「nevertheless」と「nonetheless」、どちらも「それにもかかわらず」という意味の副詞ですが、この二つをどう使い分ければいいのか迷ったことはありませんか?
一言で言えば、意味はほぼ同じで交換可能ですが、「nevertheless」の方がより一般的で頻繁に使われるという特徴があります。
もし、ビジネスメールでどちらを使うか迷ったら、使用頻度の高い「nevertheless」を選んでおけば間違いありません。
この記事を読めば、それぞれの言葉が持つ微細なニュアンスや語源の違いがスッキリと分かり、フォーマルな場面でも自信を持って適切な英語表現を選べるようになりますよ。
それでは、まず最も重要な違いの一覧表から詳しく見ていきましょう。
結論:一覧表でわかる「nevertheless」と「nonetheless」の最も重要な違い
基本的にはどちらも「それにもかかわらず」という意味で、ほぼ交換可能です。「nevertheless」の方が使用頻度が高く一般的。「nonetheless」は少し堅い印象を与えることがありますが、文脈によってはカジュアルに使われることもあります。
まず、結論からお伝えしますね。
この二つの単語の最も重要な違いを、以下の表にまとめました。
これさえ押さえれば、基本的な使い分けはバッチリです。
| 項目 | nevertheless | nonetheless |
|---|---|---|
| 意味 | それにもかかわらず、やはり | それにもかかわらず、やはり |
| 使用頻度 | 高い(一般的) | やや低い(少しレア) |
| ニュアンス | 事実や時間に対して「それでもなお」 | 量や程度に対して「少しも減じず」 |
| フォーマル度 | フォーマル(書き言葉・演説) | フォーマル(書き言葉・演説) |
| 構成 | never + the + less | none + the + less |
一番大切なポイントは、現代英語では実質的な意味の差はほとんどなく、どちらを使っても通じるということですね。
ただし、リズムや好みの問題で「nevertheless」が選ばれることが多いです。
なぜ違う?語源からイメージを掴む
「nevertheless」は「決して(never)その分だけ少なく(less)ならない」という強い否定のイメージ。「nonetheless」は「どれだけあっても(none)その分だけ少なく(less)ならない」という量のイメージを持つと分かりやすいです。
なぜこの二つの言葉に違いが生まれるのか、語源の構成要素を紐解くと、その理由がよくわかりますよ。
「nevertheless」の語源:「決して~ない」という強い意志
「nevertheless」は、「never(決して~ない)」+「the(その分)」+「less(より少ない)」から成り立っています。
直訳すると「(前の事柄があったとしても)その分だけ価値や真実味が減ることは決してない」という意味になります。
「never」という強い否定語が入っているため、「前の文脈にかかわらず、断固としてこうだ」という、事実や時間的な経過に対する「それでもやはり」というニュアンスが感じられます。
「nonetheless」の語源:「少しも~ない」という量の否定
一方、「nonetheless」は、「none(何も~ない)」+「the(その分)」+「less(より少ない)」です。
こちらも直訳は似ていますが、「none」は「no one」や「not any」に近い、量や程度を否定する言葉です。
つまり、「(前の事柄によって)その程度が少しも減ることはない」というニュアンスが含まれます。
学術的な議論などでは、「量は関係なく、それでもなお」という文脈で好まれることがありますが、日常的にはそこまで厳密に区別されません。
具体的な例文で使い方をマスターする
ビジネスメールやレポートでは、文頭や文中で接続副詞として使います。「しかし」よりも堅い表現なので、論理的な展開や強調したい結論を導く際に効果的です。
言葉の違いは、具体的な例文で確認するのが一番ですよね。
ビジネスと日常、そして間違いやすいNG例を見ていきましょう。
ビジネスシーンでの使い分け
どちらもフォーマルな響きを持つため、会議の議事録や公式な発表で活躍します。
【OK例文:nevertheless】
- The project faced many challenges; nevertheless, it was completed on time.(プロジェクトは多くの課題に直面しましたが、それにもかかわらず、予定通り完了しました。)
- We are seeing a decline in sales. Nevertheless, we remain optimistic about the future.(売上は減少傾向にあります。それにもかかわらず、私たちは将来について楽観的です。)
【OK例文:nonetheless】
- The data is incomplete, but effective nonetheless.(データは不完全ですが、それにもかかわらず有効です。)
- It was a risky investment. Nonetheless, the potential returns were too high to ignore.(それはリスクのある投資でした。とはいえ、潜在的なリターンは無視できないほど高かったのです。)
「nonetheless」は、文末に置いて「~だが、それでもやはり(有効だ)」のように補足的に使うこともよくあります。
日常会話での使い分け
日常会話では、少し堅苦しい表現になりますが、強調したい時などに使われます。
【OK例文:nevertheless / nonetheless】
- He says he’s innocent. Nevertheless, I don’t believe him.(彼は無実だと言っている。それでもやはり、私は彼を信じない。)
- I knew it was dangerous, but I went nonetheless.(危険だと知っていたけど、それでも行ったんだ。)
これはNG!間違えやすい使い方
意味は通じますが、文法的に推奨されない使い方を見てみましょう。
- 【NG】He was tired, nevertheless he kept working.(カンマだけで繋ぐ)
- 【OK】He was tired; nevertheless, he kept working.(セミコロンで繋ぐ)
- 【OK】He was tired. Nevertheless, he kept working.(一度文を切る)
「nevertheless」や「nonetheless」は「接続詞」ではなく「接続副詞」です。
そのため、文と文をカンマ(,)だけで繋ぐことはできません。セミコロン(;)を使うか、ピリオドで文を分けてから使うのが正解です。
これはTOEICなどの試験でもよく問われるポイントですね。
【応用編】似ている言葉「however」や「still」との違いは?
「however」は最も一般的で使いやすい逆接。「still」は「まだ続いている」という継続のニュアンスを含みます。「nevertheless/nonetheless」はこれらより堅く、「驚き」や「意外性」を強調する際に使われます。
「しかし」を表す英語は他にもあります。
これらを知っておくと、より表現の幅が広がり、適切なフォーマル度で話せますよ。
最も一般的な「However」
「However」は、書き言葉でも話し言葉でも最も頻繁に使われる逆接の副詞です。
「しかしながら」という意味で、前後の文を対比させます。
「Nevertheless」ほど堅苦しくなく、どんな場面でも使える万能選手です。
継続のニュアンス「Still」
「Still」は、「まだ~だ」「それにもかかわらず」という意味です。
「He is rich, still he is unhappy.(彼はお金持ちだが、それでも不幸だ)」のように、「状況が変わっていない」ことや「予想に反して続いている」ことに焦点が当たります。
「Nevertheless」よりも口語的で、感情的な響きがあります。
「nevertheless」と「nonetheless」の違いを学術的に解説
言語学的には、「nevertheless」は時間や事実の対比(Temporal/Factual)に、「nonetheless」は量や程度の対比(Measurable)に使われる傾向があるとされますが、現代のコーパス言語学のデータでは明確な境界線は消失しつつあります。
少し専門的な視点から、この二つの違いを深掘りしてみましょう。
一部の厳密な文法学者やスタイルガイドでは、以下のような区別を推奨することがあります。
Nevertheless(時間・事実):
「never(いかなる時も~ない)」という時間的な要素を含むため、出来事の前後関係や、確定した事実に対する逆接として使います。
例:「雨が降った(事実)。それにもかかわらず、試合は行われた。」
Nonetheless(量・程度):
「none(少しも~ない)」という量的な要素を含むため、金額、数量、程度などの測定可能なものに対する逆接として使います。
例:「予算は少なかった(量)。それにもかかわらず、高品質なものができた。」
しかし、現代英語の実際の使用例(コーパス)を分析すると、この区別はほとんど守られておらず、ネイティブスピーカーも感覚的に「響きが良い方」を選んでいるのが実情です。
学術論文などでも、単語の繰り返しを避けるために、あえて両方を交互に使うテクニックが見られます。
海外とのメールで「nonetheless」を使って少し浮いてしまった体験談
僕も昔、この単語のチョイスで少し恥ずかしい思いをした経験があります。
外資系企業の日本オフィスで働いていた頃、アメリカ本社の同僚とチャットツールでやり取りをしていました。
プロジェクトの進捗について、少しトラブルがあったものの順調だと伝えたくて、僕はこう打ち込みました。
「We had some bugs. Nonetheless, we fixed them.(バグはいくつかありましたが、それにもかかわらず、修正しました)」
すると、相手からこんな返信が来ました。
「Wow, very formal! “But we fixed them” is fine lol(わお、すごく堅いね! “But”でいいよ 笑)」
僕は顔から火が出るほど恥ずかしくなりました。
チャットというカジュアルな場で、しかも簡単なバグ修正の話に「Nonetheless(それにもかかわらず)」なんて仰々しい言葉を使ってしまったのです。
まるで、時代劇の武士が「拙者は~でござる」と言ってしまったような違和感だったのでしょう。
「But」や「However」、あるいは「Anyway」で十分だったんですね。
この経験から、言葉のフォーマル度(TPO)を間違えると、相手との距離感が狂ってしまうということを痛感しました。
それ以来、チャットでは「But」、公式なレポートでは「Nevertheless」と使い分けるようにしています。
「nevertheless」と「nonetheless」に関するよくある質問
「nevertheless」と「nonetheless」はどちらが古い言葉ですか?
「nevertheless」の方が古くから使われている言葉です。「nonetheless」は「nevertheless」から派生して、より強調的な表現として後から使われるようになったと言われています。そのため、伝統的な文脈では「nevertheless」が好まれる傾向があります。
文頭以外でも使えますか?
はい、使えます。文頭、文中、文末のどこにでも置くことができます。文頭なら「Nevertheless, …」、文中なら「…; nevertheless, …」や「…, but … nevertheless」、文末なら「… nonetheless.」のように使います。特に「nonetheless」は文末に置いて「~だけどね」というニュアンスで使われることも多いです。
「but」と一緒に使ってもいいですか?
「but nevertheless」や「but nonetheless」という形は、文法的には重複(冗語)と見なされることがありますが、強調のために実際にはよく使われます。「しかし、それにもかかわらず」という意味で、逆接の意図を強く示したい場合に用いられます。
「nevertheless」と「nonetheless」の違いのまとめ
「nevertheless」と「nonetheless」の違い、スッキリご理解いただけたでしょうか。
最後に、この記事のポイントをまとめておきますね。
- 基本は同じ:どちらも「それにもかかわらず」という意味で、ほぼ交換可能。
- 使用頻度:「nevertheless」の方が一般的でよく使われる。
- フォーマル度:どちらも堅い表現。「but」や「however」より改まった場面向け。
- 使い分け:迷ったら「nevertheless」。響きを変えたい時に「nonetheless」。
言葉の背景にある「語源」や「使用頻度」を理解すると、機械的な暗記ではなく、感覚的に使い分けられるようになります。
これからは自信を持って、その場にふさわしい言葉を選んでいきましょう。
ビジネスシーンでの言葉遣いについてさらに詳しく知りたい方は、ビジネス敬語の使い分けまとめページもぜひ参考にしてみてくださいね。
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