」こそが、清水白桃の価値をさらに高めている要因の一つと言えるでしょう。

価格・贈答用としての格の違い

【要点】

清水白桃は岡山白桃ブランドの中でも最高価格帯に位置し、贈答用としての「格」は別格です。1玉あたり1,500円〜3,000円を超えることも珍しくありません。その他の岡山白桃は、品種や等級によりますが、比較的購入しやすい価格帯のものも存在します。

贈り物を選ぶ際、価格とブランド力は気になるところですよね。

清水白桃の価格相場

清水白桃は、その知名度と品質の高さから、高値で取引されます。

贈答用の化粧箱入り(ロイヤルやエースなどの等級)になると、1箱(5〜6玉入り)で1万円〜1万5千円程度が相場です。

1玉あたり2,000円〜3,000円という計算になります。

大切な方へのお中元や、特別な日のデザートとして選ばれることが多く、「失敗のない贈り物」として信頼されています。

その他の岡山白桃の価格

一方、清水白桃以外の品種(白鳳など)であれば、もう少し手頃な価格で入手できます。

贈答用でも1箱5,000円〜8,000円程度で見つかることが多く、家庭用であればスーパーなどで1パック(2玉)1,000円前後で販売されることもあります。

「岡山白桃」のシールが貼ってあっても、品種名が書かれていない場合は、清水白桃以外の品種である可能性が高く、その分お買い得になっていることが多いですね。

美味しい食べ方・追熟・保存方法の違い

【要点】

どちらも冷やしすぎると甘みを感じにくくなるため、食べる直前(1〜2時間前)に冷蔵庫に入れるのが鉄則です。清水白桃は特にデリケートで、完熟すると手で皮が剥けるほどになりますが、傷みやすいため入手後は常温で追熟させ、香りが強くなったらすぐに食べる必要があります。

せっかくの高級な桃ですから、一番美味しい状態で食べたいですよね。

基本的な扱いは同じですが、清水白桃は特に繊細なので注意が必要です。

保存と追熟のポイント

桃は冷蔵庫に入れっぱなしにすると、甘みが飛び、果肉がボソボソになってしまいます。

基本は「常温保存」です。

風通しの良い涼しい場所に置き、食べる1〜2時間前に冷蔵庫で冷やすのがベストです。

まだ硬い場合は、常温で1〜2日置いて追熟させます。

軸の周りが柔らかくなり、甘い香りが強くなってきたら食べ頃のサインです。

皮の剥き方の違い

清水白桃の完熟品は、ナイフを使わなくても手でスーッと皮が剥けることがあります。

これを「湯剥き(トマトのように熱湯にさっとくぐらせて冷水に取る)」することで、つるんときれいに剥く技もあります。

一方、晩生種の「白麗」などは果肉がしっかりしているため、ナイフでアボカドのように種に沿って切り込みを入れて回す切り方が適している場合もあります。

起源・歴史・岡山の「白い桃」文化

【要点】

岡山の桃が白いのは、品種の違いだけでなく「袋掛け」という栽培技術によるものです。害虫や病気から守り、日光を遮断することで、透き通るような白さと滑らかな肌触りを実現しています。この技術と情熱の結晶が「岡山白桃」ブランドです。

なぜ、岡山の桃はこれほどまでに白く美しいのでしょうか。

白さの秘密は「袋掛け」

一般的な桃は、太陽の光を浴びて赤く色づきます。

しかし、岡山では明治時代から、まだ実が小さいうちに一つひとつ手作業で袋をかける栽培方法を確立しました。

これには二つの大きな理由があります。

一つは、害虫や雨風から果実を守るため。

もう一つは、直射日光を当てないことで、赤く色づかせず、果皮を薄く柔らかく仕上げるためです。

この途方もない手間のかかる作業によって、あの芸術品のような白い桃が生まれるのです。

清水白桃もこの伝統技術によって育てられ、そのポテンシャルを最大限に引き出されています。

体験談|実際に清水白桃をお取り寄せして感じた「女王」の貫禄

僕も以前、自分へのご褒美として、思い切って清水白桃の特秀品をお取り寄せしたことがあります。

届いた箱を開けた瞬間、まず驚いたのはその香りでした。

スーパーで買う桃とは明らかに違う、部屋の空気が甘くなるような芳醇な香りが漂ってきたのです。

白い保護キャップに包まれたその姿は、傷ひとつなく、まるで陶磁器のように滑らかで乳白色に輝いていました。

「これが女王か……」と、食べる前から圧倒されたのを覚えています。

手で触れると、指の跡がついてしまいそうなほど繊細な柔らかさでした。

ナイフを入れると、果汁が溢れ出し、口に運べば噛む必要がないほどトロトロの食感。

砂糖のような直接的な甘さではなく、高貴で深みのある甘さが広がり、後味はすっきりとしています。

「岡山白桃」として売られている他の品種も美味しいですが、清水白桃のこの「完成されたバランス」は、やはり別格だと感じました。

価格は高いですが、それだけの価値がある体験でしたね。

FAQ(よくある質問)

Q. スーパーで「岡山白桃」と書いてあるけど、これは清水白桃ですか?

A. 必ずしもそうではありません。品種名が明記されていない場合は、白鳳やおかやま夢白桃など、その時期に収穫された別の品種である可能性が高いです。清水白桃であれば、高価なため必ず「清水白桃」と品種名が強調されているはずです。

Q. 清水白桃が一番美味しいのですか?

A. 多くの人が最高傑作と評価しますが、好みによります。とろけるような柔らかさを求めるなら清水白桃が一番ですが、もう少し果肉のしっかりした桃が好きなら「おかやま夢白桃」や「白麗」の方が好みという方もいますよ。

Q. 岡山白桃はなぜ値段が高いのですか?

A. 一つひとつ手作業で袋掛けを行う手間がかかっているからです。また、光センサーによる糖度選別など、厳しい品質管理が行われているため、ブランドとしての信頼性が高く、価格も高めになります。

まとめ|用途に合わせて賢く選び分けよう

ここまで、岡山白桃と清水白桃の違いについて詳しく解説してきました。

最後に、選び方のポイントを整理しておきましょう。

  • 特別なギフトや、最高級の味を体験したいなら:
    迷わず「清水白桃」を指名買いしましょう。7月下旬〜8月上旬の短い期間を逃さないよう、予約がおすすめです。
  • 美味しい桃を長く楽しみたい、家庭で味わいたいなら:
    「岡山白桃(総称)」として売られている様々な品種を、時期ごとに食べ比べるのがおすすめです。6月下旬から8月下旬まで、それぞれの品種の個性を楽しめます。

「岡山白桃」というブランドは、岡山の生産者たちの技術と情熱の証です。

その中でも頂点に君臨する「清水白桃」。

まだ食べたことがない方は、ぜひ一度、その「女王」の味わいを体験してみてくださいね。

きっと、桃の概念が変わるはずですよ。

食材の選び方についてさらに詳しく知りたい方は、以下の記事も参考にしてみてください。

野菜・果物の違いまとめ|選び方のコツと旬の知識