街で「YATSUDOKI(やつどき)」の看板を見かけて、「シャトレーゼと似ているけど、何が違うの?」と疑問に思ったことはありませんか?
それもそのはず、YATSUDOKIはシャトレーゼが展開する高級ブランドなんです。YATSUDOKIは厳選素材を使った上質なスイーツを都市部で提供し、シャトレーゼは日常のおやつを郊外で幅広く提供するという、明確な違いがあります。
この記事を読めば、2つのブランドのコンセプト、商品の違いから、賢い使い分けまでスッキリと理解できますよ。
それでは、まず2つの関係性から詳しく見ていきましょう。
結論|YATSUDOKI(やつどき)とシャトレーゼの違いとは?
YATSUDOKI(やつどき)は、シャトレーゼが運営する都市型の高級ブランドです。シャトレーゼが「日常のおやつ」を郊外で幅広く提供するのに対し、YATSUDOKIは八ヶ岳の厳選素材などを使用した「上質なスイーツ」を都市部の駅前などで展開しています。価格帯もYATSUDOKIの方が高く設定されています。
YATSUDOKIとシャトレーゼの最も大きな違いは、「ブランドの格(コンセプト)」と「主な出店戦略」にあります。
シャトレーゼが老若男女問わず楽しめる「日常のお菓子」を、主に郊外のロードサイド店で展開しているのに対し、YATSUDOKIは「八ヶ岳の厳選素材」にこだわった上質なスイーツやパンを、都市部の駅前や商業施設で提供する高級ブランドとして位置づけられています。
この違いを理解するために、まずは両者の関係性から詳しく見ていきましょう。
具体的な違いを一覧表にまとめると、以下のようになります。
| 項目 | YATSUDOKI(やつどき) | シャトレーゼ |
|---|---|---|
| 位置づけ | 都市型・高級ブランド | 基幹ブランド(日常のおやつ) |
| コンセプト | 八ヶ岳の厳選素材を使った上質なお菓子 | 素材にこだわったお菓子を低価格で |
| 主な立地 | 都市部の駅前、商業施設 | 郊外のロードサイド |
| 代表商品 | 焼きたてアップルパイ、八ヶ岳牛乳のソフトクリーム | チョコバッキー、ケーキ類、和菓子、アイス全般 |
| 価格帯 | 高め | 低価格〜中価格帯 |
| カフェ併設 | 多い(店舗による) | 一部店舗のみ(YATSUDOKIとは別形態) |
YATSUDOKI(やつどき)とシャトレーゼの関係性
YATSUDOKIは、シャトレーゼグループが2019年から展開を始めた新ブランドです。つまり、シャトレーゼという大きな括りの中に、YATSUDOKIという高級ラインが存在する「親子関係」のようなものと理解すると分かりやすいでしょう。
YATSUDOKI(やつどき)は、シャトレーゼを運営する「株式会社シャトレーゼ」が、2019年に新たに立ち上げたブランドです。
「八つ刻(やつどき)」とは、江戸時代の時刻でいう午後3時頃、つまり「おやつの時間」を意味します。また、YATSUDOKIが使用する素材の故郷である「八ヶ岳」の「八」にも掛かっています。
シャトレーゼが長年培ってきたお菓子作りの技術と、八ヶ岳の麓にある素材(牛乳、卵、水など)へのこだわりを、さらに突き詰めて形にしたのがYATSUDOKIブランドなんですね。
ですから、全くの別会社ではなく、シャトレーゼグループの仲間であり、その中でも特に「上質さ」を追求したブランドがYATSUDOKIである、と覚えておくと分かりやすいです。
コンセプトとターゲット層の違い
シャトレーゼは「幅広い世代の日常のおやつ」をテーマに、郊外でファミリー層を主なターゲットにしています。一方、YATSUDOKIは「上質な素材を都市で楽しむ」をテーマに、本物志向の大人や、手土産を求める都市生活者をターゲットにしています。
両ブランドは、ターゲットとするお客様や、提供する体験価値(コンセプト)が明確に分けられています。
YATSUDOKI:都市型・上質な素材へのこだわり
YATSUDOKIのコンセプトは、「八ヶ岳の厳選素材を、洗練された形で都市部の消費者に届ける」ことです。
使用する牛乳は八ヶ岳の契約牧場から届くしぼりたてのもの、卵も同様にこだわったものを使用しています。
ターゲットは、「高くても本当に美味しいものが食べたい」と考える本物志向の大人や、ビジネスシーンでの手土産、自分へのご褒美スイーツを求める都市生活者が中心です。
シャトレーゼ:郊外型・日常のおやつとコスパ
一方、シャトレーゼのコンセプトは、「おいしいものを、お値打ちで」です。
こちらも素材へのこだわりは共通していますが、より日常的に、家族みんなで楽しめるお菓子を、圧倒的なコストパフォーマンスで提供することに重点を置いています。
ターゲットは、郊外に住むファミリー層が中心で、子どもからお年寄りまで、幅広い世代に愛される「日常のおやつ」のポジションを確立しています。
商品ラインナップと原材料の違い
商品は明確に差別化されています。YATSUDOKIは店内で焼き上げるアップルパイや発酵バターソフトクリームなど、高級素材を使った限定商品が中心です。シャトレーゼは「チョコバッキー」など、大量生産の強みを活かしたコスパの高い商品が中心です。
この二つのブランドでは、基本的に商品のラインナップは異なります。YATSUDOKIでシャトレーゼの「チョコバッキー」は買えませんし、シャトレーゼでYATSUDOKIの「焼きたてアップルパイ」は買えません。
YATSUDOKI限定の代表商品
YATSUDOKIの魅力は、なんといってもその場で仕上げる出来立ての商品や、素材の良さが際立つスイーツです。
- プレミアムアップルパイ:店内の工房で焼き上げる、YATSUDOKIの看板商品です。発酵バターをたっぷり使ったパイ生地と、ごろっとしたリンゴのフィリングが特徴です。
- 八ヶ岳しぼりたて牛乳と発酵バターのソフトクリーム:八ヶ岳の新鮮な牛乳と、ヨーロッパ産発酵バターを使用した、濃厚で後味すっきりのソフトクリームです。
- YATSUDOKI プレミアムプリン:八ヶ岳のうみたて卵と新鮮な牛乳を使った、なめらかな食感のプリンです。
- 高級パン・焼き菓子:クロワッサンや食パン、フィナンシェなども、上質なバターや小麦を使用して作られています。
シャトレーゼの代表商品
シャトレーゼは、和菓子、洋菓子、アイス、パン、飲料まで、その圧倒的な品揃えとコストパフォーマンスが魅力です。
- チョコバッキー:累計販売数が億本を超える大ヒットアイス。パリパリとしたチョコレートの食感が特徴です。
- スペシャル苺ショート:定番のショートケーキも、300円台(税込)という手頃な価格で提供されています。
- 無添加 契約農場うみたて卵のプリン:素材にこだわりつつも、100円台(税込)で購入できる人気のプリンです。
- 糖質カットスイーツ:健康志向の高まりに応え、糖質を抑えたケーキやアイスなども豊富に揃えています。
原材料へのこだわりの違い
どちらも「素材主義」を掲げていますが、その「質」と「希少性」に違いがあります。
シャトレーゼは、契約農家から仕入れる卵や牛乳など、安全・安心な素材を「安定的に・大量に」使用することでコストを抑えています。
対してYATSUDOKIは、生産者が限定された「八ヶ岳の特定牧場の牛乳」や「特定の養鶏場の卵」、ヨーロッパ産の「発酵バター」など、より希少で高コストな原材料を惜しみなく使用している点が最大の違いです。
価格帯とコストパフォーマンスの違い
YATSUDOKIの価格帯はシャトレーゼの約1.5倍から2倍程度が目安です。例えば、プリンはシャトレーゼが100円台(税込)なのに対し、YATSUDOKIでは300円台(税込)となります。シャトレーゼは「コスパ」、YATSUDOKIは「価格に見合う上質さ(質パス)」が魅力です。
コンセプトや原材料が異なるため、当然ながら価格帯も大きく異なります。
分かりやすい例で比較してみましょう。
- プリン:シャトレーゼ(うみたて卵のプリン)が1個130円(税込)に対し、YATSUDOKI(プレミアムプリン)は1個300円(税込)です。
- ショートケーキ:シャトレーゼ(スペシャル苺ショート)が345円(税込)に対し、YATSUDOKIのショートケーキは500円(税込)を超えます。
- アップルパイ:YATSUDOKIの看板商品である「プレミアムアップルパイ」は1カット399円(税込)です。
全体的に、YATSUDOKIの商品はシャトレーゼの約1.5倍~2倍程度の価格設定となっています。
シャトレーゼは「コストパフォーマンス(コスパ)」に優れているのに対し、YATSUDOKIは「価格に見合うだけの価値(質)」を重視していると言えますね。
店舗の立地と雰囲気の違い
シャトレーゼは車でのアクセスが良い郊外のロードサイド店が中心です。一方、YATSUDOKIは都市部の駅前や駅ナカ、都心の商業施設など、公共交通機関でアクセスしやすい場所に出店しています。また、YATSUDOKIはカフェ併設店が多いのも特徴です。
両ブランドは、お客様が利用するシーンを想定し、店舗の立地戦略も明確に分けています。
立地:都市部(YATSUDOKI) vs 郊外(シャトレーゼ)
シャトレーゼは、ファミリー層が車で来店することを想定し、駐車場を完備した郊外のロードサイド店が中心です。広い店内に、和洋菓子からアイスまで多くの商品を並べています。
YATSUDOKIは、仕事帰りや買い物のついでに立ち寄ることを想定し、東京、大阪などの都市部の駅前や駅ナカ、商業施設内に多く出店しています。そのため、店舗面積はシャトレーゼに比べてコンパクトなことが多いです。
店舗の雰囲気とカフェの有無
店舗の雰囲気も異なります。
シャトレーゼは、明るく広々とした、誰もが入りやすいカジュアルな雰囲気です。
YATSUDOKIは、木目調の内装や落ち着いた照明など、高級感と温かみのある洗練された雰囲気作りがされています。ブランドカラーも、シャトレーゼの赤とは異なり、落ち着いた「八」の字のロゴマークが印象的です。
また、YATSUDOKIはカフェ(YATSUDOKI cafe)を併設している店舗が多いのも大きな違いです。カフェでは、YATSUDOKIのケーキやソフトクリームをその場で楽しむことができます。
体験談|YATSUDOKIとシャトレーゼ、実際に利用してみた印象
僕も両方のブランドをよく利用しますが、使い分けがハッキリしていますね。
例えば、週末に家族で食べるアイスや、子どもの友達が集まるときの「チョコバッキー」を買いに行くのは、決まって車で行ける近所のシャトレーゼです。あの「なんでも揃う安心感」と「安さ」は、日常使いに最強ですよね。
一方、先日、東京駅近くで友人と会う際の手土産が必要になった時は、迷わずYATSUDOKIを選びました。
選んだのはもちろん「プレミアムアップルパイ」です。店内で焼いているため、お店の周りにはバターの良い香りが漂っていて、それだけで期待感が高まります。包装もシャトレーゼよりもしっかりしていて、高級感のある箱に入れてくれるので、手土産として渡すときに「ちゃんとしたものを選んだ」という満足感がありました。
友人も「これ、美味しいやつだ!」と喜んでくれて、YATSUDOKIのブランド力が浸透していることも感じましたね。
日常の楽しみはシャトレーゼ、特別な日や大切な人への贈り物はYATSUDOKIと、シーンによって使い分けるのが賢い選択だと実感しています。
YATSUDOKI(やつどき)とシャトレーゼに関するよくある質問
YATSUDOKIのアップルパイは、シャトレーゼの店舗でも買えますか?
いいえ、買えません。YATSUDOKIの「プレミアムアップルパイ」や「発酵バターソフトクリーム」などは、YATSUDOKIブランドの限定商品です。シャトレーゼの店舗では取り扱いがありません。
シャトレーゼのポイントカードはYATSUDOKIで使えますか?
はい、シャトレーゼのポイントカード「カシポ」は、YATSUDOKIの店舗でも共通して利用することができます。お会計の際に提示すれば、YATSUDOKIでの購入分もポイントが貯まりますよ。
YATSUDOKIの店舗はどこにありますか?
YATSUDOKIは、東京、神奈川、愛知、大阪、京都、兵庫などの都市部を中心に展開しています。郊外型のシャトレーゼとは異なり、駅前や都心の商業施設内にあることが多いです。詳しくはYATSUDOKIの公式サイトで店舗情報を確認するのが確実です。
まとめ|YATSUDOKIとシャトレーゼ、どちらを選ぶべきか?
YATSUDOKIとシャトレーゼの違い、明確になりましたでしょうか。
どちらも同じシャトレーゼグループでありながら、その戦略は明確に異なります。
- YATSUDOKI(やつどき):「特別な日」や「上質な手土産」を探している時。都市部で、素材にこだわった高級スイーツや焼きたてのパイを楽しみたい方におすすめです。
- シャトレーゼ:「日常のおやつ」や「家族用」として。郊外で、コストパフォーマンス高く、和菓子から洋菓子、アイスまで幅広く選びたい方におすすめです。
シャトレーゼは「安くて美味しい」という圧倒的な信頼感があり、YATSUDOKIは「シャトレーゼの上位ブランドだから間違いない」という安心感がありますよね。
シーンや目的に合わせて、この2つの素晴らしいブランドを賢く使い分けて、スイーツライフを楽しんでみてください。
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