「grocery store」と「supermarket」、どちらも食料品を買うお店を指しますが、その「規模」と「品揃え」に明確な違いがあることをご存知でしょうか。
なぜなら、「grocery store」は食料品全般を扱うお店の総称であるのに対し、「supermarket」はその中でも大規模で日用品なども扱う特定の業態を指すからです。
この記事を読めば、海外旅行や留学先での買い物、あるいはビジネス英会話で、状況に合わせて店舗を正確に表現できるようになります。
それでは、まず最も重要な違いから詳しく見ていきましょう。
結論:一覧表でわかる「grocery store」と「supermarket」の最も重要な違い
基本的には、食料品店全般を指すなら「grocery store」、大規模なセルフサービス店なら「supermarket」と使い分けます。日常会話では「grocery store」が頻用され、「supermarket」は店舗の形式を具体的に示す際に使われます。
まず、結論からお伝えしますね。
この二つの英単語の決定的な違いを、以下の表にまとめました。
これさえ押さえれば、ニュアンスの取り違えは防げますよ。
| 項目 | grocery store | supermarket |
|---|---|---|
| 中心的な意味 | 食料品店、食料雑貨店 | 大型食料品店、スーパー |
| 規模 | 小規模~大規模まで全般 | 大規模 |
| 品揃え | 食品、飲料、基本的な日用品 | 食品に加え、衣類、家電、 家庭用品など幅広い |
| 地域差(傾向) | アメリカで一般的 「買い出し」の意味でよく使う | イギリスで一般的 業態として区別する際に使う |
一番大切なポイントは、全てのスーパマーケットは「grocery store」の一種ですが、全ての「grocery store」がスーパーマーケットではないということです。
アメリカの日常会話では、「スーパーに行く」という感覚で「go to the grocery store」と言うのが自然ですね。
なぜ違う?英単語の成り立ち(語源)からイメージを掴む
「grocery」は「卸売業者」を意味する言葉に由来し、食品を扱う商売全般を指します。「supermarket」は「市場(market)」を超えた「巨大な(super)」店という造語で、その規模感を強調しています。
なぜこの二つの単語に規模感の違いが生まれるのか、語源を紐解くとその理由がよくわかりますよ。
「grocery store」の成り立ち:「まとめ売り」の商人
「grocery」は、中世フランス語の「grossier(卸売商人)」やラテン語の「grossus(大きい、大量の)」に由来します。
もともとは、個数売りではなく「グロス(12ダース)」単位などで大量に商品を扱う商人を指していました。
そこから転じて、香辛料や乾物、そして食料品全般を扱う「食料雑貨店」を指すようになりました。
つまり、「grocery store」は生活に必要な食料品を商う店という、機能や取扱品目に焦点を当てた言葉なのです。
「supermarket」の成り立ち:「市場」を超える存在
一方、「supermarket」は1930年代のアメリカで生まれた比較的新しい言葉です。
「super(超、上の)」と「market(市場)」を組み合わせた造語ですね。
これは、従来の対面販売式の小さな食料品店とは異なり、セルフサービス方式を取り入れ、圧倒的な品揃えと安さを提供する「市場を超越した巨大な店舗」というインパクトを与えるために作られました。
このことから、「supermarket」には、システム化された大規模小売店というニュアンスが強く含まれることがわかります。
具体的な例文で使い方をマスターする
日常の買い物へ行く時は「grocery store」、特定の大型店や業界の話をする時は「supermarket」を使います。特にアメリカ英語では「groceries(食料品)」を買う場所として「grocery store」が圧倒的に使われます。
言葉の違いは、具体的な例文で確認するのが一番ですよね。
ビジネスと日常、そして間違いやすいNG例を見ていきましょう。
日常会話での使い分け(アメリカ英語中心)
「夕飯の買い物に行く」といったシチュエーションでの使い分けです。
【OK例文:grocery store】
- I need to stop by the grocery store to get some milk.(牛乳を買うために食料品店に寄らなきゃ。)
※最も一般的な表現。店の大きさに関わらず使える。 - We do our grocery shopping on Sundays.(私たちは日曜日に食料品の買い出しをする。)
※「grocery shopping」は定型句。
【OK例文:supermarket】
- A new supermarket opened near my house.(家の近くに新しいスーパーマーケットが開店した。)
※店舗のオープンや建物を指す場合に適している。 - This supermarket has a great selection of organic vegetables.(このスーパーはオーガニック野菜の品揃えが素晴らしい。)
※具体的な店舗の特徴を説明する時。
ビジネスシーンでの使い分け
流通業界やマーケティングの文脈では、業態を区別する必要があります。
【OK例文】
- The grocery market is becoming increasingly competitive.(食料品市場はますます競争が激しくなっている。)
※市場全体を指す場合。 - Most supermarkets use data analytics to optimize inventory.(ほとんどのスーパーマーケットは在庫最適化のためにデータ分析を使用している。)
※特定の業態(大規模小売店)を指す場合。
これはNG!間違いやすい使い方
文脈に合わない単語を選ぶと、少し不自然に聞こえることがあります。
- 【NG】 I bought this shirt at the grocery store.(このシャツ、食料品店で買ったんだ。)
※通常、grocery storeは食品メインなので衣類は売っていないことが多い。「supermarket」や「hypermarket」ならあり得る。 - 【OK】 I bought this shirt at the supermarket.(このシャツ、スーパーで買ったんだ。)
※大型スーパーなら衣料品コーナーがあることも多いので自然。
「食料品店で服を買う」と言うと、「えっ、野菜の隣に服が置いてあるの?」と驚かれるかもしれませんね。
【応用編】似ている言葉「hypermarket」との違いは?
「hypermarket」はスーパーマーケットとデパート(百貨店)を合体させたような超大型店舗を指します。食品だけでなく家具や家電まで扱い、倉庫のような巨大さが特徴です。
「supermarket」よりもさらに巨大な店舗を表す言葉に「hypermarket」があります。
hypermarket(ハイパーマーケット)
スーパーマーケットの機能に加えて、ディスカウントストアやドラッグストア、衣料品店の要素まで兼ね備えた超大型店舗です。
日本では「総合スーパー(GMS:General Merchandise Store)」に近いイメージですね。
「Walmart(ウォルマート)」のスーパーセンターなどがこれに該当します。
規模の大きさで並べると、以下のようになります。
hypermarket > supermarket > grocery store(※小規模な個人商店含む)
この序列を覚えておくと、海外でどのくらいの規模の店に行くべきか判断しやすくなりますよ。
「grocery store」と「supermarket」の違いを言語学的に解説
言語学的なコーパス(使用実態)データを見ると、アメリカ英語では「grocery store」が日常会話で圧倒的に使われ、イギリス英語では「supermarket」が主流です。地域による語彙の選好性が強く出る単語ペアです。
少し専門的な視点から、この二つの違いを深掘りしてみましょう。
英語のコーパス(言語データベース)を分析すると、地域による顕著な違いが見えてきます。
アメリカ英語では、個人の生活習慣や行動を表す際(「買い物に行く」など)に「grocery store」や単に「the store」を使う頻度が非常に高いです。
「supermarket」は、業界用語的であったり、建物の物理的な大きさを強調したりする場合に限られる傾向があります。
一方、イギリス英語では「supermarket」が日常会話でも一般的です。
イギリスで「grocery store」と言うと、昔ながらの小さな個人商店(greengrocerなど)を連想させることがあり、大型チェーン店を指す言葉としてはあまり使われません。
この違いは、各国の小売流通の歴史や、チェーンストアの発展過程が言語に反映された結果と言えるでしょう。
詳しくは、総務省統計局などの国際的な小売業態の分類に関する資料も参照すると、より深い理解が得られるでしょう。
「supermarket」を探して街を彷徨った僕の失敗談
僕が初めてアメリカへ長期出張に行った時のことです。
到着した翌日、洗剤やトイレットペーパーなどの日用品を買い揃える必要がありました。
ホテルのフロントで「Is there a supermarket near here?(この近くにスーパーマーケットはありますか?)」と尋ねました。
スタッフは少し考え込み、「A supermarket? Hmm… the nearest one is about 5 miles away. You’ll need a taxi.(スーパーマーケット? うーん、一番近いのは5マイル先だね。タクシーが必要だよ)」と教えてくれました。
「えっ、そんなに遠いの?」と思いつつ、言われた通りタクシーで向かいました。
到着したのは、体育館がいくつも入りそうな超巨大な店舗。
確かに品揃えは凄かったのですが、ちょっとした日用品を買うには広すぎて疲れ果ててしまいました。
翌日、ホテルのすぐ裏手を散歩していると、なんと「Grocery」という看板を掲げた中規模のお店があるではありませんか。
中に入ると、野菜も肉も、そして探していた洗剤もトイレットペーパーも全部売っています。
「なんだ、ここにあるじゃん!」
僕が「supermarket」と言ったせいで、フロントの人は「巨大な何でも揃う店」を探していると解釈し、わざわざ遠くの大型店を案内してくれたのです。
彼にとって、近所のこの店はあくまで「grocery store」であり、「supermarket」というカテゴリーではなかったのでしょう。
この経験から、日常的な買い物なら「grocery store」と言う方が、地元の便利な店を教えてもらえる可能性が高いということを痛感しました。
それ以来、「Where can I buy some groceries?(食料品はどこで買えますか?)」と聞くようにしています。
「grocery store」と「supermarket」に関するよくある質問
コンビニは「grocery store」に入りますか?
基本的には入りません。コンビニは「convenience store」と呼びます。ただし、広義の「食料品を売る店」として、会話の中で「I’m going to get some groceries.(食料品を買ってくる)」と言ってコンビニに行くことはあり得ます。
「Greengrocer」とは何ですか?
「Greengrocer」は八百屋(青果店)のことです。イギリスやオーストラリアでよく使われます。アメリカではあまり一般的ではなく、野菜売り場は「produce section」と呼びます。
「supermarket」を「スーパー」と略しても通じますか?
通じません。「super」は「素晴らしい」「すごい」という意味の形容詞なので、店を指す名詞としては使われません。「I’m going to the super.」と言うと、相手は「Super what?(超なに?)」と困惑してしまうでしょう。
「grocery store」と「supermarket」の違いのまとめ
「grocery store」と「supermarket」の違い、スッキリご理解いただけたでしょうか。
最後に、この記事のポイントをまとめておきますね。
- 基本の違い:「grocery store」は食料品店全般、「supermarket」は大規模店。
- 日常会話:アメリカでは「grocery store」が一般的。
- 包含関係:全てのスーパーはgrocery storeだが、逆は真ならず。
- 使い分け:日々の買い物は「grocery store」、特定の大型店を指すなら「supermarket」。
言葉の背景にある「規模感」と「地域性」を意識すると、機械的な暗記ではなく、感覚的に使い分けられるようになります。
これからは自信を持って、自分の行きたいお店を正確に伝えられるようになりますね。
日常会話で使われる外来語や英語表現についてさらに知りたい方は、日常会話の外来語の違いまとめもぜひご覧ください。
スポンサーリンク