「with」と「by」の違い!正しい使い分けを例文でスッキリ解説

「with」と「by」の大きな違いは、対象との「関わり方」にあります。

「with」は道具や同伴など「対象と一緒に何かをする」時に使い、「by」は手段や期限など「対象を経由して結果を得る」時に使うのが基本。

この記事を読めば、前置詞の核心的なイメージが掴め、今日から自信を持って英文メールや資料作成ができるようになるでしょう。

それでは、まずは一目でわかる比較表から確認していきましょう。

結論:一覧表でわかる「with」と「by」の最も重要な違い

【要点】

「with」は道具、所持、同伴といった「共にある状態」を強調します。一方、「by」は手段、原因、期限、近接といった「影響を与える距離感や経路」を示すため、ビジネスの目的達成には欠かせない使い分けです。

まずは、結論からお伝えしますね。

「with」と「by」の最も重要な違いを、以下の表にまとめました。これさえ押さえれば、基本的な使い分けはバッチリ。整理整頓していきましょう。

項目with(ウィズ)by(バイ)
中心的な意味~と一緒に、~を使って(道具)~によって(手段)、~のそばに
物理的な関係対象と密着・所有している対象の至近距離にある
ビジネスでの役割「何を使って」作業するか(ツール)「どうやって」届けるか(方法・期限)
典型的な表現Write with a pen(ペンで書く)Send by email(メールで送る)
ニュアンス「つながり」や「一体感」「経路」や「限界点」

簡単に言うと、自分の手元にあるものや同行している人を指すのが「with」、自分とは別の力やルートを使って何かを達成するのが「by」というイメージですね。

例えば、資料を作る際に、パソコン「with」を使って(道具)作業し、その資料をクラウド経由「by」で(手段)共有する、といった使い分けになります。

なぜ違う?言葉の核心的なイメージから使い分けを掴む

【要点】

語源を辿ると、「with」は「対面して一緒にある状態」に由来し、「by」は「周囲やそばにある場所」を指します。この原義から、道具を直接操作する際は「with」、媒体や仕組みを通す際は「by」という現代の用法が生まれました。

なぜこの二つの言葉に違いが生まれるのか、言葉の背景にあるイメージを紐解くと、その理由がよくわかりますよ。単なる暗記ではなく、心で感じるのがコツです。

「with」のイメージ:一緒にある、道具を手に持っている状態

「with」の根本にあるのは「つながり」です。

古英語の時代には「対抗して」という意味もありましたが、現代では何かが自分と同じ場所に存在し、手元にある感覚がメイン。あなたの相棒というイメージでしょう。

つまり、「with」を使うときは、その道具を自分が直接手に取ってコントロールしている状態。お箸でご飯を食べる時、お箸はあなたの体の一部のように機能していますよね?

このように、「自分の支配下にあるツール」や「自分と一緒に動いている仲間」を表現するのに最適な言葉なのです。温かみのある、密接な関係性を感じさせますね。

「by」のイメージ:そばにある、何かを経由して到達する状態

一方、「by」の核心にあるのは「近接」と「経路」です。

対象そのものと一体化するのではなく、その対象のすぐそばを通って、目的の場所にたどり着くというニュアンスが元になっています。一種のルートガイドです。

これから、「by」には特定の交通手段(by train)や、通信手段(by phone)、さらには締め切り(by Friday)という意味が派生しました。これらはすべて「結果へ向かうための通過点」です。

自分自身が何かを直接抱えるのではなく、世の中にある仕組みやルールを利用して物事を進める。そんな、少し客観的で、機能的なイメージを持つと分かりやすいでしょう。

具体的な例文で使い方をマスターする

【要点】

ビジネスではツールの提示に「with」、通信・支払手段に「by」を厳格に使い分けます。日常では「誰と」に「with」、「いつまで」に「by」を多用。これらを間違えると、指示の内容が全く別物になってしまうため注意が必要です。

言葉の違いは、具体的な例文で確認するのが一番ですよね。実際の現場を想像しながら読んでみてください。

ビジネスシーンでの使い分け

仕事では、自分の意志で動かしているのか、システムに乗せているのかを意識すると使い分けは簡単ですよ。

【OK例文:with】

  • Please edit the file with this software.(このソフトを使ってファイルを編集してください。)
  • We will solve the problem with our new technology.(当社の新技術で問題を解決します。)
  • I am working with a highly skilled team.(私は非常に優秀なチームと一緒に働いています。)

【OK例文:by】

  • We sent the contract by express mail.(契約書を速達で送りました。)
  • Please pay the invoice by credit card.(請求書はカードで支払ってください。)
  • The project must be finished by the end of this month.(プロジェクトは今月末までに終わらせなければなりません。)

「by email」のように通信手段を言う時は無冠詞(a や the をつけない)になるのもポイント。一方で「with a computer」のように道具を指す時は冠詞がつくことが多いですね。これは面白い特徴です。

日常会話での使い分け

日常会話でも、考え方は同じです。風景が見えてくるような言葉を選びましょう。

【OK例文:with】

  • I like to drink coffee with sugar.(砂糖を入れたコーヒーが好きです。)
  • She opened the box with a pair of scissors.(彼女はハサミで箱を開けた。)
  • Will you come with me?(僕と一緒に来てくれますか?)

【OK例文:by】

  • I go to school by bus.(バスで学校に行きます。)
  • He lives by the sea.(彼は海のそばに住んでいる。)
  • I happened to meet her by chance.(偶然彼女に会った。)

これはNG!間違えやすい前置詞の使い方

意味は通じることが多いですが、不自然で誤解を招く使い方を見てみましょう。ちょっとした違和感が命取りになることも。

  • 【NG】I wrote the letter by a pencil.
  • 【OK】I wrote the letter with a pencil.

鉛筆は手に持って直接操作する「道具」なので「with」が適切です。「by a pencil」と言うと、鉛筆が勝手に動き出して文字を書いたような、魔法のような響きになってしまいます。

  • 【NG】I will be there with 5 o’clock.
  • 【OK】I will be there by 5 o’clock.

5時という時間は、一緒に連れて歩くものではありませんよね。その時間という「境界線」までに、という意味なので「by」が正解。時間はあなたのそばを通る目印なのです。

【応用編】似ている言葉「through」との違いは?

【要点】

「through」は対象の「中を通り抜けるプロセス」に焦点を当てます。「by」が単純な手段の提示であるのに対し、「through」は試練や長い過程、複雑な仲介を経て完了するニュアンスが強くなるのが違いです。

「with」や「by」と似ていて混同しやすい言葉に「through(スルー)」があります。これも押さえておくと、表現の幅がぐんと広がりますよ。

「by」は、結果にたどり着くための「手段」を端的に示します。

一方、「through」は、その過程の「入口から出口まで」を強調する言葉。トンネルを通り抜けるイメージそのものです。

例えば、「by experience(経験によって)」と言うと、単に経験という方法を指します。しかし、「through experience」と言うと、その経験の真っ只中を通り抜け、苦労しながら学んだ、という生々しいプロセスが伝わるのです。

ビジネスで「through an agent」と言えば、代理店という複雑な窓口を通したことが強調。単純に「by post」と言うのとは、情報の重みが違いますよね?

ただの手段なら「by」、中身や過程が大事なら「through」と覚えておきましょう。言葉の選び方一つで、あなたの熱意が伝わるはずです。

「with」と「by」の違いを言語学的な視点で深掘り

【要点】

言語学的には、「with」は主体の支配力が直接及ぶ「道具格」としての性質が強く、「by」は主体を助ける環境や経路を示す「媒介」の役割を担います。この「主体との心理的距離」が、両者の使い分けを決定づけています。

実は、英語学習者を悩ませる「with」と「by」の使い分けは、言語学の世界でも興味深いテーマとして扱われています。

認知言語学の視点では、前置詞は「主体(自分)」と「対象(物や人)」との距離感を表すとされています。この距離感こそが、文脈の理解を助けるのです。

「with」を使うとき、人間は対象物を自分の一部、あるいは「自分と同じ円の中にいる存在」として認識。これを「包含(インクルージョン)」の意識と呼びます。だからこそ、自分の手で操るペンには「with」が選ばれるのです。

一方で「by」は、自分とは独立した存在が、結果をもたらすために助けてくれる「外部の仕組み」として機能。これを「依存(ディペンデンシー)」の意識と言い換えることができるでしょう。

例えば「killed with a sword(剣で殺された)」と「killed by a sword(剣によって殺された)」では、前者は犯人が剣を握っている情景が浮かび、後者は剣という凶器そのものが原因であることを強調する学術的な差。言葉の裏側には、常に人間の認識の形が隠されているわけですね。

より詳しく知りたい方は、信頼できる大学の研究資料や、例えばCambridge Dictionaryの解説ページなどを確認してみるのも良いでしょう。前置詞の奥深さに、きっと驚くはずですよ。

期限と手段の混同で大慌て!僕が海外出張で学んだ「by」の重み

僕も昔、この「with」と「by」の使い分けで、冷や汗をかくような大失敗をした経験があります。

若手時代、初めてのアメリカ出張で、現地法人の担当者に重要な契約書を送る際のことでした。

メールで「I will send the contract with email until Friday.」と書いて送ってしまったのです。僕としては「金曜日までには、メールに資料を添えて送りますね」と伝えたつもりでした。今思えば、間違いだらけの文章です。

ところが、金曜日の朝、現地の担当者から怒涛の催促。彼は「金曜日まで、つまり月曜から木曜まで毎日送り続けるという意味か?それとも金曜に直接持ってくるのか?」と混乱。さらに「until」を使っていたせいで、期限のデッドラインが全く伝わっていなかったのです。

正解は「I will send it by email by Friday.」ですよね。

「メールという手段(by)」を使い、「金曜日という期限(by)」を守る。この二つの「by」が持つ、「手段」と「期限」の確実性を理解していなかった僕は、相手の貴重な時間を奪ってしまいました。

「with email」だと、まるで僕がメールと一緒に空を飛んでいくような、おかしなニュアンスになっていたのです。担当者に「道具としての手元のメール」と言いたかった僕の意図は、ビジネスの厳格な「経路」を示す言葉には届きませんでした。

あの日、真っ赤な顔をして謝罪メールを打った時の感覚は、今でも忘れません。前置詞一つで、相手のスケジュールも、仕事の信頼も台無しにしてしまう。それが英語という言語の、そしてビジネスの怖さなのだと痛感した出来事でした。

「with」と「by」に関するよくある質問

「by」と「until」の期限の使い分けは?

「by」は「~までに」という期限(デッドライン)。それより前ならいつでもOKという意味です。「until」は「~までずっと」という継続。その時間まで動作が止まらないことを表します。ビジネスの提出期限には必ず「by」を使ってくださいね。

メールに資料を「添付して」と言う時はどっち?

「with」が自然です。「Please see the file attached with this email.」のように使います。メールという全体の中に、資料が「一緒に」含まれている状態を指すからです。ただし、単に「by email」と言えば、送付手段そのものを指すことになりますよ。

受動態の「~によって」は必ず「by」ですか?

基本は「by」ですが、感情や道具が関わると「with」になることも。例えば「be covered with snow(雪に覆われる)」は、雪が道具のように一面に広がっている状態を指します。受動態でも「何が原因か」だけでなく「何と一緒に」という視点を持つと迷いません。

「with」と「by」の違いのまとめ

「with」と「by」の違い、スッキリご理解いただけたでしょうか?

最後に、この記事のポイントをまとめておきますね。

  1. 基本は「共存」か「経路」か:手に持つ道具や一緒にいる人は「with」、手段や期限、そばを指すのは「by」。
  2. 漢字でイメージするなら:「with」は「同行」のイメージ、「by」は「経由」のイメージ。
  3. ビジネスのルール:通信や支払いは「by」、作業ツールは「with」で統一。
  4. 迷ったら距離感を確認:自分の支配圏内なら「with」、外のシステムなら「by」。

言葉の背景にあるイメージを一度掴んでしまえば、もう機械的な暗記に頼る必要はありません。英文を作る時に「これは僕の相棒かな?それとも道しるべかな?」と自問自答してみてください。

これから自信を持って、的確な前置詞を選んでいきましょう。言葉の使い分けについてさらに知りたい方は、ビジネス敬語に関連する言葉の違いをまとめたページもぜひご覧ください。あなたの仕事が、もっとスムーズに進むことを応援しています!

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