秋甘泉と新甘泉の違い!「赤」と「青」どっちが好み?鳥取の兄弟梨を徹底比較

「秋甘泉(しゅうかんせん)」と「新甘泉(しんかんせん)」、名前がとてもよく似ていて、どちらも鳥取県産の梨として有名ですよね。

店頭で見かけても、どちらがどう違うのか迷ってしまう方も多いのではないでしょうか。

結論から言うと、最大の違いは「新甘泉」が赤梨(あかなし)、「秋甘泉」が青梨(あおなし)である点です。

どちらも鳥取県オリジナルの非常に甘い梨ですが、「新甘泉」は酸味が少なく強い甘さが特徴で、「秋甘泉」は甘さの中に爽やかな酸味があるのが特徴です。

この記事を読めば、二つの梨の定義、味や食感、旬の時期、そしてルーツの違いまでスッキリと理解でき、好みに合わせて選べるようになります。

それでは、まず二つの梨の定義から詳しく見ていきましょう。

結論|「秋甘泉」と「新甘泉」の違いは「見た目(赤梨/青梨)」と「酸味の有無」

【要点】

「秋甘泉」と「新甘泉」の最も大きな違いは、「新甘泉」が強い甘みを持つ赤梨であるのに対し、「秋甘泉」は甘みと爽やかな酸味を併せ持つ青梨である点です。どちらも鳥取県のオリジナル品種で、同じ親を持つ「兄弟品種」にあたりますが、見た目と味のバランスが異なります。

「秋甘泉」と「新甘泉」は、どちらも鳥取県が生んだ梨のオリジナルブランドで、「甘泉(かんせん)」シリーズと呼ばれています。

名前の通り「甘さ」と「豊富な果汁(泉)」が特徴ですが、その個性は明確に異なります。

  • 新甘泉(しんかんせん):赤梨。糖度が非常に高く、酸味が少ない。とにかく甘い梨が好きな人向け。
  • 秋甘泉(しゅうかんせん):青梨。高い糖度に加え、爽やかな酸味も併せ持つ。甘さと酸味のバランスが良い梨が好きな人向け。

「秋甘泉」と「新甘泉」とは?鳥取県の「甘泉」シリーズ

【要点】

「新甘泉」と「秋甘泉」は、鳥取県園芸試験場が「筑水」と「おさ二十世紀」を交配して育成した、鳥取県のオリジナル梨ブランドです。「新甘泉」は2008年、「秋甘泉」は2009年に品種登録されました。

「新甘泉(しんかんせん)」の特徴(赤梨)

「新甘泉」は、2008年(平成20年)に品種登録された鳥取県のオリジナル品種です。

見た目は「幸水」や「豊水」のような褐色の果皮を持つ「赤梨」に分類されます。

最大の特徴は、赤梨の中でもトップクラスとされるその高い糖度です。平均糖度は13度以上とされ、時には14度を超えることもあります。

酸味はほとんど感じられず、口に入れた瞬間、強い甘さが一気に広がります。鳥取県が次世代のエースとして期待する品種の一つですね。

「秋甘泉(しゅうかんせん)」の特徴(青梨)

「秋甘泉」は、「新甘泉」の翌年、2009年(平成21年)に品種登録された品種です。

見た目は鳥取を代表する「二十世紀梨」に似た、美しい緑色の果皮を持つ「青梨」に分類されます。

糖度は約12.5度と「新甘泉」よりは少し控えめですが、それでも青梨としては非常に甘い品種です。

最大の特徴は、ただ甘いだけでなく、「二十世紀梨」譲りの爽やかな酸味を併せ持っている点です。甘さ一辺倒ではなく、甘さと酸味の絶妙なバランスを楽しみたい人に向いています。

一覧表で見る「秋甘泉」と「新甘泉」の主な違い

二つの梨の特徴を一覧表にまとめました。

項目新甘泉(しんかんせん)秋甘泉(しゅうかんせん)
見た目(分類)赤梨(褐色)青梨(緑色)
品種登録年2008年2009年
主な味の特徴強い甘さ、酸味は少ない強い甘さと爽やかな酸味
糖度の目安13~14度程度12.5度程度
食感シャキシャキでジューシーシャキシャキでジューシー
旬の時期(目安)8月下旬~9月上旬9月上旬~9月中旬
両親「筑水」×「おさ二十世紀」 (兄弟品種)

味・甘さ・酸味・食感の違い

【要点】

最も大きな違いは「酸味」の有無です。「新甘泉」は酸味がほとんどなく、糖度の高さをダイレクトに感じられます。「秋甘泉」は、高い糖度の中に爽やかな酸味があり、バランスの取れた味わいです。食感はどちらも「二十世紀梨」譲りのシャキシャキ感が特徴です。

どちらも「甘泉」と名乗るだけあり、従来の梨よりも甘さが際立っていますが、その「味のバランス」が異なります。

甘さ:「新甘泉」が赤梨トップクラスの糖度

甘さを最優先するなら、間違いなく「新甘泉」でしょう。

「新甘泉」の糖度は13~14度と、これは赤梨の代表格である「幸水」や「豊水」と比較しても非常に高いレベルです。口に入れると、まるでシロップのような強い甘さが感じられます。「とにかく甘い梨が食べたい」という期待に完璧に応えてくれる品種です。

酸味:「秋甘泉」の爽やかな酸味

甘いだけでは物足りない、という方には「秋甘泉」がおすすめです。

「新甘泉」が酸味を極力抑えている(ほとんど感じない)のに対し、「秋甘泉」は親である「二十世紀梨」の良さを受け継ぎ、甘さの中にキレの良い爽やかな酸味が確かに感じられます。

この酸味が後味をスッキリさせ、甘さをより引き立てている印象ですね。

食感:どちらも「シャキシャキ」系

食感については、両者に大きな差はありません。

どちらも「二十世紀梨」の系統を引いており、日本の梨らしいシャキシャキとした心地よい食感と、豊富な果汁(ジューシーさ)を楽しめます。

旬の時期・価格・保存方法の違い

【要点】

旬はどちらも短く、お盆明けから9月にかけてです。「新甘泉」(8月下旬~)が先に出始め、次いで「秋甘泉」(9月上旬~)が登場します。どちらも鳥取県のブランド梨として、一般的な梨より高価な傾向があります。保存は冷蔵庫の野菜室が基本です。

旬の収穫時期はいつ?

どちらも旬の時期が非常に短いのが特徴です。

  • 新甘泉:8月下旬から9月上旬頃
  • 秋甘泉:9月上旬から9月中旬頃

「新甘泉」のほうが少し早く市場に出回ります。両方とも、お盆を過ぎたあたりからが本格的なシーズンですね。この時期を逃すと、来年まで待たなければならない希少な梨です。

価格帯と入手方法

「秋甘泉」「新甘泉」は、どちらも鳥取県が力を入れているブランド品種であり、厳格な選果基準(糖度センサーなど)を経て出荷されています。

そのため、一般的な梨(幸水や豊水など)と比較すると、価格は高めに設定されていることが多いです。

主な産地は鳥取県であり、全国的な流通量はまだ多くありません。確実に入手するには、旬の時期に鳥取県の直売所を訪れるか、百貨店、またはオンラインストアでの「お取り寄せ」がおすすめです。

美味しさを保つ保存方法

梨は追熟しない(収穫後に甘くならない)果物ですので、購入したら早めに食べるのが一番です。

保存する場合は、乾燥を防ぐために新聞紙などで包み、ポリ袋に入れて冷蔵庫の野菜室で保存します。ヘタの部分を下にしておくと、鮮度が長持ちすると言われていますよ。

起源・歴史|同じ親を持つ「兄弟品種」

【要点】

「秋甘泉」と「新甘泉」は、鳥取県園芸試験場が「筑水」と「おsa二十世紀」を交配して育成した、同じ両親を持つ「兄弟品種」です。赤梨(新甘泉)と青梨(秋甘泉)という異なる特徴を持つ、鳥取梨の次世代エースとして誕生しました。

この二つの梨がなぜこれほどまでに特徴が似ていて、かつ異なるのか。その理由は、二つの品種の誕生の歴史にあります。

「秋甘泉」と「新甘泉」は、どちらも鳥取県園芸試験場によって育成されました。

驚くべきことに、両親が全く同じ「筑水(ちくすい)」と「おさ二十世紀」なのです。

同じ交配から生まれた多くの候補の中から、特に優れた赤梨として選抜されたのが「新甘泉」(2008年登録)、青梨として選抜されたのが「秋甘泉」(2009年登録)です。

つまり、この二つは「兄弟品種」という関係になります。

鳥取県を代表する「二十世紀梨」のシャキシャキ感と、「筑水」の甘さ、その両方の良いところを受け継ぐエリート品種として誕生したのが、この「甘泉」シリーズなんですね。

体験談|「新甘泉」の衝撃的な甘さと「秋甘泉」のバランス

僕が初めて「新甘泉」を食べたのは、数年前に鳥取の知人から送ってもらった時でした。

正直なところ、「梨は大体どれも似たような味だろう」と思っていたのですが、一口食べて衝撃を受けました。

「これが梨?」と思うほどの、強い甘さ。酸味はまったく感じず、ただただ甘い果汁が口いっぱいに広がる感覚でした。シャキシャキとした食感は確かに梨なのですが、甘さの質が別次元だったんです。

翌年、今度は「秋甘泉」を試してみました。

こちらは「新甘泉」ほどの衝撃的な甘さではありませんでしたが、甘さの奥に「二十世紀梨」を思わせる品の良い酸味が確かにあり、「ああ、梨はやっぱりこのバランスだよな」と深く納得しました。

どちらが優れているというよりは、完全に好みの問題ですね。

「とにかく甘いフルーツが食べたい!」という気分の時は「新甘泉」を、「梨らしい爽やかさも楽しみたい」という時は「秋甘泉」を選ぶようになりました。

「秋甘泉」と「新甘泉」に関するよくある質問(FAQ)

質問1:「秋甘泉」と「新甘泉」、どっちが甘いですか?

一般的に、糖度がより高い(甘さが強い)のは「新甘泉」です。酸味がほとんどなく、強い甘さが特徴です。「秋甘泉」も十分甘いですが、爽やかな酸味がある分、甘さがマイルドに感じられるかもしれませんね。

質問2:「二十世紀梨」が好きなのですが、どちらがおすすめですか?

見た目も味わいの系統も「二十世紀梨」に近いのは「秋甘泉」です。「二十世紀梨」の爽やかな酸味とシャキシャキ感を残しつつ、甘さを強くした品種が「秋甘泉」だとイメージすると分かりやすいですよ。

質問3:旬の時期が短いようですが、なぜですか?

どちらも収穫の適期が短く、最も美味しい状態で出荷できるよう厳しく管理されているためです。特に「新甘泉」は成熟が早く、お盆明けからあっという間に出荷のピークが終わってしまう印象がありますね。

質問4:「しんかんせん」と「しゅうかんせん」で、読み方は合っていますか?

はい、その通りです。「新甘泉」は「しんかんせん」、「秋甘泉」は「しゅうかんせん」と読みます。どちらも鳥取県のオリジナル品種です。

まとめ|甘さ重視なら「新甘泉」、酸味とのバランスなら「秋甘泉」

「秋甘泉」と「新甘泉」の違いを改めてまとめます。

どちらも鳥取県が誇る高級梨であり、シャキシャキとした食感と高い糖度を誇りますが、最大の分岐点は「見た目」と「酸味の有無」です。

項目新甘泉(しんかんせん)秋甘泉(しゅうかんせん)
見た目赤梨青梨
味のバランス酸味が少なく、甘さが際立つ甘さの中に爽やかな酸味がある
旬の時期8月下旬~9月上旬9月上旬~9月中旬

とにかく甘いフルーツが食べたい時は「新甘泉」を、梨らしい爽やかな酸味と甘さのハーモニーを楽しみたい時は「秋甘泉」を選ぶと良いでしょう。

当サイト「違いラボ」では、他にも様々な野菜・果物の違いについても詳しく解説しています。ぜひ参考にしてみてください。