「ensure」と「assure」、どちらも辞書で引くと「保証する」「確実にする」といった意味が出てきて、ビジネスメールを書く際にとっさに迷ってしまうことはありませんか?
一言で言えば、「ensure」は「物事」を確実にすること、「assure」は「人」を安心させることです。
もし、クライアントに対して「成功を約束します」と言いたい時に、単語の選び方を間違えると、「結果を保証する」のか「単に安心させたいだけ」なのか、意図が正しく伝わらない可能性があります。
この記事を読めば、目的語に「人」を取るか「事柄」を取るかという文法的な違いから、ビジネスシーンでの適切な使い分けまでスッキリと理解でき、自信を持って英語でのコミュニケーションが取れるようになります。
それでは、まず最も重要な違いの一覧表から詳しく見ていきましょう。
結論:一覧表でわかる「ensure」と「assure」の最も重要な違い
「ensure」は「出来事や状況」を確実に実行・実現させることに焦点を当てます。「assure」は「人」に対して「大丈夫ですよ」と請け合い、不安を取り除くことに焦点を当てます。目的語が「事」ならensure、「人」ならassureと覚えましょう。
まず、結論からお伝えしますね。
この二つの動詞の最も重要な違いを、以下の表にまとめました。
これさえ押さえれば、基本的な使い分けはバッチリです。
| 項目 | ensure(エンシュア) | assure(アシュア) |
|---|---|---|
| 中心的な意味 | (物事を)確実にする、確保する | (人に)請け合う、納得させる |
| 焦点 | 事柄・状況(Action / Event) | 人の心・信頼(Person / Mind) |
| 直後の目的語 | 名詞(事柄)、that節 | 人(you, him, usなど) |
| ニュアンス | 「必ずそうなるように手配する」 | 「心配しないでと安心させる」 |
| よくあるフレーズ | ensure safety(安全を確保する) | assure you(あなたに請け合う) |
一番大切なポイントは、「assure」の直後には必ず「人」が来るということです。
「I assure that…」のように、人を飛ばしてthat節を続けることは文法的に誤り(または非常に不自然)とされることが多いので注意しましょう。
なぜ違う?語源からイメージを掴む
どちらも「sure(確かな)」を含みますが、「en-」は「~にする(make)」、「a-(ad-)」は「~へ(to)」という方向性を表します。「ensure」は「確実にすること」、「assure」は「(人へ)確信を与えること」というイメージで区別できます。
なぜこの二つの言葉に違いが生まれるのか、語源を紐解くと、その理由がよくわかりますよ。
「ensure」の語源:「en(~にする)」+「sure(確実な)」
「ensure」は、接頭辞の「en-」と形容詞の「sure」から成り立っています。
「en-」には「~の状態にする(make)」という意味があります(例:enable, encourage)。
つまり、「ある状況や結果を、確実なものにする(make sure)」という、事象の実現に重きを置いた言葉なのです。
「確実に実行する」「確保する」という、実務的なニュアンスが強くなります。
「assure」の語源:「ad(~へ)」+「sure(確実な)」
一方、「assure」は、接頭辞の「ad-(~へ)」が変化した「as-」と「sure」です。
「~へ」という方向性が示唆するように、これは「誰かに向かって、確実だと思わせる」というコミュニケーションのニュアンスを含みます。
相手の心の中にある疑念や不安を取り除き、「大丈夫だよ、確実だよ」と信じさせる(安心させる)行為を指します。
具体的な例文で使い方をマスターする
品質や納期を「確約・確保」する場合は「ensure」、心配している相手を「安心させる」場合は「assure」を使います。「We ensure quality.(品質を保証します)」と「We assure you of quality.(品質についてあなたに保証します)」の違いを意識しましょう。
言葉の違いは、具体的な例文で確認するのが一番ですよね。
ビジネスと日常、そして間違いやすいNG例を見ていきましょう。
ビジネスシーンでの使い分け
契約書やプレゼン、メールでの約束事など、場面に応じて使い分けます。
【OK例文:ensure】
- We must ensure the safety of our employees.(従業員の安全を確保しなければならない。)
- Please ensure that the document is signed.(書類に署名がなされていることを確実にしてください。)
- This system ensures high performance.(このシステムは高いパフォーマンスを保証します。)
【OK例文:assure】
- I can assure you that the project is on track.(プロジェクトは順調ですので、ご安心ください。)
- The manager assured us that the deadline would be met.(マネージャーは納期は守られると私たちに請け合った。)
- We assure you of our best service.(最高のサービスを提供することをお約束します。)
「assure」は「I assure you…」のように、会話の中で相手の目を見て説得するような場面でよく使われます。
これはNG!間違えやすい使い方
意味は通じるかもしれませんが、文法的な違和感を与える使い方を見てみましょう。
- 【NG】I ensure you that everything is fine.
- 【OK】I assure you that everything is fine.(全て順調ですのでご安心ください。)
「あなた(you)」を目的語に取るのは「assure」の役割です。
「ensure you」と言うと、「あなたという人間を(物理的に)確保・固定する」や「あなたを保険に入れる(insureと混同)」ような奇妙な響きになりかねません。
- 【NG】Please assure the quality.
- 【OK】Please ensure the quality.(品質を確保してください。)
「品質(quality)」という「モノ・事柄」に対して「安心させる(assure)」ことはできません。
事象を確実にする場合は「ensure」を使います。
【応用編】似ている言葉「insure」や「guarantee」との違いは?
「insure」は金銭的な補償(保険)をかけること。「guarantee」は製品の品質保証や契約上の約束を指します。「ensure」は実行の確実性、「assure」は精神的な安心、「insure」は金銭的な備え、「guarantee」は品質の責任という違いがあります。
「ensure」と「assure」によく似た言葉に、「insure」と「guarantee」があります。
これらも整理しておくと、ビジネス英語の解像度がグッと上がりますよ。
保険をかける「Insure」
「Insure」は、「Insurance(保険)」の動詞形です。
発音は「ensure」とほぼ同じ(アメリカ英語では特に)ですが、意味は明確に「保険をかける」「金銭的な補償をする」です。
「I need to insure my car.(車に保険をかけなきゃ)」のように使います。
製品保証の「Guarantee」
「Guarantee」は、製品やサービスの品質を保証し、もし問題があれば修理や返金をするという「法的・契約的な約束」を指します。
「ensure」よりも責任の重さが強調され、「結果に対する責任を取る」というニュアンスが強くなります。
「Money-back guarantee(返金保証)」などが代表例です。
「ensure」と「assure」の違いを文法的に解説
文法的には「ensure + (that) 節 / 名詞」で、SVOの第3文型を取ります。「assure」は「assure + 人 + (that) 節 / of 名詞」で、SVOOの第4文型(人に・事を)に近い形を取るのが特徴です。
少し専門的な視点から、この二つの違いを文法構造で整理してみましょう。
英語学習者にとって、この文型の違いこそが最大の識別ポイントになります。
Ensureの文型
- ensure + 名詞(事柄):ensure safety(安全を確保する)
- ensure + that節:ensure that the door is locked(ドアが施錠されていることを確実にする)
「~を確実にする」というシンプルな構造です。
ここには「誰に対して」という情報は必須ではありません。
Assureの文型
- assure + 人 + that節:assure him that he is safe(彼に安全だと請け合う)
- assure + 人 + of 名詞:assure her of my support(彼女に支援を約束する)
「assure」は、「誰を」安心させるのかという対象(人)が必ず直後に必要です。
「tell(人に~を言う)」や「inform(人に~を知らせる)」と同じグループの動詞だと考えると分かりやすいでしょう。
海外クライアントに「I ensure you」と言って困惑された体験談
僕も昔、この単語の使い分けで、ちょっとした赤っ恥をかいた経験があります。
入社3年目の頃、初めて担当した海外クライアントとのオンライン会議でのことです。
プロジェクトの進捗に少し遅れが出ていて、クライアントが不安そうな顔をしていました。
僕は「大丈夫です、必ず成功させますから!」と自信を持って伝えたくて、こう言いました。
「Don’t worry. I ensure you.(心配しないで。私があなたを”確保”します?)」
画面の向こうのクライアントは、一瞬キョトンとして、それから苦笑いしながらこう返しました。
「Oh, you mean you assure me? Or are you going to keep me safe somewhere?(あぁ、私を安心させてくれる(assure)ってことかい? それとも私をどこかに確保・監禁(ensure)でもするつもりかい?)」
僕は顔から火が出るほど恥ずかしくなりました。
「ensure」を「保証する」とだけ暗記していたので、「あなたに保証する=ensure you」だと思い込んでいたのです。
しかし、ネイティブの感覚では「ensure + 人」は、「その人の身柄を確保する」や「その人の安全を守る」といった物理的なニュアンスに聞こえることがあったり、単に文法的な違和感を覚えたりするようです。
この経験から、「相手(人)に向けて言う時はAssure」「結果(事柄)について言う時はEnsure」というルールを徹底するようになりました。
それ以来、メールでも「I assure you that…(お約束します)」とスムーズに書けるようになり、クライアントからの信頼も(たぶん)回復したと思います。
「ensure」と「assure」に関するよくある質問
「insure」の代わりに「ensure」を使ってもいいですか?
イギリス英語など一部の文脈では、「ensure」と「insure」が混同して使われることも歴史的にはありましたが、現代のビジネス英語では明確に区別すべきです。金銭的な保険契約の話なら「insure」、確実に実行するという話なら「ensure」を使いましょう。
「rest assured」というフレーズはどういう意味ですか?
「Rest assured」は「ご安心ください」「安心していてください」という意味の決まり文句です。ここでも「assured(安心させられた状態)」が使われており、「You can rest assured that…(~ですのでご安心ください)」という形でビジネスメールの締めくくりなどによく登場します。「Rest ensured」とは言いません。
「make sure」とはどう違いますか?
「make sure」は「ensure」とほぼ同じ意味(~を確実にする、確かめる)ですが、より口語的でカジュアルな響きがあります。日常会話や社内の軽いメールでは「Please make sure to…」を使い、フォーマルな文書や顧客向けには「Please ensure that…」を使うのが一般的です。
「ensure」と「assure」の違いのまとめ
「ensure」と「assure」の違い、スッキリご理解いただけたでしょうか。
最後に、この記事のポイントをまとめておきますね。
- Ensure:事柄を確実にする。「Make sure」のフォーマル版。対象はモノ・コト。
- Assure:人を安心させる。「Convince」に近い。対象は必ずヒト。
- Insure:保険をかける。金銭的な補償。
- 文法の鉄則:「Assure + 人 + 内容」、「Ensure + 内容」。
言葉の背景にある「目的語(人かモノか)」を意識すると、機械的な暗記ではなく、感覚的に使い分けられるようになります。
これからは自信を持って、相手に安心と確実性を届ける言葉を選んでいきましょう。
ビジネスシーンでの英語表現や言葉の使い分けについてさらに詳しく知りたい方は、英語由来語の違いまとめページもぜひ参考にしてみてくださいね。
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