「allow」と「permit」の違い!許容と認可のニュアンス

「allow」と「permit」、どちらも「許す」「許可する」と訳されますが、ビジネスシーンで使い分けに迷ったことはありませんか?

実はこの2つの単語、「個人的・受動的に許すか」それとも「公的・積極的に許可するか」という強制力やフォーマル度に決定的な違いがあるのです。

この記事を読めば、それぞれの単語が持つ核心的なイメージから契約書やメールでの具体的な使い分け、さらには「let」などの類似語との違いまでスッキリと理解でき、もう英文作成で迷うことはありません。

それでは、まず最も重要な違いから詳しく見ていきましょう。

結論:一覧表でわかる「allow」と「permit」の最も重要な違い

【要点】

基本的には一般的・日常的な許可なら「allow」、公的・法的な認可なら「permit」と覚えるのが簡単です。「allow」は「ダメと言わない(黙認)」ニュアンスを含み、「permit」は「権限を持って認める」という堅いニュアンスを持ちます。

まず、結論からお伝えしますね。

この二つの英単語の最も重要な違いを、以下の表にまとめました。

これさえ押さえれば、基本的な使い分けはバッチリでしょう。

項目allowpermit
中心的な意味相手が望むことを、妨げずにさせておく(許す)こと権限や規則に基づいて、正式に許可(認可)すること
フォーマル度一般的・ややカジュアル(話し言葉でもよく使う)フォーマル・堅い(書き言葉や公的文書向き)
ニュアンス「ダメとは言わない」「黙認する」「可能にする」「認める」「承認を与える」「許可証を出す」
ビジネスでの対象スケジュールの調整、割引、Webサイトのクッキー法令遵守、立入許可、営業許可、労働許可

一番大切なポイントは、「allow」は「禁止しない」という消極的な許可のニュアンスも含むのに対し、「permit」は「権限者が積極的に認める」という強い許可を表すということです。

日常会話や社内の軽いやり取りでは「allow」、契約書や規則では「permit」が好まれます。

なぜ違う?語源からイメージを掴む

【要点】

「allow」は“称賛する・認める”が語源で、個人の裁量で受け入れるイメージです。「permit」は“通り抜けさせる”が語源で、ルールや権限に基づいて通過を許可するイメージです。この成り立ちを知ると、許容の「allow」と認可の「permit」という違いが明確になります。

なぜこの二つの単語にニュアンスの違いが生まれるのか、語源を紐解くとその理由がよくわかりますよ。

「allow」の語源:「認める」から“許容する”イメージ

「allow」は、古フランス語の「alouer(賞賛する、承認する)」に由来しています。

さらに遡ると、ラテン語の「allaudare(賞賛する)」と「allocare(配置する)」が混ざり合った言葉だと言われています。

つまり、「良いと認める」ことや「ある場所に置くことを認める」ことから転じて、相手の行為を妨げずに受け入れる、許容するという意味になりました。

このことから、「allow」には「個人の判断や気持ちとして、まあいいよと許す」「禁止せずにさせておく」という、少し柔らかい、あるいは受動的なニュアンスが含まれています。

「permit」の語源:「通して送る」から“認可する”イメージ

一方、「permit」は、ラテン語の「permittere」に由来します。

これは「per(通して)」+「mittere(送る、行かせる)」という構成なんですね。

つまり、「通過させる」「通り抜けさせる」ことから転じて、関所を通すように、権限を持って正式に許可を与えるという意味になりました。

「mission(使命=送られたこと)」や「submit(提出する=下から送る)」も同じ「送る」というルーツを持つ言葉です。

そのため、「permit」には「ルールや法に照らし合わせて、権威ある者がGOサインを出す」という、厳格で公的なニュアンスが強くなるのです。

具体的な例文で使い方をマスターする

【要点】

飲食の持ち込みや時間の猶予など個人的な許しには「allow」、喫煙や駐車など規則に基づく許可には「permit」を使います。前者は「大目に見る」、後者は「公式にOKを出す」を意識すると自然な使い分けができます。

言葉の違いは、具体的な例文で確認するのが一番ですよね。

ビジネスと日常、それぞれのシーンで見ていきましょう。

ビジネスシーンでの使い分け

許可の「根拠」や「シチュエーション」によって、適切な単語が変わりますよ。

【OK例文:allow】

  • Please allow me to introduce myself.
    (自己紹介をさせてください。)※決まり文句として非常に丁寧
  • We allow employees to work from home once a week.
    (週に一度の在宅勤務を認めています。)
  • The budget allows for some extra expenses.
    (その予算は予備費を見込んでいる=余裕を持たせている。)

社内の柔軟なルールや、相手への丁寧な申し出、あるいは「余裕を持たせる(可能にする)」という意味では「allow」がピッタリですね。

【OK例文:permit】

  • Photography is not permitted in this museum.
    (当博物館での撮影は許可されていません。)
  • We need a work permit to hire foreign staff.
    (外国人スタッフを雇うには労働許可証が必要です。)
  • Smoking is permitted only in designated areas.
    (喫煙は指定されたエリアでのみ許可されています。)

法律、規則、安全管理など、公的なルールに基づいて「許可する/禁止する」場合には「permit」が適しています。

日常会話での使い分け

日常的な場面でも、ニュアンスの違いは生きています。

【OK例文:allow】

  • My mom doesn’t allow me to stay out late.
    (母は夜更かしを許してくれない。)
  • Pets are allowed in this park.
    (この公園はペット連れ込みOKです。)※「禁止されていない」というニュアンス

【OK例文:permit】

  • Weather permitting, we will have a picnic.
    (天候が許せば、ピクニックに行きます。)※慣用表現として堅めのニュアンスで使われる
  • Do you have a parking permit?
    (駐車許可証を持っていますか?)

【応用編】似ている言葉「let」との違いは?

【要点】

「let」は最も口語的で、「相手がしたいようにさせる」という使役のニュアンスが強い言葉です。「allow」や「permit」よりも強制力が弱く、日常会話で頻繁に使われます。「Let me know(知らせてね)」などが代表例です。

「allow」や「permit」と似た言葉に「let(レット)」がありますよね。

これも「許す」「~させる」と訳されますが、使い分けのポイントは「カジュアルさ」と「意志の尊重」です。

「let」は“したいようにさせる”

「let」は、相手の望む通りにさせる、邪魔をしないというニュアンスで、最もカジュアルな表現です。

文法的には「let + 人 + 動詞の原形」となり、「to」を使わないのが特徴です。

例えば、「Let me check.(確認させて)」は、ビジネスでも同僚や親しい間柄なら頻繁に使われます。

「allow」との違い

「allow」は「let」よりも少しフォーマルで、「権限を持っている人が許可を与える」という上下関係のニュアンスが少し入ります。

「My boss let me go home early.」なら「上司が(私が帰りたがっていたので)早く帰らせてくれた(止めるのをやめた)」という軽い感じです。

一方、「My boss allowed me to go home early.」だと「上司が(権限を行使して)早退を許可した」という、少し堅い響きになります。

「allow」と「permit」の違いを文法的に解説

【要点】

文法的にはどちらも「動詞 + 目的語 + to do」の形を取りますが、「permit」の方がこの構文で使われる頻度は低く、受動態(be permitted to)で使われることが多いです。「allow」は能動態でも受動態でも幅広く使われます。

専門的な視点から、文法的な特徴の違いについても触れておきましょう。

基本構文は似ていますが、好まれる使い方が異なります。

基本形:S + V + O + to do

どちらも「誰か(O)に~することを許す」という形を取れます。

  • The teacher allowed him to leave the room.
  • The teacher permitted him to leave the room.

意味はほぼ同じですが、「permit」を使うと、「先生が権限を持って正式に退室を許可した」という非常に堅い響きになります。

日常的には「allow」を使うのが自然です。

受動態での使用:S + be V-ed + to do

「permit」は、主語を人ではなく「行為」にした受動態でよく使われます。

  • Running is not permitted in the hallway.
    (廊下での走行は許可されていません=走ってはいけません。)

このように、公的な禁止事項やルールを説明する際には「be permitted」や「be allowed」の受動態が好まれます。

特に「permitted」は、看板や掲示物などでよく目にしますね。

僕が「allow」を使って少し偉そうな印象を与えてしまった体験談

僕も海外とのやり取りで、この単語のチョイスをミスして、ちょっと気まずい思いをした経験があります。

以前、海外のパートナー企業と共同プロジェクトを進めていたときのこと。

彼らから「資料の一部を自社のセミナーで使いたい」という打診がありました。

僕は快諾のつもりで、こうメールを返信しました。

「We allow you to use our materials.(資料の使用を許可します。)」

文法的には間違いではありません。

しかし、後でネイティブの同僚にメールを見せたところ、「うーん、ちょっと『上から目線』に聞こえるかもね」と苦笑いされてしまいました。

「allow」には「(権限者が)許してやる」というニュアンスが含まれるため、対等なパートナーに対して使うと、「許可を与えてやったぞ」という偉そうな響きになってしまうことがあるのです。

この場合、「Please feel free to use…(ご自由にお使いください)」や、もっとシンプルに「You are welcome to use…」といった表現を使うべきでした。

あるいは、「enable(可能にする)」という単語を使って、「This collaboration enables us to share resources.(この協力関係により、リソースの共有が可能になります)」と表現すれば、もっとポジティブで対等な関係を示せたかもしれません。

この失敗から、「許す」という動詞は、使う相手との関係性やパワーバランスを慎重に考える必要があると痛感しました。

それ以来、パートナー企業に対しては「許可する」という言葉を避け、「共有する」「歓迎する」といった表現を選ぶようにしています。

「allow」と「permit」に関するよくある質問

どちらが丁寧な表現ですか?

文脈によりますが、一般的に「permit」の方がフォーマルで堅い表現です。しかし、相手に許可を与える(上から目線になる)文脈では、どちらも失礼になる可能性があります。許可を求める場合は「May I be permitted to…」は非常に謙った表現になりますが、日常的には「Could you allow me to…」や「Would you mind if I…」などが自然です。

名詞形「allowance」と「permission」の違いは?

「permission」は「許可」そのものを指す不可算名詞です。「allowance」は「手当(お小遣い)」や「許容量(荷物の重量制限など)」という意味で使われることが多く、「許可」という意味ではあまり使われません。「permit」は名詞として使われると「許可証(免許証)」という可算名詞になります。

「enable」との違いは何ですか?

「enable」は「(能力や手段を与えて)可能にする」という意味です。「許す・許さない」という権限の行使ではなく、新しいことができるようになるというポジティブな能力の拡大に焦点が当たります。ITツールやシステムの説明などで「This tool enables users to…(このツールはユーザーが~することを可能にします)」のように頻繁に使われます。

「allow」と「permit」の違いのまとめ

「allow」と「permit」の違い、スッキリご理解いただけたでしょうか。

最後に、この記事のポイントをまとめておきますね。

  1. 基本は「許容」か「認可」か:個人的に許す・妨げないなら「allow」、権限を持って公式に認めるなら「permit」。
  2. フォーマル度の違い:「allow」は日常からビジネスまで幅広く、「permit」は法令や規則など堅い場面で。
  3. 語源のイメージ:「allow」は“賞賛・認める”、「permit」は“(関所を)通す”。

言葉の持つ「温度感」や「権威性」を意識すると、相手に与える印象をコントロールできるようになります。

これからは自信を持って、シチュエーションに合った英単語を選んでいきましょう。

言葉の使い分けについてさらに知りたい方は、ビジネス敬語の違いをまとめたページなども参考になるかもしれません。

あなたの英語コミュニケーションが、より円滑でプロフェッショナルなものになることを応援しています!

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