「keep」と「continue」、どちらも日本語にすると「続ける」と訳せますが、英語のニュアンスには明確な違いがあることをご存知ですか?
結論から言うと、「keep」は“ある状態をそのまま保つ”ことに重点があり、「continue」は“動作やプロセスが(中断を含めても)先に進む”ことを指します。
この記事を読めば、今の状況をキープしたいのか、それとも物語の続きを始めたいのか、状況に合わせてネイティブのように自然に使い分けられるようになります。
それでは、まず最も重要な違いから詳しく見ていきましょう。
結論:一覧表でわかる「keep」と「continue」の最も重要な違い
「keep」は状態や動作を“維持する”ことに焦点があり、努力して保つニュアンス。「continue」は時間的に“継続する”ことに焦点があり、一度止まった後の再開も含みます。
まず、結論からお伝えしますね。
この二つの単語の決定的な違いを、以下の表にまとめました。
これさえ頭に入れておけば、基本的な使い分けで迷うことはなくなります。
| 項目 | keep | continue |
|---|---|---|
| 中心的な意味 | (状態を)保つ、維持する | (動作を)継続する、再開する |
| 焦点 | 状態の維持(Maintenance) | 時間の経過(Duration) |
| 中断について | 中断せずに行う(止まらない) | 中断してから再開する場合も含む |
| ニュアンス | 努力してそのままにする、反復する | 淡々と続く、物語が進む |
| 後ろに来る形 | keep ~ing(動名詞) | continue to do / ~ing |
最も重要なポイントは、「keep」には「その状態を(努力して)保つ」という意思が含まれやすいということです。
一方、「continue」は「(切れ目があっても)続いていく」という客観的な時間の流れを感じさせます。
なぜ違う?語源(保持 vs 連続)からイメージを掴む
「keep」は“しっかり掴んで離さない”という保持のイメージ。「continue」は“共に保つ”つまり“つながっている”という連続性のイメージを持つと分かりやすくなります。
なぜこのようなニュアンスの違いが生まれるのか、語源のイメージから紐解いてみましょう。
「keep」の語源:ガッチリ掴んで離さない
「keep」は、古英語の「cēpan(つかむ、保持する、見張る)」に由来しています。
つまり、「あるものをしっかり掴んで、その状態が変わらないように見張っている」というイメージです。
だからこそ、「keep silent(黙ったままでいる=静寂を掴んで離さない)」や「keep smiling(笑顔を絶やさない=笑顔の状態を維持する)」のように、現状維持のニュアンスが強くなるんですね。
「continue」の語源:途切れずにつながる
一方、「continue」は、ラテン語の「con(共に)」+「tenere(保つ)」=「continuare(つなげる)」が語源です。
これは、「線が途切れずに続いている、あるいは途切れてもまたつながる」というイメージです。
「To be continued(つづく)」というフレーズでお馴染みのように、ストーリーやプロセスが時間的に先へ先へと進んでいく感覚を表します。
具体的な例文で使い方をマスターする
「keep」は習慣や反復、状態維持に使います。「continue」は仕事や勉強など、中断を挟んでも再開して続ける場合や、フォーマルな場面で好まれます。
言葉の違いは、具体的なシチュエーションで確認するのが一番です。
日常会話やビジネスシーンでの自然な使い方を見てみましょう。
「keep」を使った例文(維持・反復)
状態を保つ、あるいは同じことを繰り返す場合です。
【OK例文】
- Please keep the door open.
(ドアを開けたままにしておいてください。=開いた状態を維持) - I keep making the same mistake.
(私は同じ間違いを繰り返してしまう。=反復) - Keep going!
(その調子で頑張れ!=止まらずに進み続けろ)
「今の状態を変えないで!」という強いメッセージ性が感じられます。
「continue」を使った例文(継続・再開)
動作やプロセスが続く場合です。
【OK例文】
- The meeting will continue after lunch.
(会議は昼食後に続きます。=中断後の再開) - She continued to work until late at night.
(彼女は夜遅くまで仕事を続けた。=時間の経過) - The rain continued for three days.
(雨は3日間降り続いた。)
「keep」よりも少しフォーマルで、客観的に「続いている」事実を述べる響きがあります。
これはNG!間違えやすい使い方
文法やニュアンス的に不自然な使い方です。
- 【NG】 Please continue quiet.
- 【OK】 Please keep quiet.
「静かにしていて(静かな状態を保って)」と言いたい場合、「continue」は形容詞を直接取って状態を表すことができません(continue to be quietなら可ですが、keep quietの方が自然です)。
- 【NG】 I continue losing my keys.
- 【OK】 I keep losing my keys.
「鍵をなくしてばかりいる(頻繁に繰り返す)」というネガティブな反復には「keep」を使います。「continue」だと、鍵をなくすという動作を長時間延々と続けているような変な意味になってしまいます。
【応用編】似ている言葉「last」との違いは?
「last」は「(ある期間)持ちこたえる、存続する」という意味で、期間の長さに焦点が当たります。「keep」や「continue」のように動作主の意志で続けるのではなく、物事自体の寿命や期間を表す際によく使われます。
「keep」や「continue」と似た意味で使われる「last」についても触れておきましょう。
「last」は、「終わりまで続く」「持ちこたえる」というニュアンスです。
- The meeting lasted for two hours.
(会議は2時間続いた。=2時間という期間で終わった) - This battery lasts long.
(この電池は長持ちする。)
「どれくらいの期間続くか」という「長さ」に焦点があるのが特徴ですね。
「keep」と「continue」の違いを文法的に解説
「keep」は動名詞(~ing)のみを目的語に取り、「continue」は動名詞(~ing)と不定詞(to do)の両方を取れます。また、「keep」は形容詞を補語に取れますが、「continue」は原則として取れません。
文法ルールを整理しておくと、迷った時の判断基準になりますよ。
後ろに来る形のルール
- keep + ~ing(〇):~し続ける
- keep + to do(✕):(この形は使わない)
- continue + ~ing(〇):~し続ける
- continue + to do(〇):~し続ける
「keep」は「to do」を取れない、と覚えておきましょう。
ちなみに「continue」の場合、「to do」は習慣的・長期的な継続、「~ing」は今まさに進行している動作の継続に使われる傾向がありますが、現代英語ではほぼ同義で使われています。
状態を表す文型(SVC)
- keep + 形容詞(〇):~のままである(例:keep warm)
- continue + 形容詞(✕):(continue to be + 形容詞なら可)
「状態」を維持するなら「keep」一択ですね。
より詳しい文法的な解説や用例については、Cambridge Dictionaryなどの英英辞典を参照すると、正確なニュアンスが掴めるでしょう。
マラソンの応援で叫び間違えた僕の体験談
僕が海外のマラソン大会に参加した友人の応援に行った時の話です。
友人は30km地点を過ぎてかなりバテていて、今にも歩き出しそうでした。
僕は沿道から大声で「Hey! Continue running!」と叫びました。
「走り続けろ!」と伝えたかったんです。
すると、隣にいた現地の応援客が、もっと情熱的な声でこう叫びました。
「Keep going! Don’t stop! Keep it up!」
その時、僕の「Continue running」がなんだか事務的で、「再開して走れ」みたいな、ちょっと他人行儀な響きに聞こえた気がしたんです。
後で調べてみると、「keep」には「(困難があっても)その状態を維持する」という、応援にぴったりの熱いニュアンスが含まれていることを知りました。
「continue」は単に「動作を継続する」という事実を述べるのに適していますが、疲れ切ったランナーに「頑張って今のペースを保て!」とエールを送るなら、断然「keep」だったんですよね。
それ以来、誰かを励ます時は迷わず「Keep going!」と言うようにしています。
言葉一つで、伝わる「熱量」が全く違うんだと痛感した出来事でした。
「keep」と「continue」に関するよくある質問
「keep on doing」と「keep doing」の違いは?
ほとんど同じ意味ですが、「on」が入ると「(困難や反対があっても)執拗にやり続ける」というニュアンスが強まります。少し頑固に、あるいは意志を強く持って続けるイメージですね。
「continue」は受動態で使えますか?
基本的には自動詞・他動詞として能動態で使われますが、「To be continued(つづく)」のように決まり文句として受動態の形で使われることはあります。ただ、日常会話で「It is continued…」と文を作ることはあまりありません。
ビジネスメールではどちらを使うべき?
プロジェクトや契約など、フォーマルな文脈で「継続する」と言いたい場合は「continue」の方が無難で響きが良いです。「We will continue to support you.(引き続きサポートいたします)」などは定型表現として使えます。
「keep」と「continue」の違いのまとめ
「keep」と「continue」の違い、スッキリ整理できましたか?
最後に、この記事のポイントをまとめておきますね。
- 基本の違い:「keep」は状態の維持、「continue」は動作の継続。
- ニュアンス:「keep」は意志や努力で保つ、「continue」は淡々と続く。
- 中断の有無:「keep」はずっと、「continue」は再開も含む。
- 文法ルール:「keep」はingのみ、「continue」はto doもOK。
「今のままを保ちたい!」という熱い気持ちなら「keep」、「淡々とプロセスを進める」なら「continue」。
この感覚を持っていれば、英語の表現力は格段にアップしますよ。
これからも英語学習を「Keep going!」してくださいね。
日常会話で使われる外来語や英語表現についてさらに知りたい方は、日常会話の外来語の使い分けまとめもぜひご覧ください。
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