「オウンドメディア」と「ホームページ」の違い!集客のカギはどっち?

「自社のホームページをもっと活用しよう」

そう会議で言ったとき、隣の席の同僚と微妙に話が噛み合わなかった経験、ありませんか?

実はその違和感、「ホームページ」と「オウンドメディア」という言葉の定義のズレが原因かもしれません。

この記事を読めば、この2つの言葉の明確な違いと、ビジネスにおける正しい使い分けがスッキリと分かり、もう社内のコミュニケーションで迷うことはなくなるでしょう。

それでは、まず最も重要な「役割の違い」から詳しく見ていきましょう。

結論:一覧表でわかる「オウンドメディア」と「ホームページ」の最も重要な違い

【要点】

「ホームページ」は会社の顔として信頼を伝える場所であり、「オウンドメディア」は顧客との関係を築きファンを増やすための場所です。目的が「名刺代わり」か「集客・ファン化」かで使い分けます。

まずは結論からお伝えしますね。

この2つの言葉の決定的な違いを、以下の表にまとめました。
これさえ頭に入れておけば、ビジネスシーンでの使い分けはバッチリです。

項目ホームページ(コーポレートサイト)オウンドメディア
主な目的会社案内、信頼獲得、採用情報集客、ファン化、リード獲得
情報の性質静的(会社概要など変わらない情報)動的(記事、ブログなど更新される情報)
ターゲット取引先、求職者、既存顧客(指名検索)潜在顧客、見込み客(課題検索)
更新頻度低い(情報の修正時など)高い(継続的な記事更新が必要)
イメージオンライン上の「本社ビル・名刺」オンライン上の「専門誌・放送局」

いかがでしょうか?

ざっくり言えば、「ホームページ」は会社そのものを紹介するもの、「オウンドメディア」はユーザーに役立つ情報を発信して集客するもの、というイメージですね。

多くの人が「ホームページ」と言うとき、それは広義には「Webサイト全体」を指すことが多いです。
しかし、マーケティングの現場では、この役割の違いを明確に意識することが求められます。

なぜ違う?言葉の成り立ち(語源)からイメージを掴む

【要点】

ホームページはブラウザの「最初のページ」が語源で、転じてWebサイト全体を指します。一方、オウンドメディアはマーケティング用語で「自社が保有するメディア」という戦略的な意味を持ちます。

そもそも、なぜこのように使い分けられるようになったのでしょうか。
その背景にある言葉の成り立ちを知ると、理解がより深まります。

ホームページ(Home Page)

もともとは、Webブラウザを起動したときに最初に表示される「拠点(Home)となるページ」のことでした。
そこから転じて、Webサイトの「トップページ」、さらには「Webサイト全体」を指す言葉として一般化しました。

家の玄関や表札のようなイメージですね。
「ここが私の家(会社)です」と案内するための場所です。

オウンドメディア(Owned Media)

こちらはマーケティング用語です。
「Paid Media(広告)」「Earned Media(SNSなどの評判)」と並ぶ「トリプルメディア」の一つで、「自社が所有(Owned)する媒体」を指します。

広義にはホームページもSNSアカウントも含まれますが、日本では特に「ブログ形式で記事を発信し、検索エンジンやSNSからの流入を狙うWebマガジン」という意味で使われることが多いですよね。

自社でコントロールできる「放送局」や「出版社」を持つイメージに近いでしょう。

具体的な例文で使い方をマスターする

【要点】

公式な会社情報の確認には「ホームページ」、情報収集や悩み解決には「オウンドメディア」という言葉を選びます。文脈に合わせて最適な言葉を選ぶことで、意図が正しく伝わります。

言葉の意味がわかったところで、実際のビジネスシーンでどう使い分けるべきか、具体的な例文を見てみましょう。

「ホームページ」を使うべきシーン

企業の基本情報を指す場合はこちらを使います。

  • 「御社のホームページで会社概要と沿革を拝見しました。」
  • 「採用情報はホームページのリクルート欄に掲載されています。」
  • 「名刺にホームページのURLを記載しておいてください。」

相手に「会社の信頼性」や「公式情報」を確認してほしいときは、「ホームページ」が適切ですね。

「オウンドメディア」を使うべきシーン

マーケティング施策や情報発信を指す場合はこちらです。

  • 「潜在層へのアプローチとして、オウンドメディアを立ち上げて記事を配信しましょう。」
  • 「このオウンドメディアは、月間10万PVのアクセスがあります。」
  • オウンドメディアの記事コンテンツを充実させて、SEO対策を強化します。」

「集客」や「コンテンツマーケティング」の文脈では、「オウンドメディア」という言葉を使うことで、専門的なニュアンスが伝わります。

NG例:使い分けが不自然なケース

×「弊社のオウンドメディアに社長挨拶と地図が載っています。」
(これは通常「ホームページ」の役割です。オウンドメディアに載せることもありますが、違和感があります)

×「検索順位を上げるために、ホームページを毎日更新して記事を量産しよう。」
(間違いではありませんが、記事を量産するならそれは機能的に「オウンドメディア」と呼ぶ方が戦略が明確になります)

「オウンドメディア」と「ホームページ」の違いを学術的に解説

【要点】

マーケティング論において、オウンドメディアはトリプルメディア戦略の中核を担います。単なる情報掲載ではなく、顧客エンゲージメントを高めるための資産として定義されます。

もう少し専門的な視点から、この2つの違いを深掘りしてみましょう。
マーケティングの学術的な枠組みで見ると、両者の役割はより明確になります。

現代のマーケティングにおいて、企業と消費者の接点は多様化しています。
その中で提唱されたのが「トリプルメディア」というフレームワークです。

「オウンドメディア」はこの中核を担う存在として定義されています。
単に自社の情報を置く場所(ホームページ的役割)にとどまらず、ユーザーにとって有益なコンテンツを提供し続け、信頼関係(エンゲージメント)を構築する装置としての機能が期待されているのです。

一方、従来の「ホームページ(コーポレートサイト)」は、ステークホルダー(株主、取引先、従業員など)に向けた、広報・IR的な役割が主軸となります。
情報の正確性と一覧性が最優先され、感情的な訴求やストーリーテリングよりも、ファクトの提示が重視される傾向にあります。

つまり、「誰に」「何を」「何のために」届けるかという戦略の根本が異なるわけですね。
これを混同すると、誰にも響かない中途半端なWebサイトができあがってしまうリスクがあります。

詳しくは、総務省の公式サイトなどで情報通信白書を確認すると、メディア環境の変化についてより深い知見が得られるかもしれません。

「ホームページ」だと思ったら「オウンドメディア」だった僕の失敗

僕がまだWebマーケティングの駆け出しだった頃の話です。

クライアントから「ホームページを作って集客したい」という相談を受けました。
僕は張り切って、美しいデザインの会社案内ページや、洗練された商品紹介ページを提案しました。

「これで会社の信頼性もバッチリです!」と自信満々にプレゼンしたんです。

しかし、クライアントの反応は微妙でした。
「いや、綺麗なんだけどさ……これでお客さんが来るの?」

よくよく話を聞いてみると、彼らが求めていたのは「会社案内」ではなく、「検索から新規のお客さんを集める仕組み」だったのです。
つまり、彼らが欲しかったのは「ホームページ(コーポレートサイト)」ではなく、「オウンドメディア(ブログ機能付きの集客サイト)」だったんですね。

「ホームページ」という言葉の定義を、クライアントと僕とですり合わせできていなかったことが原因でした。
僕が提案すべきだったのは、デザインの美しさではなく、「どんな記事を書けば検索されるか」というコンテンツ戦略だったのです。

この経験から、相手が「ホームページ」と言っても、それが「名刺」を指しているのか「集客装置」を指しているのか、必ず背景にある目的を確認するようになりました。
言葉一つで提案の中身がガラリと変わる。恐ろしいけれど、面白い世界だと思いませんか?

「オウンドメディア」と「ホームページ」に関するよくある質問

ここでは、Web担当者の方からよく聞かれる質問にお答えします。

Q. オウンドメディアとホームページ、SEOに強いのはどっち?

一般的に、SEO(検索エンジン最適化)に強いのは「オウンドメディア」です。なぜなら、検索ユーザーの悩みに答える記事を継続的に追加していくため、様々なキーワードで検索にヒットしやすくなるからです。ホームページは社名指名検索には強いですが、幅広いキーワードでの流入は難しい傾向にあります。

Q. ホームページの中にオウンドメディアを入れることはできますか?

はい、可能です。最近ではコーポレートサイト(ホームページ)のドメイン配下に、ブログ機能(オウンドメディア)を設置するケースが一般的です。ドメインパワーを共有できるため、SEOの観点からも推奨されることが多いですよ。

Q. 中小企業でもオウンドメディアは必要ですか?

「集客」を課題としているなら、検討する価値は十分にあります。広告費をかけずに長期的な集客資産を作れるのがメリットです。ただし、記事制作のリソース(手間やコスト)がかかるため、単に会社紹介だけが目的ならホームページだけで十分な場合もあります。

「オウンドメディア」と「ホームページ」の違いのまとめ

ここまでの内容をまとめます。

  • ホームページは、会社の「顔」。信頼情報の提示が目的。
  • オウンドメディアは、会社の「集客装置」。ファン作りが目的。
  • 「ホームページ」は静的で更新頻度が低く、「オウンドメディア」は動的で更新頻度が高い。
  • ビジネスでは、相手が「名刺」を求めているのか「集客」を求めているのかで言葉を使い分ける。

この2つの言葉は、似ているようで目指すゴールが全く違います。
それぞれの特性を理解し、目的に合わせて正しく使い分けることで、Web活用の成果は大きく変わってくるはずです。

「オウンドメディア」と「ホームページ」の違いを理解したら、次はビジネスシーンで頻出するマーケティング用語の違いについても学んでみませんか?
言葉の解像度を上げることは、ビジネスの解像度を上げることにも繋がりますよ。

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