「of」と「about」の違いとは?核心か周辺か、イメージで掴む使い分け

「of」と「about」、どちらも日本語に訳すと「〜について」となることが多く、英語を話すときに「どっちを使えばいいの?」と迷ってしまいませんか?

結論から言うと、「of」は対象そのものや核心に触れるイメージ、「about」は対象の周りをぐるっと取り囲む周辺情報のイメージ

この記事を読めば、恋人に「想っているよ」と伝えるときや、ビジネスで「検討します」と言うときに、微妙なニュアンスの違いを自信を持って使い分けられるようになります。

それでは、まず最も重要な違いから詳しく見ていきましょう。

結論:一覧表でわかる「of」と「about」の最も重要な違い

【要点】

「of」は対象の“中身”や“存在そのもの”にダイレクトに触れる感覚。「about」は対象の“周り”にある様々な情報や詳細について触れる感覚です。距離感の違いとして覚えると便利です。

まず、結論からお伝えしますね。

この二つの前置詞の決定的な違いを、以下の表にまとめました。

これさえ頭に入れておけば、基本的な使い分けで迷うことはなくなります。

項目ofabout
中心的な意味〜の、〜についての(核心)〜についての(周辺)
イメージ図点(Point)・抽出円(Circle)・周辺
ニュアンス存在そのもの、事実、本質詳細、関連情報、あれこれ
距離感近い(直接的)少し距離がある(客観的)
thinkとの組み合わせ思いつく、想う(think of)検討する、考える(think about)

最も重要なポイントは、「of」は対象から切り離せない一部や存在そのものを指し、「about」は対象にまつわるアレコレ(詳細や事情)を指すということです。

なぜ違う?コアイメージ(核心 vs 周辺)から掴む

【要点】

「of」は“分離”のイメージから転じて“中身を取り出す”感覚。「about」は“〜のあたり”というイメージから“周辺をうろつく”感覚を持ちます。

なぜこのようなニュアンスの違いが生まれるのか、前置詞が持つ本来のイメージ(コアイメージ)から紐解いてみましょう。

「of」のイメージ:中身を取り出す、存在を感じる

「of」の基本イメージは「分離」や「起源」ですが、そこから派生して「対象の一部」や「対象そのもの」を指す感覚があります。

「think of A」と言った場合、Aという存在そのものを頭の中に「ポッ」と思い浮かべるイメージです。

深く考え込むというよりは、対象にダイレクトにアクセスする感覚ですね。

「about」のイメージ:周りをウロウロする

一方、「about」の基本イメージは「周辺」です。

対象物の周りに散らばっている情報を拾い集めるような感覚です。

「think about A」と言った場合、Aそのものだけでなく、Aの「良い点」「悪い点」「将来のこと」「過去のこと」など、Aにまつわる様々な側面(周辺情報)について、あれこれと思考を巡らせるイメージになります。

具体的な例文で使い方をマスターする

【要点】

「think」「hear」「know」などの動詞とセットで覚えるのが近道です。「of」は単純な事実や思いつき、「about」は具体的な内容や検討プロセスを表します。

言葉の違いは、具体的なシチュエーションで確認するのが一番です。

日常会話で頻出する動詞との組み合わせで見てみましょう。

「think」との組み合わせ

  • I’m thinking of you.
    (あなたのことを想っています。)
    ※あなたという存在そのものを心に描いている、ロマンチックな響きや純粋な想いが伝わります。
  • I’m thinking about you.
    (あなたのことを考えています。)
    ※あなたの状況や抱えている問題など、周辺事情を含めて頭を使っているニュアンス。「心配している」という文脈でもよく使われます。
  • I thought of a good idea!
    (いいアイデアを思いついた!)
    ※アイデアそのものがポッと出てきた感覚です。ここでaboutは使いません。

「hear」との組み合わせ

  • I’ve heard of him.
    (彼のことは聞いたことがあるよ。)
    ※「名前や存在は知っている」というレベル。詳細は知らないかもしれません。
  • I’ve heard about him.
    (彼について(噂や詳細を)聞いているよ。)
    ※彼が何をしたか、どんな人かなど、詳しい情報やニュースを聞いたというニュアンスです。

「know」との組み合わせ

  • Do you know of any good restaurants?
    (どこかいいレストランを知りませんか?=心当たりはありませんか?)
    ※存在を知っているかどうかの確認です。
  • I know about his past.
    (私は彼の過去について知っている。)
    ※単なる存在ではなく、詳しい中身や事情を知っていることを強調します。

【応用編】似ている言葉「on」との違いは?

【要点】

「on」も「〜について」と訳せますが、これは「接触」のイメージから「専門的・学術的なテーマ」に深く接している場合に使われます。「about」よりも堅く、深い議論を暗示します。

「about」と似た前置詞に「on」があります。

例えば、「a book about history」と「a book on history」、どう違うのでしょうか?

「about」は「周辺」なので、歴史にまつわる一般的な話や、広く浅い内容を含みます。

一方、「on」は「接触(ピタッとくっつく)」イメージから、そのテーマに一点集中して深く掘り下げているニュアンスが出ます。

  • This is a book about flowers.
    (これは花についての本です。=花の写真集やエッセイなど)
  • This is a book on botany.
    (これは植物学についての本です。=専門書や論文)

専門的な内容や講義、論文のタイトルなどでは「on」が好まれる傾向があります。

「of」と「about」の違いを文法的に解説

【要点】

「of」は「所有・所属・部分」を表すのが本義で、そこから「関連」へ派生しています。「about」は「副詞的」な要素が強く、動詞の動作が及ぶ「範囲」を示します。

少し文法的な視点から整理してみましょう。

「of」は、本来「A of B」で「Bの(一部としての)A」や「Bに属するA」を表します。

これが動詞と結びつくと、「その対象から抽出されるイメージ」や「対象そのもの」を指すようになります。

一方、「about」は「およそ」「周辺」という意味を持つ言葉です。

「Talk about X」は「Xの周りについて話す」=「Xの詳細を話す」となります。

文法的にはどちらも前置詞ですが、「of」の方がより対象との結びつきが強く、「about」の方が対象を客観的に、あるいは包括的に捉えていると言えます。

「彼のこと知ってる?」でよそよそしい人になった僕の体験談

僕がアメリカに留学していた頃、現地の友人と共通の知人(ジョン)の話になりました。

友人が「ジョンが来週パーティーをするらしいよ」と言ったので、僕は「ああ、ジョンのことは知ってるよ」と軽く答えるつもりでこう言いました。

「Yeah, I know of him.」

すると友人は不思議そうな顔をして、「え? 君たち、先週一緒にランチしてたじゃないか。なんでそんな他人行儀なの?」と聞いてきました。

僕は焦りました。

実は、「know of」は「(会ったことはないけど)名前や存在は聞いたことがある」というニュアンスで使われることが多いんです。

有名人や歴史上の人物に対して「I know of him」と言うのは自然ですが、友人に対して使うと「ああ、そういう人がいるらしいね(よく知らないけど)」という、非常に冷たい距離感になってしまうのです。

ここは普通に「I know him(彼を知っている=面識がある)」か、彼の最近の事情を知っているなら「I know about him(彼のこと=近況なら知ってるよ)」と言うべきでした。

この失敗から、「of」は「存在の確認」、「about」は「内容の理解」という使い分けの重要さを痛感しました。

たった一つの前置詞で、仲の良さまで誤解されてしまうなんて怖いですよね。

「of」と「about」に関するよくある質問

「remind A of B」はなぜ「about」ではないのですか?

「remind A of B」は「A(人)にB(物・人)そのものを思い出させる」という意味です。Bという存在がAの記憶から「抽出(of)」されるイメージだからです。「about」を使うと、Bに関する「あれこれ(詳細)」を思い出させる、という少し説明的なニュアンスになりますが、慣用句としては「of」が圧倒的に使われます。

「dream of」と「dream about」の違いは?

「dream of」は「〜を夢見る(願望)」という意味でよく使われます(例:dream of success)。一方、「dream about」は「寝ている間に〜の夢を見る」という具体的な夢の内容を指す場合に使われます(例:dream about flying)。ただし、寝ている間の夢でも「dream of」を使うことはあります。

「complain of」と「complain about」の違いは?

「complain of」は「(痛みや病気など)を訴える」という、主観的な苦痛の表現に使われます(例:complain of a headache)。「complain about」は「(サービスや状況など)について文句を言う」という、客観的な不満の対象について話す場合に使われます(例:complain about the service)。

「of」と「about」の違いのまとめ

「of」と「about」の違い、スッキリ整理できましたか?

最後に、この記事のポイントをまとめておきますね。

  1. 基本のイメージ:「of」は点(核心・存在)、「about」は円(周辺・詳細)。
  2. thinkの使い分け:「of」は思いつく・想う、「about」は検討する・考える。
  3. hear/knowの使い分け:「of」は存在を知る、「about」は詳細を知る。
  4. 距離感:「of」はダイレクト、「about」は少し客観的。

「of」の鋭さと、「about」の広がり。

このイメージを持っていれば、会話の解像度がグッと上がります。

ぜひ、状況に合わせて的確な前置詞を選んでみてくださいね。

日常会話で使われる外来語や英語表現についてさらに知りたい方は、日常会話の外来語の使い分けまとめもぜひご覧ください。

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